不倫・浮気が題材、でもハッピーになれる映画3選!
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「浮気:気が浮つくこと」と辞書にはとっても淡白に書いてありますが、浮気がそんなさっぱりしているワケがない…。浮気された方というのは、怒り、悲しみ、憎しみ、自己否定など「負」の感情ばかりが湧くものです。深く理解し合えていると思っていた相手に裏切られるというのは、自分を取り囲む世界のすべてが嘘だったんじゃないかと何も信じられないような気分になります。でも深く傷ついても、いつかは傷も癒え、新しい恋に出会う日が来ます。来ますよ!
今回ご紹介したい映画は、主人公が浮気されてどん底に落っこちるんですが、そこから新しい出会いがあるという前向きなストーリー3作品。
それぞれの主人公は、
・彼氏に浮気された女性
・妻に浮気された男性
・お互いのパートーナーに浮気された男女
です。
浮気されて悲しんでいる人にとっては、今は転機かもしれない、この先には実は素晴らしい出会いがあるのかもしれない、そんな風に思わせてくれる映画です。
『はじまりのうた』
下積み時代からずっと一緒だった彼氏にフラれた女性のお話
原題は「Begin Again=また始める」という意味です。浮気される主人公グレタ(キーラ・ナイトレイ)が「また始められる」ように応援してしまう映画です。
ニューヨークのとあるバーで強引にステージに上げられ、自分で作った歌をしょうがなく歌うグレダ。そんなグレダをキラキラした目で見つめるホームレスみたいな汚いおっさん。実はグレダは彼に浮気されて家を飛び出したばかり。そしてその汚いおっさんはというと、まさかの自分が設立したレコード会社をクビになったばかり。そんなどん底のふたりが出会うところから始まります。
グレダの浮気のされ方は結構エグめです。控えめで冴えないミュージシャンだった長年の彼の曲が大ヒット。グレダがいないと曲作りもできなかった彼の生活は一変。スターダムにのし上がった彼は、急に洒落気付いて1ヶ月も経たないうちにレコード会社の女性と浮気してしまいます。
ちなみにこの浮気男を演じているのはマルーン5のアダム・レヴィーン。モサ男を演じていても滲み出るかっこ良さを隠しきれていません。
さてホームレスみたいな男ダン(マーク・ラファロ)は、音楽ブロデューサー。自分が信念を持っている音楽のスタイルでヒットが出ず、自分の会社からクビになるというまさにスティーブ・ジョブス状態。グレダの歌を聞いたダンはヒットの原石を見つけたと目をキラキラさせていたわけです。またちなみにですが、マーク・ラファロは好き嫌いが分かれるかもしれませんが、私は、アダム・レヴィーンよりずっとセクシーで渋くてかっこいいと思います。
ここまでが導入です。レコード会社もサポートミュージシャンもいない2人が、ここからどうやって「また始めて」いくのかが、心踊るポイントです。お互いプライベートでズタズタになりながらも、音楽に助けられ音楽で輝きを取り戻して行く姿は、どんな悲しいことがあっても好きなことに情熱を傾けて入れば、いい仲間が自然と集まり、素敵な出会いが待っていることを教えてくれます。
『世界にひとつのプレイブック』
妻が同僚と浮気。精神崩壊状態からの復活劇
原題は『Silver Linings Playbook』。「Silver Lining」は「悪い状況に差す希望の光」というような訳になります。これもタイトルを読むと、どん底から好転するストーリーだとわかりますね。この作品で主人公のジェニファー・ローレンスはアカデミー主演女優賞を受賞しています。
精神がぶっ壊れてしまった男パットを演じるのは、イケメン俳優の名をほしいままにするブラッドリー・クーパー。この映画では彼のセクシーの匂いはゼロで、完全にやっベー奴です。精神科に8ヶ月も入院していたパット。なぜかというと、奥さんが同僚と浮気している最中に遭遇し、その浮気相手をフルボッコの半殺しにしてしまったから。そして裁判所からは奥さんへ接近禁止命令が出されます。
退院後も奥さんを忘れられず、さらには精神も病んだまま。ゴミ袋をかぶって毎日ランニングしたり、気にくわない音楽が掛かっていると暴れ出したり…そんな病みまくり暴れまくりのパットと同じくらいヤバイ病み方をしているのがジェニファー・ローレンス演じるティファニー。旦那が死んでしまい精神を病み、会社の人全員と関係を持ちクビになり、家族も手を焼く存在。2人は友達の家のディナーで出会います。
精神を病んでいるエキセントリック同士、パットとステファニーは共感するところもあり、冗談か本気かわからないような会話をしながら少しずつ友達になっていきます。
接近禁止命令で会えない奥さんに手紙を渡したいパットと、ダンスコンテストに出るパートーナーが欲しいティファニーは交換条件で手紙を渡す・ダンスパートナーになると約束。そんなこんなでダンスの練習を一緒に始めるのですが…。
精神が不安定な2人がどんな風に希望の光を見つけ、何気にお互いを助け合い、少しずつ心の平穏を取り戻していきます。エンディングのダンスコンテスト(ダンスがクセの塊!)は見ものです。
『恋人たち』
偶然本屋で出会ったふたり。実は浮気された者同士だった
『恋人たち』というちょっとありきたりの邦題ですが、こちらはスペインの映画で原題は『Nuestoros Amantes=私たちの愛する人』です。「私たち」というところがポイントとなるタイトルですね。
アルコールも飲めちゃう本屋さんで昼間からブランデーを一気飲みする男性。そして向かいに座った彼をじっと見つめる女性。女性のほうから近づいて2人は話し始めますが、女性は「名前は言わないで!」と言って自己紹介を阻止します。可愛い子じゃなかったら完全にアブナイ女です。素性を明かさないまま、いろいろな話を続ける2人。名前も連絡先も交換しないで、1週間後にまた会う約束をします。
映画を見ている私たちも2人の素性を知らないままなので、会話から2人のことを少しずつ知ることになります。回想の会話で名前が判明した時は「あー!」とスッキリしたり。
でも実は男性の方は、女性に声を掛けられる数日前に、同じ本屋さんで女性を見かけていたと話します。彼女が彼に振られて涙を流しているその瞬間を。これをきっかけに名も知らない2人は少しずつ、お互いのパートナーとの問題について相談し合うように。男性は妻に浮気されていることに気づき、妻の浮気現場の追跡をした時の話を女性にします。なぜならそこには2人が出会った不思議で悲しい縁があったから…。
日本に住んでいると、スペインの映画にあまり馴染みがない人が多いと思いますがこの作品はとってもポップでさらっと見られるのでオススメです。何よりも主人公の男女がめちゃめちゃキュート。とくに女性の方は話し方も仕草も可愛くて、なんであんな気持ち悪い男と付き合ってたんだろう?って思っちゃいます。そう、彼女を振った男がとにかく気持ち悪いので、そこにもご注目ください…。
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別れが新しいことに踏み出すキッカケとなったり、逆境から希望の光を見つけられたり、偶然の出会いが実は必然の出会いだったり。何が好転するかわからないものです。どん底にいても、小さな光を見つけられる心を持っていれば、大きく照らしてくれるはずだと教えてくれるような映画3選です。
(文:岩田リョウコ)
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