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映画『光をくれた人』原作翻訳家が語る“原題の意味”
映画『光をくれた人』原作翻訳家が語る“原題の意味”
孤島で暮らす灯台守の夫婦の献身的な愛と最も大切な人を守ろうとする健気な姿を描く映画『光をくれた人』が5月26日より公開となる。
本作はM・L・ステッドマンによる小説「海を照らす人」をデレク・シアンフランス監督が実写映画化する作品だ。本作の原題は「THE LIGHT BETWEEN OCEANS」。翻訳者・古屋美登里がつけた原作小説とは違う『光をくれた人』との邦題がつけられたが、このことについて古屋美登里は、ポジティブな意味合いで素晴らしいと言い、映画については「原作の素晴らしさをそのまま映像化した圧倒的な作品」と絶賛する。
古屋美登里が語る、映画『光をくれた人』
海を照らす光(上下) ハヤカワ文庫
M・L・ステッドマンによるベストセラー小説「海を照らす光」(原題:THE LIGHT BETWEEN OCEANS)は、過去に「ぼくには数字が風景に見える」「奪われた人生」などを手掛けた翻訳者・古屋美登里によって翻訳された。
直訳すると“2つの大洋のあいだにある灯台”となる原作のタイトルを「海を照らす光」と翻訳したことについて古谷は「“LIGHT”には、“光”、“灯台”という意味の他に、“炎”、”輝き”、“真実の光”など様々な意味が含まれています。なので、もっと広い意味にとらえれば、2つのあいだで悩み苦しんでも必ず光が射してくるという希望に満ちたタイトルであることが分かります」と語る。
さらに、本作の舞台となった灯台のあるヤヌス島が、前と後ろで2つの顔を持ち、2つのものを見つめ、2つの物事のあいだで引き裂かれるギリシャ神話のヤヌス神から由来することからも象徴されるように「作中には産みの母と育ての母という2人の母親、2つの名前で呼ばれる娘、善悪の狭間で苦しむ夫など、さまざまな”2つのあいだで葛藤する人たち”が描かれています。彼らが、引き裂かれる想いを描きながらも、光を求めて生きていく映画とも言えるのです」と原題と物語の内容の関係性を明かした。
映画『光をくれた人』は、2017年5月26日(金)TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー。
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