「となりのチカラ」第3話レビュー:中越家に突然飛び込んできた女性……チカラが日本の男性代表として奮闘?(※ストーリーネタバレあり)
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松本潤主演、木曜ドラマ「となりのチカラ」が2022年1月20日より放送スタート。
東京のとあるマンションに引っ越してきた家族。夫のチカラ(松本潤)、妻の灯(上戸彩)、娘の愛理(鎌田英怜奈)、息子の高太郎(大平洋介)が、ちょっと不思議な隣人が住むマンションにおいて、さまざまなドタバタ劇に巻き込まれていく。
本記事では、第3話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
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「となりのチカラ」第3話レビュー
「たすけてください」と突然、中越家にやってきた303号室に暮らすマリア(ソニン)。直後に男が怒鳴り込んでくる。実はマリア、部屋でベトナム式エステ店を運営していたが、客である男は「いやらしいサービスをする店」と思っていたらしい。サービスをしてもらえず、金だけとられた、騙された、と腹を立てていたのだ。
灯(上戸彩)が機転を利かせて男を追い返し、詳しくマリアの事情を聞き出す。
マリアがベトナム出身で、外国人技能実習生として介護関係の会社に勤めていたこと。
しかし、妊娠を理由に解雇されていたこと。
部屋も会社が借りたもので、解雇されたことで出ていくように言われていたこと。
おまけに、おなかの子どもの父親である会社の課長・芝田は会ってくれなくなってしまったこと……。
最悪である。
灯はマリアの話に「オーマイガーッ!」と怒り、マリアもまた、日本と日本の男性はいつからこんなに冷たくなってしまったのか、と怒る。
その間でオロオロするチカラ(松本潤)……しかしそんな話を聞かされて、チカラがマリアを放っておけるはずがない。
マリアと一緒に会社に行き、芝田と面会したり、「子どもは堕ろす」というマリアの説得を試みたり……。ただ、チカラの言葉はあまり通じない。
日本で生きていけるかどうか。きれいごとだけではどうしようもできない。それに、彼女にとって、チカラと話をしている瞬間には日本はアウェイで、周りには敵しかいない。結局、チカラはマリアに子どもを堕ろすために父親のフリをして病院に付き添うことになる。
もちろん、父親のフリをしたことに灯は大激怒。「それって詐欺罪にあたるんだからね!」と眉を吊り上げる。
詐欺罪もあるかもしれないが、イチ他人がそこまでするのはどうなんだろうか。人間として、親として、同じマンションで暮らす住人として。困っている人は放っておけない、その心意気はすばらしい。
でも、解決する術を持たずに飛び込むのは迷惑ではないか? ……と考えてしまうから、困っている他人を見て見ぬフリをすることになるのだろう。
しかし、チカラには灯がいた。チカラがやったことを聞き、怒っていた灯だが、マリアと一緒に勤めていた会社に話をしに行く。主張できる権利を主張し、保障はきちんと受ける。それでマリアの状況は大きく変化した。
知らないと損することは多い。きちんと権利や保障が説明されるシステム、システムがわからないときに頼れないような状況になっているのも問題だ。
マリアの相手・芝田の態度は最悪なものだった。そんな人ばかりじゃない、と言いたいけれど、マリアにとっては芝田が日本人男性のすべてになってしまう。そんな人が男性日本代表になってしまわないよう、そもそもの考え方の改善が必要なのかもしれない……と思ってしまうのだった。
次回は中越家のお隣さん・道尾頼子の事情が明らかに。……なるが、来週はお休み! 再来週を楽しみにすることにしよう。
(文:ふくだりょうこ)
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