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仮面ライダー第1期の集大成『仮面ライダーストロンガー』【篠宮暁の特撮辞典・第43回】
仮面ライダー第1期の集大成『仮面ライダーストロンガー』【篠宮暁の特撮辞典・第43回】
■オジンオズボーン・篠宮暁の特撮辞典
7人ライダー全員集合! 第1期シリーズ最後の『仮面ライダーストロンガー』
『仮面ライダーストロンガー』は、昭和ライダーシリーズ5作目。第1期ライダーシリーズの最後の作品。最後というのもあってすごく豪華な作品です。
終盤ピンチに陥ったストロンガーを助けに歴代のライダーが次々に現れ、最後の最後に7人ライダーが全員集合するシーンは神回も神回、感動で涙が出るほどでした。
次々に現れる助っ人ですが、その皮切り、最初に現れたのは仮面ライダーV3こと風見志郎。黒づくめの格好で登場するのですが、「ゲスト出演やったっけ?」と思うほど主役のオーラたっぷりで出てきて、それはそれはかっこいいのです。
しかも、V3の撮影中に会得し、V3本編でも披露していたバイクで走りながら立ち上がり変身ポーズを決めるというのを、ゲスト出演した「ストロンガー」でもしっかりと見ることができます。
また、この時の2号がかなりかっこいいです。マスクが黒になっているのです。この黒マスクの2号が好きというファンも結構いるので確認してみてください。
フォームチェンジの元祖
ゲストの話ばかりしてしまいましたが、当然主役のストロンガーもかっこいいです。ストロンガーに変身する城茂が、それまでのライダーと違って不良っぽくて荒っぽくて、でも熱いのです。口が悪かったりもするのですが、そんなところも愛してしまいます。
改造電気人間ということで、変身する時や必殺技だす時に電気を使うシーンがたくさんあるのですが、電気を使いすぎてピンチになってしまうこともしばしば。
そんな弱点もストロンガーの愛すべき点です。
『仮面ライダーBLACK RX』で初めて出てきて、今の平成ライダーシリーズでは欠かせないものとなったフォームチェンジ。いわゆるパワーアップなのですが、その元祖はストロンガーなのです。
それまでにも特訓してパワーアップというのはあったのですが、目に見えてパワーアップするのはこのストロンガーが初めて。超電子ダイナモを体に埋め込む改造手術を経て、チャージアップするのですが、これが圧倒的に強く、それまで苦戦していた怪人を一瞬で倒します。このチャージアップの時のワクワク感は平成シリーズになってもしっかりと受け継がれています。
女性ヒーローの活躍に涙
「ストロンガー」には第1話から、相棒の“電波人間タックル”という女性ヒーローが登場します。
このタックルが、ストロンガーを支えたり、助けてくれたりするのですが、30話で敵の毒攻撃をくらってしまいます。先が短いことを悟ったタックルは捨て身の技で敵を倒しますが、タックルも死んでしまいます。
死ぬ前に城茂と河原で語り合うシーンがあるのですが、このシーンが何度見ても泣けるシーンでめちゃくちゃ切ないです。死ぬことを知っているおやっさんの振る舞いも泣けます。昭和シリーズでは、間違いなく泣けるシーンの上位に入ります。いやひょっとしたら1番かもしれません。そんなタックルの活躍にも注目してほしいです。
昭和シリーズを語る上でストロンガーをチェックするのはマスト、マストロンガー!
敵のジェネラルシャドウのデザインや、紳士的な立ち振舞いなども最高ですので是非。視聴率が振るわなかったなどと言われていますが、それが信じられないくらい盛りだくさんの作品です。
(文:オジンオズボーン・篠宮暁)
※この記事は、WEBサイト「WB」にて以前連載していたものを、再編集したものです
以前の記事はこちらから
【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会】も連載中!
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