映画コラム

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2021年11月03日

『ARASHI 5×20 FILM』、「嵐のエンタメ最強説」と「夢のつづき」への期待

『ARASHI 5×20 FILM』、「嵐のエンタメ最強説」と「夢のつづき」への期待


「夢のつづき」を期待してもいいの……?



※以降は、映画の内容に深く踏み込んでいます。ライブフィルムを100%楽しむためにも、ぜひご鑑賞後にご覧ください。


嵐のライブ映像を『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』として残したのは大正解だったように思います。

125台のカメラで撮影された映像は「圧巻」の一言。普段のライブDVDよりも嵐との距離がぐっと近くなり、映画館の大画面で至近距離の嵐を観る……何にも代えがたい時間でした。
さて、1ページ目で“天使”と表現したのが誰だか分かりましたか? もちろんメンバー全員素晴らしいけど、あの笑顔は天使と呼ぶにふさわしい。

「Believe」など所々で登場するライブフィルムならではの演出の他にも、ライブ映像を映画として昇華させているポイントがありました。

それは、MCとライブ後半の挨拶がないこと。ライブの醍醐味の1つでもあるMCや、メンバーの思いが詰まった挨拶はありません。少し残念にも思えますが、MCと挨拶をカットすることで「映画作品」としての色が強くなったように感じます。

映画としてカッコ良く撮影されていても「普段の嵐らしさ」を感じるのは、本人たちがライブフィルムだからと気取らず、いつも通りの嵐だったからでしょう。

メンバー同士が笑いあったり、ふざけあったりする「わちゃわちゃ感」が随所にあるので、ライブフィルムとはいえ「いつもの嵐らしさ」もきちんと表現されているのです。

「Troublemaker」で“にのあい”がUBのダンスを踊っていたり、「GUTS!」で“大宮”がふざけていたり……良い意味で映画っぽくない、それでいて嵐らしい瞬間が数多くあります。
(「Troublemaker」で“翔潤”がハートビートしていた件について、全国の嵐ファンと語りたい)

また、『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』が終わった瞬間に、全てのファンが希望を持てたのではないでしょうか。

本編が「5×20」で終わったことには少し驚きましたが、今考えれば最高の終わり方だったのかもしれません。「Love so sweet」と「Happiness」をエンディングとして使う贅沢さ……。2曲とも本来なら明るくてポジティブな曲なのに、エンディングで流れるだけで泣けるから不思議です。

本編が終わっても、クレジットの最後まで気を抜けません。「Directed by Jun Matsumoto」で誇らしくなり、ラストの「and you」でまた泣く……。そして沸き起こる観客の声援とともにクレジットが終わります。

観客の声援で映画が終わったことを受けて、誰もが「夢のつづき」を期待するでしょう。

活動休止から時間が経ち、なかには真偽が分からない情報を出す人たちもいます。嵐ファンの不安な気持ちを、力強く吹き飛ばしていく終わり方。まさに「外野の言葉はシカトする」を体現してくれたような気がします。

「俺たちはまだまだ終わらないぞ」という嵐からのメッセージを確かに感じました。

いつか「夢のつづき」を始めるために、宝箱の中から「夢」を取り出して大事に磨くような、そんな時間を共有できるのが『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』だと思います。

(文:谷口仁菜)

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