「ドクターX」第10話:東帝大アベンジャーズ集結にふるえた!蜂須賀の運命は?(ストーリーネタバレあり)
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「私、失敗しないので」でおなじみ、米倉涼子主演の木曜ドラマ「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」シーズン7が、2021年10月14日(木)より放送を開始。
類まれなる技術を持った、フリーランスの天才外科医・大門未知子(米倉涼子)が、無理難題と思える手術を華麗にこなす様が魅力の本作。前シリーズに引き続き、東帝大学病院の外科部長・海老名敬(遠藤憲一)や、外科副部長の加地秀樹(勝村政信)なども登場する。
本記事では、その第10話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。
「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」第10話レビュー
コロナより感染力の高いウイルスが発生し、先日「感染研究センター」を視察した海外の感染症研究所所長が感染していたことが判明。彼と腕同士でコミュニケーションをとってしまった蜂須賀(野村萬斎)は、自分が感染している可能性があると判断し、即院内アナウンスで全員退避するよう指示。院内はパニック状態に。
そんな中、人の流れと逆流していこうとする未知子(米倉涼子)に、「大門さん逃げて」と声をかける蝶子(杉田かおる)に感動した。結局いい人じゃん……! 未知子は手術が必要な蜂須賀を一人にするまいと向かったが、蜂須賀はシェルターを閉めてしまう。未知子だけは彼がおそらく感染していることに気づいていた。
表向きは感染者一人を隔離して治療していると伝えた蜂須賀だったが、実際感染しているのは自身。さらに自分の命を諦め、以前から研究していた感染症の抗体を自分のデータを使って完成させようとしていた。前回大手術した蛭間の妻・華子にも内線で電話をかけ、経過は問題ないか、大門先生に助けられたその命を大切にして欲しいと伝える。相手が蜂須賀だとわかった未知子を受話器を奪って手術しようと訴えたが、電話を切ってしまう。
はじめは患者の命より自分の地位が大事な人かと思っていたが、誰より患者のことを考えている人だったんだ。医師としての使命を何よりも優先させる姿勢に、未知子も感じるものがあったのだろう。
何とか一人で手術する方法を考える未知子のもとを、自分たちにも協力させてくれと訪れる海老名・原・加地。彼らもまた蜂須賀の医師としての姿勢に気づき、手術を手伝いたいというのだ。いろいろツッコミどころもある3人組だけど、何だかんだいい奴だな……。未知子がしようとしていることを知った博美(内田有紀)は、第1回でラッサ熱にかかったときのことを挙げて怒って止める。あっさり大丈夫になったかのように見えていたが、未知子は実際2か月入院していたらしい。
何とかシェルターの中に入ったものの、蜂須賀はガラス扉の向こうから出てこない。あまりにしつこい3人に、感染しているのは自分だと告げると、3人は誤って逃げて行った。まあこれは無理もない。
未知子だけは残り手術をしようとするが、「僕が死んでもこの抗体ができればたくさんの人を助けられる」「あなたの手術が受けられないのが残念だ」「あなたと一緒にまたあの寿司屋に行きたかった」と、死を覚悟して未知子に話しかける。せっかく蜂須賀の人となりがわかったのに、未知子がこんなに共感している人も珍しいのに、この状況はあまりにもつらい。
もうこれ以上どうにもならないかと思ったところで、蜂須賀が倒れる。手術室を押さえていた未知子は、蜂須賀の抗体を打ち、一人で手術を決行しようとする。だが博美がやってきて「今度は一人にさせないから」と問答無用で自分の腕に抗体を打つ。今期は別の親友を失った博美、この展開は泣ける。
手術を何とか止めさせようとする蛭間だが、海老名・原・加地はいないと言う。手術着を着て廊下を歩く3人。抗体を打ち、手術に参加するつもりだ。後ろからぴょこぴょこジャンプしながらついていく大間(今田美桜)がかわいい。歩きながら仲間が増え手術室という戦場に向かう感じ、医療版アベンジャーズのようだった。「もう逃げない」と誓う3人、はじめは帰れと言った未知子だが、彼らが本気と知り受け入れる。
みんな感染してしまうと嘆く蛭間、他の医師たちも映像で彼らを見ていた。
手術室の医師たちをバカ呼ばわりし、ニューヨークに逃げようとする興梠(要潤)。インターン生たちに「君たちはこんな風になるなよ」というが、3人のインターン生たちは「僕はこんな先輩たち、かっこいいと思います」と反論する。序盤はこの子たち大丈夫なのだろうか? と思う3人だったのに、ちゃんと成長していたのか……。
