杉野希妃監督、小泉八雲の小説を映像化!映画『雪女』予告解禁
1904年に発表された小泉八雲による同名小説を、杉野希妃監督が映画化する『雪女』の予告映像が解禁となった。
小泉八雲原作、映画『雪女』予告映像解禁
ある時代、ある山の奥深く、吹雪の夜。猟師の巳之吉(青木崇高)は、山小屋で、雪女が仲間の茂作(佐野史郎)の命を奪う姿を目撃してしまう。雪女は「この事を口外したら、お前の命を奪う」と言い残して消え去る。翌年、茂作の一周忌法要の帰り道に、巳之吉は美しい女ユキ(杉野希妃)と出会う。やがて二人は結婚し、娘ウメ(山口まゆ)が生まれる。14年後。美しく聡明な少女に成長したウメは、茂作の遠戚にあたる病弱な幹生(松岡広大)の良き話し相手だった。しかしある日、茂作の死んだ山小屋で幹生が亡くなってしまう。幹生の遺体には、茂作と同じような凍傷の跡があった。ユキの血を引く娘のせいだと、巳之吉を激しく問いつめる幹生の祖父(佐野史郎)。巳之吉の脳裏に14年前の出来事が蘇り、以前から自分の中にあったユキに対する疑心と葛藤する。自分があの夜の山小屋で見たものは何だったのか、そしてユキは誰なのか――
映画『雪女』は、100年以上前に小泉八雲が著した、日本各地の伝説を怪奇文学に消化させた作品「怪談」の一遍である「雪女」を杉野希妃監督が映画化する作品。恐怖と神秘と、そして雪の結晶のように繊細ではかなく美しい愛の物語を描き、2016年に開催された第29回東京国際映画祭では、コンペティション部門に出品された。
主人公の巳之吉役を青木崇高、娘のウメを山口まゆが演じるほか、佐野史郎、宮崎美子、山本剛史、松岡広大、水野久美ら演技派俳優陣が脇を固める。雪女とユキの二役に挑むのは、本作で監督を務める杉野希妃。
自ら雪女とユキの二役に挑んだ杉野希妃監督は、原作について「面妖さが、ここ数年私の心を掴んで離しませんでした」とコメント。その魅力については「雪女はなぜ雪景色の向こうに現れ、人間と交わろうとするのか。それは何を象徴しているのか。雪女と人間のあいだに生まれた子の魂が、私の中にも生きているのではないか。沢山の疑問が湧き起こりました。わずか数ページの短編に心理描写などなく、様々な解釈が可能です。不思議なことに、畏怖の対象である雪女に私は温かなまなざしも感じました。その姿は、自然の化身が人間の魂に寄り添おうとしているかのようにも思えました。実体のなさにひそむ揺るぎないもの。目に見えないものと共生しているという神秘」と語り、「この得体の知れない存在を通して、それらについて現代社会に問いかけたかったのです」と、『マンガ肉と僕』『欲動』に続く、監督第三作としてかねてから映画化を切望していたことを明かす。
このたび本作の予告映像が解禁となった。
映像では、14年前の雪女による殺人事件と、主人公・巳之吉と謎の女ユキとの出会い。そして、二人の間に娘ウメが生まれるシーンや、ある日幹生が亡くなり、巳之吉がユキに対し疑いの目を向ける様子など、雪と光の映像美とともに、“21世紀の雪女”を印象づける内容となっている。
映画『雪女』は、2017年3月4日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、シネマ・ジャック&ベティ。4月1日(土)よりシネ・リーブル梅田、大阪シネ・ヌーヴォ、京都みなみ会館、神戸元町映画館ほか全国順次公開。
(C)Snow Woman Film Partners
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