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<レミ・シャイエの世界>世界的に注目の2作品が東京都写真美術館で上映へ|中学生以下は来場無料



■増當竜也連載「ニューシネマ・アナリティクス」SHORT

レミ・シャイエ監督といえば、2015年に発表した『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』が今は亡き高畑勲監督に絶賛され、その縁もあって日本での劇場公開が実現して話題を集め、さらに今年は新作『カラミティ』(20)も公開されるなど、今や世界中のアニメーション・ファンから注目を集め続けているフランスのアニメーション作家です。

そんなレミ監督の上記2作品が東京都写真美術館にて2021年11月30日から《レミ・シェイエの世界》と題して凱旋上映されます。

もともと『ロング・ウェイ・ノース』も『カラミティ』も日本公開は同館がスタートだったこともあって、まさに“凱旋”といえるでしょう。

今回特筆すべきは、両作品ともに中学生以下は無料!(ただし有料入場者1名につき2名まで)

中学生以下のみなさんは大人を巻きこんで、ぜひとも来館&鑑賞していただきたい!

そしてレミ・アニメの虜になっていただきたい!

レミ・アニメは一見素朴ながらも奥深い作画のタッチと、どことなく日本の往年の東映動画のような懐かしい味わいを醸し出してくれるところにある気がしています。



間違いなく彼は高畑監督の『太陽の王子 ホルスの大冒険』(68)を見ているはずで、遭難した父を探しに北極圏まで赴く少女の冒険を描いた『ロング・ウェイ・ノース』にも、その影響が多分に感じられます。



かたや西部開拓時代のアメリカ西部の女傑として名を馳せた伝説のガンマン、カラミティ・ジェーンの少女時代を描いた『カラミティ』は、男女の役割がはっきりと隔てられていた当時の中で、髪を切り、スカートではなくジーンズをはいた12歳の少女マーサ(後のカラミティ・ジェーン)の数奇な運命が綴られていきます。

カラミティ・ジェーンそのものは西部劇ファンにはおなじみの存在で、『平原児』(36)ではジーン・アーサー、『腰抜け二挺拳銃』(48)ではジェーン・ラッセル、その名もずばりながらも中身はミュージカルの『カラミティ・ジェーン』(53)ではドリス・デイ、最近では『ワイルド・ビル』(95)でエレン・バーキンが扮し、それぞれ魅力を放っていますが、こうしたアニメーションの形で、しかもアメリカではなくフランスの作家の視線で綴られた西部開拓時代の女性たちの描出は、実に新鮮なものがありました。

まだレミ・シャイエ監督の存在を、そして彼の作品を見たことのない方は幸せかもしれません。

だって、これからその素晴らしさを体験することができるのですから!

そのためにも、東京圏内の方々は(そうでなくても余裕のある方、上京する用事のある方なども)、東京都写真美術館へレッツ・ゴー!

国産アニメしか触れたことのない自称アニメファンの方々にも、今後とも機会があれば(実は現在も京都出町座など『カラミティ』を上映している地域はあり、また長野県上田映劇では2021年12月11日より、富山県ほとり座では12月19日より上映予定)ぜひともレミ・アニメの素敵な世界に触れてほしいと切に願っている次第です。

(文:増當竜也)
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