【徹底解説】KinKi Kidsコンサート、ぶっちゃけ「どれから観ればいい?」
【エピソード3:KinKi you】
急きょ決まった10周年全国ツアー。「楽しい!」が目一杯詰まっているコンサートだ。10周年ということで、シングル曲も惜しみなく歌っているため、KinKi Kidsのコンサート初見の人も楽しめるラインナップとなっている。その上、コンサートのオフショットや舞台裏まで覗くことが出来る、まさに“良いとこどり”の映像だ。なんといっても見どころは2人が登場し、そして去っていく大階段。このコンサートのオープニングには特効がない。会場が照明で明るくなると、大階段が現れるとともに2人の歌声が聴こえ、2人の合作「愛のかたまり」のアカペラからコンサートの幕が上がる。1フレーズを歌い終わった後に映し出される2人のシルエットの“無敵さ”は何度観ても鳥肌もの。音楽が流れ、サビ終わりまで歌うと、階段が輝き出し、上から2人が並んでステージまで降りてくる。ダンスもなく、とてもシンプルな演出だが、正直このコンサートはオープニングだけでも観る価値がある。「愛のかたまり」からはデビュー曲の「硝子の少年」へ。その後も「やめないで,PURE」「愛されるより愛したい」とシングル曲が続く。KinKi Kidsはオープニングで観客の心を掴むのが本当に上手い。最初の4曲で早くも「観てよかった!」と感じられるはず。
そして本編ラストもまた、「愛のかたまり」。歌いきった後には、再び大階段が登場し、メンバー紹介をした後に2人は大階段を登って去っていく。同じ大階段を使用しているのに、オープニングの期待感とは反対に「終わってしまう」という強い寂しさが増す演出。このコンサートは2人とファンが大切にしてきた楽曲「愛のかたまり」に始まり「愛のかたまり」に終わるのだ。KinKi Kidsは夢を見せてくれるけれど、現実に帰る方法もちゃんと教えてくれる。2人が大階段を登って去っていく姿は「終わり」を感じてとても寂しくなるけれど、現実もちゃんとがんばって、またKinKi Kidsに会いに来よう、という気にもさせてくれた。
まるで漫談のようにゆるくて長いMCにも注目だ。内容はかなりくだらないのに、2人の醸し出す温かい雰囲気と空気感が心地良い。ここまで長く2人きりで話している姿はテレビではなかなか見られない姿なので、早送りしないで観てほしいと強く願う。
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