『ザ・サンド』砂浜に足をつけたら命取り!外出自粛中の今、オススメの1本




不要不急の外出自粛要請により自宅での生活が続く中、先の見えない自粛ムードにストレスを感じている方も多いと思います。

こういう時こそ、逆に「そこから一歩でも動いたら死ぬ!」――そんな極限状態の映画を観るのも、一つのストレス解消に繋がるのではないでしょうか?

今回取り上げるのはそんな極限状況からの脱出を描く、Amazonプライム・ビデオで配信中の映画『ザ・サンド』です。

砂浜に足をつけた人間が次々に死ぬ! そんな内容の映画なのですが、冬山の遭難ではなく、真夏の海岸が一転して極限状況に変わる本作の見どころとは、いったいどのようなものなのでしょうか?

ストーリー


前夜のビーチパーティーの翌日、二日酔いの若者グループは太陽の鋭い日差しで起きた。しかし、予期せぬ恐怖が彼らを襲う。目の前の砂浜に降り立った鳥が、突然地中に引きずり込まれてしまったのだ。
その光景に、思わずグループの一人が砂浜に降りた瞬間、地中から無数の触手が出現、無残に切り刻まれ、血の塊となって地面に沈んでしまう。実は彼らの知らないうちに、ビーチの砂浜自体が肉食性の怪物と化していたのだった。
ありえない事態にパニックになりながら、生き残った6名の男女は、わずかな手がかりをつかむ。それは砂浜に直接体を触れないこと。
彼らは故障した車、監視塔の手すり、サーフボードを駆使して、懸命に砂浜からの脱出を図るのだが…。


真昼のビーチで一歩も動けない状況が怖い!


真夏の夜に、仲間同士のビーチパーティーを楽しんだ若者たち。翌朝、車の中やビーチの監視塔など、それぞれの場所で目覚めた彼らが目にしたのは、砂浜に降り立った鳥が突然地中に引きずり込まれる光景だった!

思わず砂浜に足を踏み出した女性も、砂浜から伸びた無数の触手によって切り刻まれ、地面の中に消えて行ってしまい、更に彼女を助けに砂浜に飛び出した仲間も触手の餌食となってしまう。

残された若者たちは、果たしてこの砂浜から脱出することができるのか?

このあらすじだけでも相当に興味を引かれる本作ですが、84分という短い上映時間と次々に襲う危機の連続で、最後までスピーディーな展開が楽しめる内容に仕上がっています。

足元の砂浜に降りられない以上、もはや絶体絶命、逃げ道無し! そう思われたこの状況ですが、仲間たちの犠牲を通して、どうやら砂の下に謎の生物が存在して、直接砂浜に体の一部を触れなければ大丈夫ということが判明。

更にその後、謎の生物が潜んでいる範囲が特定できたことで、なんとか安全な区域まで移動しようとするのですが、車はバッテリー切れで動かず、助けを呼ぶのに必要なスマホはパーティーの前に全員分を回収して、鍵のかかった車のトランクに保管されている始末。

必死で考えた脱出への試みも裏目に出て、事態がどんどん悪化していく中、ついに一台のパトカーが通りかかるのですが…。

ここから先の展開と彼らの運命は、ぜひ本編でご確認頂きたいのですが、自宅での生活を余儀なくされている現在の状況で観ると、やっぱり自分勝手な行動や馬鹿騒ぎは止めておこう、そう思わされてしまう、この『ザ・サンド』。

真昼のビーチが一転して極限状況と化す展開を、ぜひご自宅で鑑賞頂ければと思います。

最後に



登場人物や舞台が限定された低予算映画ながら、「砂浜に直接降りたら死ぬ!」というワンアイディアで、最後まで一気に観せてくれる、この『ザ・サンド』。

確かに、肝心の触手や怪物のCGの荒さは否定できませんが、能天気な若者たちが突然極限状況に叩き込まれ、そこから必死に脱出しようとする展開が、観客を飽きさせないのも事実なのです。

加えて、彼らが目を覚ました時に大勢のパーティー仲間が消えていた理由も、たまたま車や建物の中にいた主人公たちが生き残っただけと分かる展開は、砂の下にいる謎の生物への恐怖を盛り上げてくれて、実に見事!

映画の冒頭で断片的に挿入されるパーティーの映像の中に映っている、酔った仲間が海岸に流れ着いていた巨大な謎の物体(何かの繭か卵?)を拾ってくる様子や、途中で現れるパトカー警官の態度でも明らかなように、確かにこの状況は若者たちのバカ騒ぎが招いた、ある意味自業自得とも言えるもの。

更に、仲間が次々に犠牲となる中で彼らが事態の重大さに気付き、脱出のために協力しながら、次第に彼らの人間性が明らかになっていく展開は、今回の新型コロナ感染の混乱を思い起こさせるものとなっているのです。

人間を捕食して成長していく謎の生物の触手が、時間の経過と共に太く巨大化していく中、果たして若者たちは生きて脱出することが出来るのか?

続編への期待満々なエンディングも含めて、昼間の地上波で放送していて偶然目にしたら、「得した!」と思わずにはいられない、この『ザ・サンド』。

Amazonプライム会員特典では吹替版のみの視聴となりますが、吹替声優陣の演技力が作品の魅力をより高めてくれているので、全力でオススメします!

(文:滝口アキラ)

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