俳優・映画人コラム

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2019年02月01日

2019年注目俳優・吉高志音インタビュー「ファンの皆さん以上の愛情で自分だから作り出せる比水流を」

2019年注目俳優・吉高志音インタビュー「ファンの皆さん以上の愛情で自分だから作り出せる比水流を」

本格的な舞台デビューから1年足らずながら、2018年12月にはproject K『僕らの未来』で加藤和樹さん、鎌苅健太さんらと共演。2019年3月には舞台『K -RETURN OF KINGS-』比水流役、6月には『リューン~風の魔法と滅びの剣~』への出演も決定しているなど、俳優として精力的に活動している吉高志音さん。そんな彼に、俳優を目指したきっかけや今後の目標について伺いました。




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──俳優を目指そうと思ったきっかけを教えてください。

吉高志音(以下、吉高):初めて観た舞台が、事務所の先輩の加藤和樹さんが出演されていた『真田十勇士』だったんです。それまで、学校行事なんかでも舞台を観る機会がなくて、本当に初めて観たんですけど、いつも見ていた映画やドラマとは全然違っていて、すごく舞台に引き込まれました。殺陣とか、実際に、目の前で行われるじゃないですか。だから自分もすぐにその時代に入り込めるというか、そういうところが舞台の魅力だったなと思います。

あとは、海外のミュージカルドラマがすごく好きで。自分も音楽が好きなので、音楽をやりながらお芝居をするミュージカルというものに、憧れを持っていました。

──実際に自分が舞台に立つと決まったときの感想はどうでしたか?

本当にうれしかったです。初めて舞台に立たせていただいたときのカーテンコールの景色が本当に素晴らしくて、感動しました。変なたとえですけど、卒業式の感動を超えるような(笑)、未知の感覚で、心がザワザワして。すっかりクセになってしまいました。

──前回出演作のproject K『僕らの未来』では、ベテラン俳優の中に飛び込んでいくような形でしたが、いかがでしたか?

もう、プレッシャーがすごかったですね。緊張しかなかったです。稽古初日からずっとガタガタで震えてて。ちゃんとした役をいただくのも初めてだったので、右も左もわからない状態で。



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──拝見しましたが、とてもそんな風には見えませんでした。

先輩方が本当に優しくて、雰囲気のいいチームだったので。皆さんめちゃくちゃ優しかったですね。僕がずっと甘えていたのもありますが、皆さん本当に優しかったです。

──終えてみて、いかがでしたか?

「楽しかった!」だけじゃなく、色んな感情が動きました。すごく愛情を感じました。キャストさんもスタッフさんもお客様もすごく愛情を持ってくださっていて、作品自体が愛に包まれていたというか。今まではあまりそういうことを感じるほうではなかったと思うんですが(笑)、今回の作品ですごく愛情を感じることができて、僕自身もなんだか感情豊かになった気がします。

──次は、人気アニメが原作の舞台『K -RETURN OF KINGS-』という注目作に出演されますが。

はい。緑のクラン「jungle」の王、比水流という役を演じさせていただきます。

原作も舞台シリーズもすごく人気のある作品なので、プレッシャーも感じますが、そうしたファンの皆さんの愛に包まれた作品だからこそ、自分がそのファンの皆さんの愛情に負けないように、皆さん以上の愛情を持って、自分だから作り出せる比水流をお見せできたらと思っています。



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──共演者の皆さんとはこれから顔合わせということでしたが、初対面の場は平気なタイプですか?

前は引いちゃうタイプだったんですけど、今は積極的にいきたいなって思っています。人と話すのも、最初は怖かったんですけど、だんだん楽しくなって、相手のことを知っていきたいなっていう気持ちが芽生えてきました。

──なにか、きっかけがあったんですか?

やっぱり『僕らの未来』を経験したことです。人とコミュニケーションをとることで自分が吸収するものが増えていくし、自分ひとりでは感じるものも限られてくるので、他の人から感じるものを自分に吸収できたらそれが一番いいなって思って。今は積極的に人とコミュニケーションとるようにしています。

──『K -RETURN OF KINGS-』のあとにも、『リューン~風の魔法と滅びの剣~』への出演が決まっています。こちらはファンタジーの世界観で、かつミュージカルということですが。

僕はファンタジーの漫画とかアニメとかが好きなので、それはすごく嬉しかったです。普段の日常では味わえないような、独特の世界観が大好きで。ミュージカルということもあって、歌って踊って、結構動く感じなので、そっちも頑張りたいです。

ダンスはちゃんとキレよく踊りたい、キレイに見せたいっていう思いがあります。ダンスは今タップダンスとジャズダンスのレッスンに通っていて、それをちゃんと活かせるようにしていきたい。トレーニングもしていて、ボイトレの先生に言われた「10km走って、10km走った後にブレないで歌う」っていうのをクリアしたいと思っています。今年中に!



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そのために肺活量と体幹を鍛えるトレーニングをしています。今日は6km走ってきました! 昨日も5kg走ったし、最近走ってばっかりですね。前までは3kmで結構ハアハア言ってたんですけど、今は5km走ってもまあまあ余裕っていう感じになってきました。

──身近な先輩である加藤くんに、相談したりアドバイスをもらったりしましたか?

相談しました。『僕らの未来』稽古中にも、「どうやったらそんなに声が出るんですか?」って聞いたら、それは「相手に伝える気持ちだ」って。技術ももちろんですけど、一番は「伝える気持ち」がないとダメだって教えていただきました。

その時に教えていただいた筋トレメニューを、今でもやっています。今はちゃんと息が上がらないでできるんですけど、以前はぜんぜん腕が上がらなくて、もう、生まれたての小鹿みたいにガタガタで(笑)。あれをこなしていらっしゃるのは本当に尊敬します。

──今年はいろんな経験ができそうですが、今後の目標や、やってみたいことはありますか?

ひたすらチャレンジしていきたいなと思っています。今、僕はまだデビューして1年目なんですけど、この1年目に吸収したことをちゃんと積み上げていけたらいいなと思います。

実は“今年の文字”っていうのを自分で決めていて、それが「大志」なんです。志(こころざし)っていう文字は自分の「志音」という名前にも入っているんですけど、大きな目標を持って、大きな作品に出演したり、先輩方と共演できたらなと思っています。



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──具体的に「今年これをやりたい!」と志していることや、やってみたいお仕事はありますか?

自分とかけ離れた役をやってみたいですね。例えば犯罪者とか殺人犯とか、どういう心理でやるのかとか、ちゃんと深く考えてみたいです。その世界に入り込んで、自分はそのときどんな気持ちになるのかとか、知ってみたいですね。現実には自分が体験できないようなことを、お芝居を通して体験してみたいです。

(撮影:冨永智子、取材・文:佐藤真琴)

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