『真夜中乙女戦争』ノイズの減った映画を原作ファンはどう見るか? <cinemas short>
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今回紹介する映画は『真夜中乙女戦争』。
4月、上京し一人暮らしを始めた大学生の“私”(永瀬廉)だったが、友達も恋人もおらず、退屈な日々。深夜のアルバイトの帰りにいつも東京タワーを眺めて過ごしていた。そんな鬱々とした日々が、凛々しく聡明な“先輩”(池田エライザ)との出会いや、謎の男“黒服”(柄本佑)の出現により一変。
徐々に“私”の日常が静かに煌めきだしていった。しかし、次第に“黒服”と孤独な同志たちの言動は激しさを増し、“私”と“先輩”を巻き込み真夜中乙女戦争という壮大な破壊計画が秘密裏に動き始め……。
二宮健監督が贈るビターな青春劇
どういう気持ちで鑑賞したか
実は、原作小説を事前に読んでいたのですが、独特のドライブ感に乗り切れずに、読み進めるのに少し苦労しました。映画は『チワワちゃん』でうまくノリと濃さをスクリーンに焼き付けた二宮健監督ということでちょっと楽しみにしていました。実際鑑賞してみてどうだったか
小説は独特な現代描写があって、ノイズのように作品全編の底に流れ続けていた印象でした。描写が旨味としても苦味としても捉えられたのですが、映画の方は描写があっさりとしていたので、そこは好みが分かれるかもしれません。個人的には物語に没入しやすかったです。その中でも何が良かったか、推せるか
永瀬廉、池田エライザも良かったですが、やはり柄本佑が巧かったです。トリックスターや狂言回し的な立ち位置を任せると本当に頼もしいです。この3人のファンなら必須の1本だと思います。どういう人にオススメか
ビターな青春劇が見たい!!という方には、この1本でしょう。ジャニーズの映画的に売り出されるかと思いますが、そこは気にしない方がいいです。原作を読んだ人はどんな感想を持つのか、ぜひ聞いてみたいですね。
(文:村松健太郎)
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公開に関する情報
『真夜中乙女戦争』2022年1月21日(金)より公開
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(C)2022「真夜中乙女戦争」製作委員会