『ナビレラ ーそれでも蝶は舞うー』（全12話）

幼い頃から憧れていたバレエに挑戦する70歳の老人と、才能に溢れているがバレエに集中できずにいる23歳の若者が出会い、心を通わせていく物語。

主役のバレエダンサー イ・チェロク役をソン・ガン、70歳の老人 シム・ドクチュル役をベテラン俳優のパク・イナンが演じる。

最初は初心者のドクチュルにキツくあたってしまうチェロクだが、日々全力で頑張るドクチュルの姿に心打たれ、少しずつ心を開いていく。派手なストーリーではないが、お互いが心の支えとなっていくさまが描かれ、世代を超えた友情に涙する。

さらに、この作品ではソン・ガンの肉体美にも注目してほしい。今までバレエ経験がなかったソン・ガン。しかし、作中ではピルエットなどのバレエ技をなんなくこなし、優雅に踊っているのだ。約6ヶ月間、バレエレッスンを毎日のように受け身体を作り上げた。他の作品を見ていた人は、「え、こんなにムキムキなの」と、驚くことだろう。

『Sweet Home ー俺と世界の絶望ー』（全10話）

「こんな世の中、もう生きてはいられない...…」ある日突然、残忍な怪物に姿を変えた人間たちが暴走し、韓国全体が戒厳令下に置かれる。つらい過去を持つ主人公 高校生のチャ・ヒョンス（ソン・ガン）は、「グリーンホーム」の住民とともに、生き残りをかけて戦う。 

まるでハリウッド映画のような迫力と映像、Netflixオリジナルシリーズはここまでできるのか……と、驚く作品だ。韓国ドラマでは初めて、世界でNetflix視聴率ランキングのトップ10にランクインした。

パンデミック作品というとゾンビを想像するが、この作品に登場する怪物はゾンビとはちょっと違う。ある日突然鼻血を流し、その人の持つ欲望がさまざまな形となり、怪物へと姿を変えていく。例えば、生前筋トレばかりしていたのでは？と、思わせる巨大な筋肉を持つ怪物。筋肉を切望し「プロテイン」と叫びながら人々を追いかける。

迎え撃つソン・ガンは、役作りのためにかなり身体を絞ったのではないだろうか。この作品の後に『わかっていても』を見たのだが、同一人物だとわかるまで時間がかかった。彼のプロフェッショナルさには心底驚く。

グロテスクな表現も多く、登場人物もどんどん死んでいくが、スピード感のあるスリリングな展開に、一気に観てしまうことだろう。

今後のソン・ガン

ソン・ガンの次なる出演作は、2022年上半期に放送予定の『気象庁の人々：社内恋愛残酷史編』。共演相手は『トキメキ☆成均館スキャンダル』や『キム秘書はいったい、なぜ？』に出演したラブコメ女王の名を持つパク・ミニョン。どんなケミストリーが生まれるのか、放送が待ちきれない！ 


恋愛、ヒューマン、パニック……と、様々な作品で楽しませてくれる ソン・ガン。どの作品も素晴らしすぎるが、一度も観たことがない方は、まずは『わかっていても』でときめいて欲しい。 

(文：加藤あやな)

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