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2021年11月17日

「婚姻届に判を捺しただけですが」第5話:百瀬(坂口健太郎)、切ないお人よしで泣いた(※ネタバレありレビュー)

「婚姻届に判を捺しただけですが」第5話:百瀬(坂口健太郎)、切ないお人よしで泣いた(※ネタバレありレビュー)



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清野菜名がヒロインを務める「婚姻届に判を捺しただけですが」が、2021年10月19日(火)放送スタートした。

有⽣⻘春作の同名コミックをドラマ化。
独身を謳歌している27歳の大加戸明葉(清野)に、広告代理店に勤める30歳のサラリーマン・百瀬柊(坂口)が“ある理由”から偽装結婚を申し込む。
共同生活が始まり、衝突ばかりの2人。果たして、百瀬が偽装結婚をする本当の理由とは? 2人の関係に変化はあるのか?

本記事では、その第5話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。

「婚姻届に判を捺しただけですが」第5話レビュー



離婚届を置いて、家を出て行ってしまった百瀬の思い人で兄嫁の美晴(倉科カナ)。兄の旭(前野朋哉)によると、妊活をしてきたが、自然妊娠は難しいと言われてしまったのだという。

前回「旭くんとなら完璧な家族を作れる。彼となら、あたしが一番欲しい理想の家族を手に入れられる ほころびひとつなく」「だから私、あなたのお兄さんと結婚したの」と言っていた美晴。旭を好きなわけではなく、自分の望みを叶えられそうだから結婚したから、子どもができないかもしれないとわかり、離婚したいとなってしまったのだろうか?

実際は、少々事情が違ったようだ。百瀬(坂口健太郎)が不動産屋の前にいる美晴を発見、家に連れてくることに。話を聞いたところ、子どもができないかもしれないことがショックだったからではなく、旭が「子どもはいてもいなくても、美晴の好きにしたらいい」と、二人のことなのに美晴の気持ちだけを優先するのが嫌だったらしい。旭への気持ちがわからなくなったという。

落ち着くまで、百瀬の家に美晴を泊めることに。倉科カナさん、悪気なく他の夫婦やカップルのクラッシャーになる役が多いな……!
明葉(清野菜名)に無事なことだけでも旭に伝えたほうがいいと言われ、連絡した百瀬。旭は妊活のことが原因じゃないと気づいているようだった。



ところで、今回も唯斗(高杉真宙)が鬼かっこよすぎた。高杉真宙とモーニング食べたい人生だった。

今回は、百瀬の心の動きが印象的な回だった。

美晴を泊めるこことになり、明葉と二人でベッドに寝ることに。
眠れず思いを打ち明ける。

「美晴は兄と結婚してから、ずっと幸せじゃなかったんでしょうか」
「僕が見てきた美晴の笑顔は、本当の笑顔じゃなかったのかなぁ」

確かに美晴が幸せならとつらい恋を耐えてきた百瀬には、かなりショックなことだろう。

気持ちが迷子になってるだけだろうし、と旭と話すことを勧めたら
「あったものをなくすのと、もともとないのとは全然違うかな」
と言われ困惑する。翌日も仕事の打ち合わせ中上の空になってしまうほどだ。
旭も旭で不憫すぎる。

「既婚者として安心させて奪おうと思っていたのでは」と祥子(深川麻衣)に言われて怒り、話しかけてきた上司にも気づかない。

実家を訪れると、泣きはらしてパンパンな目で夫婦生活を諦めようとしている旭がいた。「美晴にはいつも笑っていてほしいんだ。美晴が笑っててくれれば、それが俺の隣じゃなくても」と言われ、

「別の人の隣で笑ってる美晴見て、それで兄貴は満足なの?苦しくないの?」と噛みつく。

だってそれは、百瀬が今まで選んできた道だ。
それがどんなに苦しいか知っているからこそ、こんな風に必死に言うのだろう。

さらにストレスから高熱を出してしまう。旭と美晴が結婚する前日も同じく熱を出したらしい。看病してくれた明葉に本音を漏らす。
二人に離婚してほしくない気持ちも本当。でも、美晴が兄といて幸せになれないなら、自分が……とも思ってしまった。明葉さんはどう思いますか? と問いかける。

