ネットを騒がせたバンド「B.C.V.」がアリアナ・グランデとのエピソードを語る!
── 2017年で10周年ということですが、ベンチャーズをやり続けている理由や魅力を教えてください。
小山 もともと俺と大清くんが、「ザ・ベンチャーズ」狂いで音楽を始めていて。あと、耕平もですね。
南條 はい。
小山 浅賀くんと西間木くんは、俺が知り合った高校生の頃は、ベンチャーズを知らなくて。俺が洗脳した感じで、好きになってくれて。俺は幼少の頃から好きだから、魅力というよりも、それで育ったようなもんだけど、二人にとっては?
西間木 当時に聴いたベースラインが特徴的すぎて。リードベースというか、「もうメロディーなんじゃないの?」っていうくらい強烈なリフ(繰り返しのフレーズ)なんかを聴いた時の衝撃で、これを自分でも取り入れられたらな、と。そう思ってやり始めたところから、気づいたら10年ですね。
浅賀 僕は、独特のノリといいますか、最初に聴いた時に、これはコピーするのは難しいなと思ったんです。やっていくうちにだんだんと、それまでに聴いたり、練習していたものとはちょっと違う、独特のノリを少しずつ出せるようになってきたのかな、と。学ぶべきことはたくさんあるので、まだまだそこを掘り下げたいですね。
小山 今、完全にエレキサウンドをやってるバンドってあんまりいなくて。だから、伝統芸的な面もあると思うんです。そういう伝統を伝えるためにやってる、というのも半分くらいはあります。
加藤 次の世代にベンチャーズサウンド、エレキサウンドを継承していきたいという思いで、ソウルは持ちつつ、完全コピーではなく、最近のテクニックを取り入れたりしてますね。
── アレンジが大胆だな、と思いました。メタル要素もだいぶ入ってますよね。
小山 浅賀くんはどっちかというとメタル寄りのプレイなんで。
浅賀 そうですね。
小山 俺もメタルは好きなので、ベンチャーズに怒られない程度にメタル要素も入れるというテーマもあります。みんな、メタルも好きなんですよ。
浅賀 西間木くんの顔色が(笑)。
西間木 僕はメタルよりも、ジャズとかフュージョン寄りですね。
── 音作りへのこだわりなどはありますか?
小山 音作りに関しては、大清さんが一番こだわってる。俺は今日、モズライトを使っていなかったんですが、使う日はやっぱり、60年代のベンチャーズっぽい音を意識してますね。
南條 僕は、リバーブ(残響)とか、ディレイ(音を遅らせる)とか、そういうものを寺内たけしさんなどが使っているので、そこを重視しながら、忠実にやってます。
小山 リバーブとかディレイって、イマドキでいうとU2みたいな感じですけど、それとは違う、古き良き時代を感じさせる使い方をする20歳はこの子しかいない。時代に逆行したディレイの使い方をしてるんです。
南條 確かにそうかもしれませんね(笑)。
── では、最後に記事を読んでいる人へのメッセージをお願いします。
小山 エレキ世代の方々にも楽しんでいただけるのはもちろん、エレキを知らない世代の方々にも楽しんでいただけるように、工夫を凝らしてやっています。ぜひ、B.C.V.をきっかけに、ベンチャーズやエレキサウンドの魅力を知ってほしいです!
【弘兼憲史先生からのコメント】
B.C.V.を初めて見たのは、YouTubeで「越後獅子」の音源を探している時に関連動画として表示されたのがきっかけ。
ベンチャーズバンドも数多く見ていたが、彼らの演奏力、そして表現力は圧倒的に抜きん出ていたので、瞬時に動画に引き込まれ、実際に都内のライブハウスに見に行くことにした。
実際のライブに行くと、YouTubeではとても表現しきれていないグルーヴと演奏力、表現力そしてMCの面白さに虜となり、応援している。
彼らの演奏はYouTubeでは表現できる域を超えているので、是非ライブハウスに足を運んで彼らのパフォーマンスに圧倒されて欲しい。ベンチャーズのカバーだけではなくカントリーやハードロック、昭和歌謡やGSといったナンバーまでB.C.V.の魔法にかかり「現代的なエレキインスト曲」として生まれ変わる様をお楽しみ頂きたい。
【B.C.V.からアリアナ・グランデへのメッセージ】
アリアナ・グランデは人の心を幸せにする歌を届けてくれるシンガー、先日彼女のコンサートでテロが起こってしまいました。亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りするとともに、アリアナ・グランデさんにはこれからも歌声を多くの方々へ届け続けていただきたいと心から願っています。
【B.C.V.プロフィール】
2007年5月、小山将平、浅賀光太、西間木陽の3人で結成。ベンチャーズ、寺内タケシ、加山雄三、三根信宏といったエレキインストをフューチャーした若手実力派バンド。 小山と交流を深めていたLittle Terryこと南條耕平と共に、結成当初よりライブ活動を精力的にこなす。 2008年11月、YoutubeのCaravanを見て感動した加藤が、リズムギターのサポートメンバーとして加入。
公式サイト
YouTubeチャンネル
(インタビュー:大谷大・文:大谷和美)
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