お笑い

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2021年12月31日

お笑い好きライターが選ぶ「2021年熱かった芸人ベスト5」 お笑いは今年も最高だった…!

お笑い好きライターが選ぶ「2021年熱かった芸人ベスト5」 お笑いは今年も最高だった…!



第1位 錦鯉 M-1優勝に涙!人間味ほとばしる中年ファンタジスタ

多くの芸人たちが目指すお笑い界の頂点の一つ「M-1グランプリ」。

2021年、この大舞台で50歳といういまだかつてない史上最年長のチャンピオンが誕生した。その名は錦鯉。彼らこそまさしく今年最も熱かった芸人といえるだろう。

錦鯉がM-1で初の決勝進出を果たしたのは昨年。「こーんに~ちは~!!」と元気よく挨拶し、「レーズンパンは、見た目で損してる!」など、おバカではっちゃけたギャグを連発して会場を沸かせた長谷川の姿は今も記憶に残っている(ちなみに筆者は「レーズンパン…」のフレーズがどうにも耳に残り、年明け早々レーズンパンを買いにいった)。このM-1決勝の爪痕のおかげか2021年はテレビ出演が急増。初の単独ライブを開催し、自叙伝「くすぶり中年の逆襲」も発売され、人気者街道まっしぐらの年となった。

そして迎えた2回目のM-1決勝。錦鯉の漫才は昨年よりはるかにパワーアップしていた。長谷川のおバカぶりが冴えわたるのはもちろんのこと、渡辺のツッコミもより鋭く熟練し、間の取り方も絶妙。長谷川がコンパに行こうとする1本目の漫才も長谷川が猿をつかまえようと2本目の漫才も筆者は笑いっぱなしだった。

錦鯉とともに最終戦に残ったオズワルドとインディアンスの漫才も見事で、正直今年のM-1はかなり拮抗した激戦だったと思う。そんな中で錦鯉は審査員5人の票を獲得して見事第17代目王者に輝いた。

勝敗を分けたものはなんだったのか。そこにはそれぞれの審査員の基準、思いなどがあるだろう。ただ、一つ筆者が強く感じたのは、錦鯉は決勝に出場したどのコンビよりも人間味あふれていたということ。長くお笑いの世界で戦ってきたベテランにしか出せないであろう旨味のある滑稽さが本当に素晴らしかったと思う。

長い下積みを経て、遅咲き過ぎる中年ファンタジスタがついに漫才の頂点にたどりついた。これを熱かったと言わずして何を熱いと言わんや……だ。50歳になっても歯を何本も失っても、それでも大輪の花を咲かせられる。こんなに夢のあることはない。まさに「ライフイズビューティフル」だ。

優勝が決まって号泣する長谷川の姿を見て、筆者も思わずもらい泣きしてしまった。M-1でチャンピオン誕生の瞬間にこれほどの感激がこみあげてきたのは、2007年に敗者復活戦から奇跡の優勝を遂げたサンドウィッチマン以来だ。

来年はきっと今年以上に忙しくなるに違いない錦鯉。彼らの年齢を思うと「身体を大事にしてね」という一抹の心配もあるのだが、それでも、ぜひ体力が許す限りはおバカな快進撃を続けてほしい。また、筆者は今年テレビで目にした渡辺への「刑事顔」だといういじりが非常にツボだった。なので、2022年は刑事ドラマで刑事役の彼をぜひ見てみたい。




【関連記事】錦鯉の魅力とは|強烈なギャグと愛のある気遣いのM-1優勝者

2021年、心を救ってくれた芸人たちに感謝!

2021年のお笑いは本当に楽しかった。コロナ禍が続いて気が滅入りそうなときに、面白おかしく笑わせてくれる芸人たちに何度心を救われたかわからない。本当に感謝している。

来年もお笑い芸人たちの活躍が楽しみだ。彼らがいてくれれば、2022年もその先もきっと笑って生きていける。


(文:田下愛)

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