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Netflixの大傑作アニメ『ミッチェル家とマシンの反乱』、「5つ」の魅力を全力解説!
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Netflixの大傑作アニメ『ミッチェル家とマシンの反乱』、「5つ」の魅力を全力解説!
5:同じく家族を描いたアニメ映画を観てわかること
Netflixでは、他にもオリジナルのアニメ映画が数多く配信されており、もちろん「家族」を描いたファミリー映画もあります。その中から特にオススメの3本を簡潔に紹介しましょう。1.『ワニ少年アーロの冒険』(2021)
南部の沼地に住んでいたワニの少年が、大都会のニューヨークへの冒険と旅立つ物語です。仲間となるのが、大柄で力持ちの少女だったり、詐欺師のチームのピンクのモジャモジャ、顔が魚の半魚人などクセ者揃い。その個性豊かで愛おしいキャラクターたちをもって「多様性」の素晴らしさを訴えた内容だったのです。主人公のワニ少年がとっても純粋で応援したくなる、様々な場所を渡り歩くロードムービー&楽しい音楽で彩られたミュージカルとしておすすめします。
2.『ウィロビー家の子どもたち』(2020)
物語の初めに、ナレーション(吹き替え:杉田智和)でこう言われます。「もし、あなたがめでたしめでたしで終わるファミリームービーがお好みならば、こりゃあオススメできない」と。それはすぐに納得できました。絵柄は可愛らしいですが、主人公の両親は子どもたちに満足に食事も与えない、完全にネグレクトをしているクズ親なのですから。子どもたちが自ら「孤児になる」という選択をし、それでも幸せの道を追い求める健気さが、コミカルな作風だからこそより切実に伝わるようになっていました。
3.『愛してるって言っておくね』(2020)
第93回アカデミー賞で短編アニメーション賞を受賞した作品です。ある夫婦が暗い過去を抱えているようなのですが……あえて、どういう「出来事」があったのかは書かないでおきましょう。アメリカで問題となっていること、その悲痛な想い、そして心の変化は、日本人にとっても他人事ではないとわかるでしょう。
こうして、多様な家族愛を描いた作品を観ることで、ストレートな(でもクレイジーに)家族愛を描いた『ミッチェル家とマシンの反乱』は、また味わい深くなると思うのです。
さらに、最近の家族を描いたアニメ映画を振り返ってみると、「血がつながらなくても家族になれる」という価値観が打ち出されるようになってきています(それは『ミッチェル家とマシンの反乱』でも共通しています)。
Netflix配信ではないですが、ディズニー作品では男女の恋愛がほぼ無くなりシスターフッドの関係性が描かれた『ラーヤと龍の王国』がありますし、さらには家族ではなく独身の中年男性の幸せの模索を描く『ソウルフル・ワールド』もあったりと、その多様性はさらなる広がりを見せています。
※『ラーヤと龍の王国』と『ソウルフル・ワールド』についてはこちらも参考にしてください↓
『ラーヤと龍の王国』新たなディズニーの傑作となった「5つ」の理由
『ソウルフル・ワールド』がピクサーの到達点となった「5つ」の理由
人それぞれの家族、そして幸せのかたちがある。そのことを教えてくれる『ミッチェル家とマシンの反乱』と、これらのアニメ映画を、ぜひぜひ合わせて観てみてください。
『ミッチェル家とマシンの反乱』on Netflix
(文:ヒナタカ)
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