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2020年06月25日

大森立嗣監督作“社会を必死に生き抜く人々を描く“5作を紹介!

大森立嗣監督作“社会を必死に生き抜く人々を描く“5作を紹介!




実話をベースにし、既成の価値観では測れない親子のあり方を問いかける感動の衝撃作『MOTHER マザー』。社会から孤立していく中で、築かれる母と息子の歪んだ絆が、ひとつの殺害事件を引き起こす物語を描く。

本作の監督である大森立嗣は、デビュー以来“社会の闇に隠れてしまった人たち”を一貫して描き続けていることも魅力の一つ。

今回は本作の公開を記念し、そんな大森監督からこれまで生み出されてきた“社会を必死に生き抜く人々を描いた5作品を紹介する。

タロウのバカ(2019)
監督&脚本:大森立嗣




(C)2019 映画「タロウのバカ」製作委員会



大森立嗣監督がもともとデビュー作として15年以上前から構想していたオリジナル脚本をついに映画化。戸籍が無く、自分の年齢もわからない“タロウ”と呼ばれる少年と“エージ”、“スギオ”の三人が生と死の狭間を駆け抜ける純粋で過激な問題作。

主演は300人以上の主役候補者の中から選ばれ、今作で俳優デビューとなるモデルでアーティストのYOSHIが抜擢されたことも話題になった。

光(2017)
監督:大森立嗣 脚本:大森立嗣(原作:三浦しをん)




 (C)三浦しをん/集英社 (C)2017「光」製作委員会



直木賞作家・三浦しをん(「舟を編む」「駅前多田便利軒」)の小説を、映画化したサスペンス。島で起こった大災害から生き残った3人の幼なじみが25年後に再会、忌まわしい記憶と運命から逃れられずに翻弄される様子を描く。

主人公とその妻を井浦新と橋本マナミ、幼なじみを瑛太、元恋人を長谷川京子が演じた。

さよなら渓谷(2013)
監督:大森立嗣 脚本:大森立嗣、高田亮 原作:吉田修一




(C)2013「さよなら渓谷」製作委員会



残酷な事件の被害者と加害者。15年の時を経て、二人は夫婦になった。芥川賞作家・吉田修一(「悪人」)による愛の問題作を映画化。

愛と憎しみのはざまで揺れるヒロインを真木よう子、その夫役には大西信満が演じる。ほか、大森南朋をはじめ、井浦新、新井浩文ら実力派が名を連ねる。モスクワ映画祭審査員特別賞受賞。

ぼっちゃん(2012)
監督:大森立嗣 脚本:大森立嗣、土屋豪護




(C)Apache Inc. 



現代日本における派遣労働問題を背景にし、2008 年に実際に起こった"秋葉原無差別殺傷事件"の“犯人”をモチーフにした物語。

本作ではシリアスな題材の中にユーモラスを織り込み、純粋で、不器用故に滑稽で、また孤独と狂気をも鮮烈に描き出し、大森監督の新たな一面を余すところなく見せつけ、そして一貫して向けられるそのまなざしは温かくも鋭く、そして切実で神聖な祈
りのようでもある。

ケンタとジュンとカヨちゃんの国(2009)
監督&脚本:大森立嗣




(C)2009「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」製作委員会



児童養護施設で兄弟のように育ったケンタとジュンは工事現場で壁を壊す仕事をしていた。低賃金、劣悪な労働環境に加え、先輩からのイジメ。将来の夢も語ることもなかった二人はある日“すべてを壊してここから抜け出す”決断をする。

ジュンの同性相手カヨを連れ、盗んだ車で北を目指して出発するが、そこに待ち受けていたものとは?

松田翔太、高良健吾、安藤サクラが出演する恐るべき青春ロードムービー。

『MOTHER マザー』の本質とは?





『MOTHER マザー』を撮影したことで見えてきた本作の本質とは?という問いに対して大森監督は、

「親子関係というものは、表面化しづらい部分がある一方で、非常に強い理想的イメージが付されている。 だからこそそれとは違う、一般的には許容しにくい親子の姿もあって、それでも彼らが生きていかなきゃいけないという感覚は、撮っていて一番強く意識したことでした。この映画を観る人には、映画に答えを求めるのではなく、映画と向き合ってもらえたらと思います」

と語り、実際にあった事件をフィクション映画として撮ることについては、

「女性として破滅的なキャラクターである秋子が、母親でもあるという一人の女性の大きな隙間に強く惹かれました。なかなか許しがたい母親ではあるんですが、秋子としては自分の子供を「舐めるようにして育ててきた」という自負があって、そこに大きなブラックボックスがあるように感じました。秋子が周平を決して手放さなかったところに、いわゆる社会批判的な文脈でとらえられている人物像とは違う「母親」としての何かが担保されていて、そこをいかに描写するかが僕にとってのテーマだったかもしれません」

とその想いを述べている。

『新聞記者』(19)、『宮本から君へ』(19)の映画会社スターサンズと、『日日是好日』(18)の大森立嗣監督 がタッグを組み、母親役に長澤まさみ、内縁の夫役に阿部サダヲ、息子役に新人・奥平大兼を迎え、実際に起きた事件に着想を得て、新たな物語として送り出す衝撃作『MOTHER マザー』。2020年7月3日より全国公開される。

作品概要


『MOTHER マザー』
出演:長澤まさみ、阿部サダヲ、奥平大兼、夏帆、皆川猿時、仲野太賀、木野花
監督:大森立嗣
脚本:大森立嗣/港岳彦
音楽:岩代太郎
企画・製作・エグゼクティブプロデューサー:河村光庸
配給:スターサンズ/ KADOKAWA
(C)2020「MOTHER」製作委員会

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