磯村勇斗&奈緒独占インタビュー:WOWOWオリジナルドラマ「演じ屋」、“優しい嘘に助けられた“経験とは
優しい嘘に助けられたエピソード
ーー脚本・監督を務められてらっしゃる野口さんが、「演じ屋」という作品は”嘘に満ち溢れた物語”であって、それが魅力のひとつになっているとコメントしてらっしゃいます。”嘘”というキーワードにちなんで、これまでに「優しい嘘に助けられた」ような、嘘にまつわるエピソードがあったら教えてください。
磯村:
やっぱり、あれですかね。サンタさん!
ーーサンタクロースが、親のつく”優しい嘘”だと気づいたのはいつでした?
磯村:
僕は小学4年生かな。クリスマスにサンタさんからの手紙をもらったんですけど、その日の夜に家のタンスの引き出しを開けたら、同じ柄の手紙が入ってたんですよ。
奈緒:
あー!
磯村:
それで、ああ、親だったんだって気づきました(笑)。それからもう、次の年からは来なくなっちゃいましたね。
ーーそれは、結構ショックですね……!
磯村:
ねえ(笑)。そこだけ切り取っちゃうとショックな思い出ですけど、でもそれまでずっと親がサンタさんを演じてくれていたわけです、すごく幸せでしたよね。
奈緒:
そうですよね、確かにそうだなあ。
ーー奈緒さんは、いつ頃サンタクロースの嘘に気づきましたか?
奈緒:
私は……いつだったんでしょう。私も毎年絵本を頼んでたんですよ、サンタさんに。多分、母としてはもうちょっと豪華なものを、プレゼントしたいっていうのがあったんだと思うんです。「他には欲しいものないの?」ってすごく聞かれていて。「絵本がいい!」って言い続けてたら、必ず絵本よりも大きなものがおまけでついてたんですよね(笑)。
磯村:
優しい……。
奈緒:
私、小学校1年生の頃に「絶対にサンタさん見る!」って言って、サンタさん用にコーンポタージュを用意してずっと待ってた時があるんですよ。あの時は本当に、今思い返すとすごくハラハラさせちゃっただろうなと思います、親を。「どのタイミングで行くか!?」っていう。
ーーそうですよね、親御さんからすると。
奈緒:
でも、どうしてもお手洗いに行きたくなっちゃって……、「ちょっとトイレ行ってくるから、見といてね!」って言って、急いでお手洗いに行って帰ってきたら、やっぱり置いてあったんですよね。すごくすごく悔しくて……。「来たの!?」みたいになって。
磯村:
そうか、1年生だとまだ疑わないかー。親だと思わないよね。
奈緒:
全然疑わなくて。なんだったらいつも見えてるはずの街路灯を見て「あれだ!」って言ってたくらいで。
磯村:
純粋すぎる! すごく良いパワー。
奈緒:
「あれだー!来たー!」ってお母さんと言い合って。「見えた! 遠いけど見えたー!」って……今考えると、めちゃめちゃ幸せだったなって思います(笑)。
磯村:
お母さん「ラッキー!」と思ったんだろうね。
ーーお二人とも、素敵なクリスマスの思い出を教えていただき、ありがとうございます。これから「演じ屋」をご覧になる皆様に向けて、一番注目して欲しいというポイントを教えてください。
磯村:
エンターテイメントとして楽しめる作品になっています。コミカルな部分もありながらシリアスな部分もしっかり描かれていて。特に、社会に眠る闇に対して切り込んでいく描き方をしているので、そこに注目してほしいです。
奈緒:
自由に受け取って楽しんで下さったら何よりです。この作品を応援してくれて、待って下さってた方たちもたくさんいらっしゃると思うので。磯村さんが加わってさらにパワーアップした、ちょっとダークなユーモアのある「演じ屋」の掛け合いを、ぜひ楽しんでいただきたいなと思います。
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