ヒーロー覚醒の叫びに思わず鳥肌…！『シャザム！』（洋画吹替）

(C)2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

最後に一つ、アニメではなく実写映画ですが、緒方さんが吹替版の声優をつとめた洋画『シャザム！』を紹介させてください。

バットマンやスーパーマンらDCコミックのヒーローたちの物語を実写化する『DCエクステンデッド・ユニバース』の一つである『シャザム！』は、魔法の力を授かった少年がスーパーヒーロー・シャザムに変身するマジカルストーリー。同作の吹替版で、緒方さんはシャザムの正体である少年・ビリー・バットソンを演じています。

小さいころに親と生き別れたビリーは、複雑な生い立ちのせいか大人びて斜に構えたところがある少年。本当の親との再会にこだわるあまりに周りの人たちの優しさを素直に受け取ることができません。しかし、自身の幸せを探す中でやがて大事なことに徐々に気づき、人としてもヒーローとしても成長していきます。

本作の吹替版において、ビリーの孤独な心情や変化していく思いを声のトーンや話し方で見事に演じている緒方さん。何より、物語の後半でビリーがシャザムに変身するときの掛け声が本当に秀逸で、筆者は初めて聞いたときに鳥肌が立ちました。あれはまさにヒーロー覚醒を声で表した瞬間。大切なものを守ろうと決めたビリーの覚悟が緒方さんの叫び声から強く強く伝わってきます。

 2021年12月公開『劇場版 呪術廻戦 0』がとにかく楽しみ！

(C)2021「劇場版　呪術廻戦0」製作委員会 (C)芥見下々／集英社

緒方恵美さんといえば、2021年12月に公開予定の大人気アニメ『呪術廻戦』初の劇場版『劇場版 呪術廻戦 0』で、主役の乙骨憂太役を務めることが発表され話題となりました。

原作者の芥見下々先生曰く『中性的で、柔らかさ、優しさがあった上で、大きな感情の振れ幅・落差もある』キャラクターだという乙骨憂太。先生の言葉を見る限り、緒方さんがこれまで演じてきたキャラクターを彷彿させる要素満載だと感じました。優しさ、柔らかさと感情のふり幅や落差をあわせもつキャラといえば、『幽☆遊☆白書』の蔵馬や、優しい青年の中に別人格が宿る『カードキャプターさくら』の雪兎（ユエ）など。今回紹介した中では橘左近などもしかりといえるのではないでしょうか。それだけに、この乙骨憂太、まさにはまり役では…と期待が膨らみます。

参考：【特報も解禁】『劇場版 呪術廻戦 0』乙骨憂太の声は「エヴァ」シンジの緒方恵美に｜原作・芥見下々と共にコメントを発表

 『劇場版 呪術廻戦 0』は、緒方さんが演じる乙骨憂太の声が聞ける特報映像がすでに公開中。12月の公開が今から楽しみです！

 


（文：田下愛）


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