映画コラム

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2017年03月06日

若き日のジャック・スパロウの姿が解禁!『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』、ますます期待が高まる!

若き日のジャック・スパロウの姿が解禁!『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』、ますます期待が高まる!

■「映画音楽の世界」

パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊 ロゴ


(C)2016 Disney. All Rights Reserved.


みなさん、こんにちは。

本国アメリカで2017年5月26日に、日本でも同年7月1日から公開される『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』の最新予告編が公開されました。今回はアクションシーンも大幅に盛り込み、宿敵バルボッサ、悪役となるサラザールの姿に加え若き日のジャック・スパロウまで登場した豪華な予告編となっています。

今回の「映画音楽の世界」ではそんな『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』の情報をチェックしていきましょう。


新たな旅の幕開けはシリーズ回帰とフレッシュな魅力


ディズニーランドの人気アトラクション「カリブの海賊」を原案に映画化したパイレーツ・オブ・カリビアンシリーズは本作で5本目に到達。3作目までをゴア・ヴァ―ビンスキーが、4作目を『シカゴ』『イントゥ・ザ・ウッズ』などで知られるロブ・マーシャルがメガホンを握っていました。

今回監督に選ばれたのは、2012年の海洋アドヴェンチャー『コン・ティキ』がアカデミー賞外国語作品部門にもノミネートされ高評価を獲得したエスペン・サンドベリとヨアヒム・ルーニングのコンビ。ハリウッド大作はこれが初であり、製作のジェリー・ブラッカイマーらしい大抜擢です。

ジャック・スパロウを演じるのはもちろんジョニー・デップ。本作の悪役サラザールには、前作『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』でヒロインを演じたペネロペ・クルスの夫で『ノーカントリー』『スカイフォール 007』での怪演が今も色あせないスペイン人俳優ハビエル・バルデム。生々しいメイクで再び印象的なキャラ造形に挑んでいます。サラザールはもともとスペイン艦隊を率いて海賊討伐の任務を任されていた軍人。

今回公開された予告編と事前に公開されていたあらすじを擦り合わせると、サラザールはその任務の最中に若きジャック・スパロウと対峙。彼の策略で魔の海域として有名なバミューダ・トライアングルに囚われ、そこで長い年月とジャックに対する怒りで“海の死神”と呼ばれる身へと堕ちたと推測できます。そしてサラザールは魔の海域を脱出。ジャックを追い、全海賊の抹殺を布告する、というストーリー展開になる模様。

ジャック・スパロウとともに(2作目「デッドマンズ・チェスト」のアレも踏まえ)シリーズ皆勤賞となるジェフリー・ラッシュ演じるキャプテン・バルボッサの登場に加え、本作の見どころはなんと言っても3作目「ワールド・エンド」で出番を終えたウィル・ターナーが再び戻って来ること。

オーランド・ブルームの再登板が発表された際に大きな話題となっていました。また情報は未確定ですがどうやらエリザベス役でキーラ・ナイトレイも復帰し、本作はゲスト程度で6作目に大きく関わってくる、という噂も。

こういった旧知のキャラクターがどうストーリーに絡んでくるかもシリーズのファンにとっては俄然気になるところ。他にも『マレフィセント』『キング・オブ・エジプト』など好青年役が似合うブレントン・スウェイツや、モデルでもあり『メイズ・ランナー』シリーズにも出演したカヤ・スコデラリオもメインキャストとして登場。ハリウッド随一の慧眼を持つブラッカイマーに見出された新人監督や若手俳優は数知れず、本作でもそれぞれの活躍が期待できます。

シリーズを知り尽くした新たな作曲家


パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち オリジナル・サウンドトラック(CCCD)



パイレーツ・オブ・カリビアンの音楽といえば「彼こそが海賊」が映画音楽に詳しくない人でもこの曲を知っているほど有名なテーマになりました。ハンス・ジマーが作曲した各テーマを基にしたクラウス・バデルトによる1作目「呪われた海賊たち」のサウンドトラックは大ヒット。

以降ジマーが本シリーズの音楽を手掛けていましたが、今回はジョフ・ザネリが作曲を担当。ジマーが初めて参加しない形となります。

ファンとしては残念な気持ちもありますが、しかし代わりに登板するザネリはジマー率いる音楽チームの一員。実は補作曲として本シリーズ全作に携わり、それどころか「彼こそが海賊」の共同作曲者でもある人物でもあります。

ザネリはTVシリーズの「イントゥ・ザ・ウェスト」やジム・カヴィーゼルの主演『アウトランダー』、ジェラルド・バトラー主演の『ゲーマー』など、はっきりとしたメロディラインや師匠譲りの“鳴らす”作曲家であり、『ローン・レンジャー』でもジマーの音楽の他に名曲「ウィリアム・テル 序曲」をアレンジ、フルオーケストラで終盤のアクションシーンを大いに盛り上げたのもザネリの仕事でした。

つまり、ジマーが退いたとはいえ代わりとなる人選としてはベストと呼べる体制なのです。ジマーのチームには『パシフィック・リム』『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』など音楽だけでも話題にできる作曲家が多く在籍していて、なおかつシリーズ全ての音楽に関わっているのならなおさらのこと。実際、今回の予告編ではザネリのより壮大なアレンジとなった「彼こそが海賊」のフレーズを聴くことができます。果たして本編でどんな“燃える”音楽を聴かせてくれるのかも楽しみです。

まとめ


公開までまだしばらく時間はありますが、期待値がどんどん高まるのも世界興収ランキングに食い込むほどの人気シリーズだからこそでしょう。飄々としながらもキメるところはキメるジャック船長、オリジナルメンバーの復帰、そして新たな敵と見どころ盛沢山。シリーズ屈指とも言える布陣で、映画ファンを熱狂させる映画史の1ページとなるか、このワクワク感を胸に公開日を待ちましょう。


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(文:葦見川和哉)

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