なんと結局興梠も手術に参加。「僕のボスはこの人ですから」ど、どうしたんだお前いつも真っ先に逃げてたのに……。蛭間は分院の買い替えに行く予定だったが、華子に一括され(また一瞬かもしれないが)改心。さっきまでやめろと言っていたのに、映像を見て「死ぬなよ、蜂須賀隆太郎」と祈る。外科と内科の対立で始まった東帝大学病院、今は全員が手術の成功を祈っており、見ながら涙する者もいた。蝶子もどんどん増えていく医師を見て嬉しそうだった。
未知子の圧倒的なすごさが印象的なこの作品だが、最後の最後にこんな、みんながヒーローみたいな展開が待っているとは。みんな本当に素晴らしい、尊敬すべき医師・看護師たちだ。手術の成功と彼らの無事を祈るしかない。
予想外の心停止、「戻ってこーい!」という未知子に他局だが「TOKYO MER」を思い出した。
もう駄目かと思ったが、未知子は開胸して直接心臓をマッサージ。なんとそれで心拍が再開、何が起こっているのかわからないが、よかった……。心停止になってしばらく、手術室の上で蜂須賀の魂? が未知子の手術を嬉しそうに見守っているという、不思議な演出だった。
結果手術は成功し、必要あったかわからないメカ未知子も登場。蜂須賀は感染研究センターを閉め、海外の感染症に苦しむ人たちを助けに行くという。蜂須賀は遠回しに未知子にきてほしいと伝えるのだが、照れてうまく話せていない。「今回行く場所の近くにあるモーリタニアという国にはタコがたくさんいるんです」「僕と一緒にタコを食べませんか」と一世一代の告白をするのだが……。
空港で未知子を待つ蜂須賀だが、未知子は現れない(シルエットだけ似てる外国人女性の演出も必要あった……?)。気持ちを立て直し、笑顔で旅立っていく姿が健気だった。
一方未知子は「一緒にタコを食べよう」=寿司屋に行くのだと勘違いし、寿司屋で待っていた。未知子に遠回しは伝わらない……。
とても残念な気がしたが、突然寿司屋の対象が倒れ、心臓マッサージを行うところで物語は終わった。大将がどうなったかはわからないが、未知子が空港に行っていたら間違いなく助からなかった。まだまだ日本に救うべき相手がいるということか。
「よもやよもやだ」「猪突猛進」など、鬼滅の刃ネタでは? と思われるセリフもあり、盛りだくさんな最終回だった。ありがとうドクターX、ありがとう大門未知子!
「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」第10話ストーリー
感染症から“未来の命”を救いたいーー純粋かつ崇高な理念を貫き通し、ついに念願の「感染研究センター」を「東帝大学病院」内に設立することになった蜂須賀隆太郎(野村萬斎)。ところが、これからという時に、なんたる不遇か……。蜂須賀は人知れず、自らが推進していたケミカルサージェリーも功を奏しなかったほど重度のがんを患っていた!しかもその病状は、天才外科医である大門未知子(米倉涼子)ですら“厳しい手術”になると予感するほど……。だが、すぐにオペをしなければ、命が危ない。「私、失敗しないので」ーー蜂須賀から執刀を頼まれた未知子は、100%の成功を誓う。ところが……!
その矢先、オープンを目前に控えた「感染研究センター」を、蜂須賀自らが緊急封鎖する事態が起こってしまった。あろうことか、同センターを見学した海外の感染症研究所所長が帰国直後、前代未聞の猛威を振るい始めた新型ウィルスに感染していることが判明。「東帝大学病院」内からも、日本国内初の感染者が一人出た可能性が浮上したのだ!
蜂須賀はすぐさま院内の人間に避難を促すと共に、自らは閉鎖した「感染研究センター」の中に残留。ニュース番組のリモート取材にも応じ、国民の不安を煽らないよう落ち着いた態度で患者の容態を報告しながら、「感染拡大は必ず食い止める」と呼びかけ……。
そんな中、第ニのパンデミックも危惧される事態を受け、東京都知事・南勝子(萬田久子)は緊急対策会議を開き、「東帝大学病院」の院長代理・蛭間重勝(西田敏行)を追及。一方、未知子はあらゆる覚悟を決めた上で、蜂須賀のオペを翌日に実施すると宣言! だが、蜂須賀は頑として「感染研究センター」から一歩も出ようとせず……!?
かつてない局面が次々と押し寄せる中、未知子は蜂須賀の命を救うことができるのか!? そして……彼らを含め、新たな危機に晒された日本を待ち受ける未来とは一体ーー。波乱の『ドクターX』第7シリーズ、ついに完結!
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(文:ぐみ)
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