百瀬が好きな明葉も、心中は複雑だ。
「私はお兄さんと美晴さんには、仲のいい夫婦でいてほしいと思ってます」
(そうすれば、私は百瀬さんと夫婦でいられるから)

  でも二人が納得して別れるなら、悪いことじゃないんじゃないですか、と百瀬を励ましてしまう。そして別の部屋で「あーあ、もう終わっちゃうんだ」「あんなに離婚したかったのに」と一人で泣く。

百瀬にごはんを作ってあげようとして、旭にプロポーズされたときを思い出す美晴。旭はその道が幸せにつながるなら、計画通りの道も、思いつきの道も、同じなんだ、と。
「美晴は兄貴のそういうところに惹かれたんだね。だから結婚したんだ」と話しかける百瀬、いいやつ……。

明葉も。人のために自分の気持ちを抑えてしまうところ、似たもの同士なのかもしれない。

旭が火事に巻き込まれて病院に運ばれたと知らせが入る。

美晴が血相を変えて病室につくと、そこには元気そうな旭が。
猫を助けようと火事の家に入り、窓ガラスで怪我をしてだけだった。美晴は旭を引っぱたいて号泣。お人よしすぎる、私とのことでもそう、もっと自分の気持ち大切にしてよ、と。

「もう泣くな、俺の隣で笑ってろ」
「わからないから別れるんじゃなくて、わかるために俺は美晴と夫婦でいたい」
「俺の隣で笑ってる美晴を、これからもずっと見ていたいんだ」

美晴は旭のことを好きだった自分に気づき、二人はやり直すことに。
雨降って地固まるとはこのことか。「旭くんのことが普通に好きだわ」とのろけて帰っていく美晴、まじクラッシャー……悪い人じゃないけど兄弟を惑わせまくっていて、ちょっと苦手かもしれない。

あらためて背中を押してくれた百瀬にお礼を言う旭、いい人だ。

でも、百瀬だって相当なお人よしだ。正反対だと思っていた兄弟だが、意外と似ているのかもしれない。百瀬、幸せになってほしい……。

家庭を壊した父親と似てない人を好きになろうとした。父は口数が少なくて、不器用で、変わったところもある人だった、と言った美晴に、百瀬のことを好きになっていた? と疑念を抱いていた明葉。思わず聞いてしまいそうになるが、美晴は「何事も、白黒つけようとしちゃ駄目よ」と意味深に笑う。

清野の主演作、シロクロパンダ(シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。)を思い出してしまった筆者だった。他局だけど。

ちなみに、明葉の会社の人たちのエピソードも強烈な回だった。

社長(田辺誠一)、「これからは籍にとらわれない生き方をしたい」という理由で妻に離婚をせまられ、娘にも「パパもクリエイターなら新しい価値観受け入れたら?」と言われ不憫であった。

佐藤流司のガチなオタクである先輩デザイナー・藤井ひかり(小林涼子)は、仕事で本人に会うことに。「推しとは決して交じり合ってはならない」はオタクとして共感できたが、実際会ったらガチ恋になってしまった。節度あるオタクがちょっと痛いガチ恋オタクになってしまって残念だが、今までのゆるっとした服装から女性らしい服装にチェンジ。さすが小林涼子さん、とても美しかった。髪に赤のインナーカラーが入っているので、ちょっと派手髪の美人という感じでかっこいい。

来週は唯斗が活躍しそうで楽しみだ!

「婚姻届に判を捺しただけですが」第5話ストーリー

 

美晴(倉科カナ)が離婚届を残していなくなってしまった…。
身寄りのない美晴の行き先がわからず、同級生たちに連絡をとる百瀬(坂口健太郎)を、明葉(清野菜名)は心配そうに見つめることしかできない。
美晴の行方が気がかりなまま時間だけが過ぎる中、不動産屋の前に美晴の姿が! 家に帰りたくないという美晴に、百瀬は「しばらくはうちにいればいい」と提案するのだった。
だが、偽装結婚中の2人には美晴がいることで生活に大きな変化が…。同じベッドで寝ることになり、緊張した時間を過ごす明葉をよそに 、百瀬は美晴への想いをポツリポツリと話し始めるのだった。
百瀬と一緒にいたいと思うようになった明葉の願いも虚しく、美晴との同居生活で2人の関係にも影が差し始めてしまい…!

(文:ぐみ)


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