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2017年05月15日

佐藤快磨監督の最新作、元エビ中・宇野愛海ら出演決定

佐藤快磨監督の最新作、元エビ中・宇野愛海ら出演決定

嘘とホームラン(仮) 主要キャスト



“回復期リハビリ病院”を舞台にした、佐藤快磨監督の最新作『嘘とホームラン(仮)』に、宇野愛海、堀春菜、細川岳らが出演することが明らかとなった。

佐藤快磨監督『嘘とホームラン(仮)』主要キャスト発表


宮下遥(宇野愛海)は、回復期リハビリテーション病院1年目のセラピスト。まだ慣れない仕事に戸惑いつつも、同期セラピストの幸子(堀春菜)に、彼氏・翔(細川岳)の愚痴などを聞いてもらっては、共に励まし合い頑張っている。担当していたタエが退院し、新しい患者が入院してくる。仕事中に脳卒中を発症した柘植。遥は初めて入院から退院までを担当することになる。柘植の妻・恵が号泣している中、柘植は淡々と言う。「元の生活には戻れないんですよね?」何も答えられない遥。日野課長と田口リーダーの指導の元、現実と向き合う日々が始まる――

映画『嘘とホームラン(仮)』は、『ガンバレとかうるせぇ』の佐藤快磨監督の最新作で、“回復期リハビリ病院”を舞台にした短編映画。疾患ごとに国から60日〜180日間とそれぞれリハビリ期間が決められてしまっていることで、 退院までの決まった時間内でベテラン療法士と同じ成果を出せず、責任・プレッシャーを感じる、回復期リハビリ担当の新人理学療法士と、彼女を取り巻く人々を描く。

このたび本作の主要キャストが発表となった。

嘘とホームラン(仮) 主要キャスト



主人公の新人理学療法士・遥役には、女優活動に専念するために“エビ中”こと私立恵比寿中学の元メンバーで、岩井俊二プロデュースの連続ドラマ「なぞの転校生」や『罪の余白』の出演、さらに『デスフォレスト 恐怖の森3』で映画初主演を果たした宇野愛海が演じる。

そして遥の同期・幸子役を『空(カラ)の味』の堀春菜、遥の彼氏・翔役を『ヴァニタス』の細川岳が演じる。また、ベテラン女優の佐々木すみ江(88)の出演も予定されている。映画はプロットが完成し、更なる取材を重ね、現在監督がシナリオを執筆中とのこと。

今回の発表に合わせて、宇野愛海ら出演キャストと佐藤快磨監督からのコメントがシネマズに到着している。

宇野愛海/宮下遥役


嘘とホームラン(仮) 宇野愛海



この作品のお話を頂いた時に、初めて理学療法士という職業を知りました。実際に施設に行き見学と取材をさせていただきました。その際に涙を流しながら苦悩やエピソードをお話しして下さり、自分のできる限りのことは全てやってこの作品に挑みたいと思いました。監督や共演者の方を信じて、特殊な職業ならではの葛藤や患者さんとの向き合い方など伝えられるように覚悟を持って遥を生きようと思います。

堀春菜/幸子役


嘘とホームラン(仮) 堀春菜



今回、佐藤監督作品に戻ってくることが出来て本当に嬉しいです。佐藤監督とご一緒した『ガンバレとかうるせぇ』は私にとって初めての映画出演でした。佐藤監督に激励されながらも「この作品に懸けているから」と何度も伝えられ、プレッシャーを感じていた日々が懐かしいです。約4年ぶりに佐藤監督作品に関わることになり、少し緊張していますが、作品作りの一員としての自覚を持ちつつ、一人の人間を丁寧に生きられるよう頑張っていきたいです。

細川岳/翔役


嘘とホームラン(仮) 細川岳



『映画撮るから出てよ』映画館のバックヤードの隅でそう言われたのが、前作『ガンバレとかうるせぇ』の始まりでした。僕は佐藤監督の映画を見てなかったし、監督も僕の芝居を見た事がない。そういったところからのスタートだったので不安もありましたが監督とは撮影が始まるまでの数ヶ月、何度も打ち合わせを重ね、紡いでは解いてを繰り返しながら一緒に役を深めていきました。そこまで時間をかけてくれる監督は始めてで、とても新鮮に感じたのを覚えています。

本読み、リハーサル、撮影と時間が経つにつれ物語の推進力となる軸をよりシンプルにする為、色々な物を削ぎ落としていく監督の感覚に感心させられました。今思い返してみても、自分の出発点となる刺激的な撮影だったと思います。佐藤監督とこんなに早くまた一緒に出来るとは思ってなかったので、更なる可能性を共に見れるのではないかと期待しています。

佐藤快磨監督


回復期リハビリテーション病院を舞台に映画を撮る。このお話をいただいたとき、正直不安しかなかった。家族もみな至って健康、リハビリの経験すらない自分が、この映画を撮る意味。人生が一瞬で変わってしまった人たちに対して、部外者が踏み込んでいく傲慢さ。そして感動とかそういう言葉に流され、都合のいいことばかりを並べた、どこかで見たことのある映画を撮ってしまうこと。それがなによりも怖かった。

それから現場に何度か伺い、セラピストの方、患者の方から話を聞き、なんて答えのない世界なんだろうと思った。セラピストも患者も考えて悩んで戦う日々。それは自分が想像していたよりもずっとドライで、ウェットさを想像していた自分がおこがましくて、恥ずかしかった。

セラピストと患者がいて、ふたりが協力しあう。お互いの気持ちを推し量って、最高の結果を目指す。ただ気持ちを推し量るということは気を遣いあうということでもあり。それはセラピストと患者に限らず、家族でさえも、友人でさえも。他人の気持ちを正確に理解することなんて一生できやしない。

気を遣ってしまったことで言えなかった言葉がある。人生が懸かっているのに吐けなかった言葉がある。言葉は感情だ。人はそうして捨てた感情を忘れていくんだろう。

映画でならそうして捨てられたものたちを掬えるはずだ。先にあげた不安はずっと消えることはない。きっと。でもキャストスタッフ全員で話し合い、それらを真摯に誠実に拾い集めること。それが自分にしか撮れない映画に繋がると信じている。



本作は、クラウドファンディングサイト・MotionGalleryにて支援を募集中だ(http://motion-gallery.net/projects/uno_narumi_project)。リターンには、エンドロールへの名前の記載のほか、映画上映権などが用意されている。

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