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2022年02月16日

「ファイトソング」第6話レビュー:慎吾(菊池風磨)がバックハグで誓った深すぎる“愛”(※ストーリーネタバレあり)

「ファイトソング」第6話レビュー:慎吾(菊池風磨)がバックハグで誓った深すぎる“愛”(※ストーリーネタバレあり)


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清原果耶主演のTBSの火曜ドラマ「ファイトソング」が2022年1月11日(火)より放送スタート。

岡田惠和オリジナル脚本で送る本作は、夢破れたスポ根ヒロインを演じる清原と、一発屋ミュージシャン、万年片想いの一途な幼馴染の不器用な3人の恋と成長を描く。

本記事では、第6話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

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 「ファイトソング」第6話レビュー

芦田(間宮祥太朗)から花枝(清原果耶)へ、“取り組み”再開の打診をすると、慎吾(菊池風磨)がそれを断るという衝撃展開で幕を閉じた前回。
どんな作用が生じるのかと思いきや、慎吾は「なーんちゃって」とおどける。この人ってばどこまでも……と、思わず拳を握ってしまった。



リスタートを祝し、2人は遊園地へ。これまで花枝の名前を呼ぶことを避けてきた芦田だったが、花枝に言われるがまま、ついに名前を呼ぶことになった。しかも、いきなり呼び捨てで。好きな人が自分の名前を呼ぶ、たったそれだけのことのようだけど、花枝にとっては重要な思い出だ。耳に焼き付けるような表情が印象的だった。

せっかく遊園地に来たものの、絶叫が苦手と言い、ジェットコースターには乗らない花枝。カップルだらけの中、まさかのシングルライダーとなる芦田がややシュールではあったが、それもこれも芦田の“動いていなかった筋肉”を動かすため。



絶叫なのに、さわやかに気持ちよさそうに揺られている間宮祥太朗がすごかった。普通、少しくらい顔が歪むものなのでは……?
一方の花枝は、手を繋いで芦田と一緒にジェットコースターに乗るイメージをしていた。これも、花枝にとっては重要な思い出の1ピースだ。

乗り終えた芦田は、放心状態で花枝のもとへやって来る。すると、「隣にいて欲しいなって思った」「世界で1番素敵な女の子は花枝」「どんなところにいても花枝を見つけられる」と熱烈な言葉が溢れて止まらない。ジェットコースター終わりに感情が有り余って泣く男を実際に見かけたらちょっと怖いけど、今は芦田の心が動いているのが実感できる。もともと、ものすごく感受性が豊かな人なんだろうな。

そんな芦田をよそに、花枝はせっせとデート、もといカリキュラムを進めていく。
“動いていなかった筋肉”が動き出し、表情豊かに未来へ向かっていく芦田に対し、あくまでも“思い出作り”というスタンスのまま今この瞬間だけを見ている花枝。
芦田も違和感を抱いたようで、「片思いしてるのかな」と呟く。耳のことも手術のことも話す気のない花枝にとって、これは期限付きの関係だから、どこかでストップを掛けているんだろう。そう考えると、ぐんと切なさが増した。

告白のチャンスすら得られなかった慎吾は、深夜に香水の匂いをさせながら帰宅したり、キャバクラで働く女性たちと親し気に話したり怪しい動き。「いい国作ろう、キャバクラ幕府♪」という名曲まで生み出してハイテンション……なんだけど、確実に裏があるようにしか見えない。

実は慎吾、夜な夜なキャバクラで清掃の仕事をしていたのだった。会社を守るために腐心する慎吾に、花枝は仕事を辞めようかと言い出す。すると慎吾は花枝の仕事ぶりを認め、だからいてくれなきゃ困る、と引き留めた。簡単なようだけど、その一言があるかないかで随分と感じ方が違うはずだ。花枝が素直に「ありがとう」というのも納得。

そして、なんでそんなに私のこと……と問われた慎吾は、「花枝のこと愛し続ける、守り続けるって決めてんの。だからお前がいらないっつってもそうすんの」と、花枝を後ろからハグする。本当に大事なものを扱う、優しい優しいハグだ。
こんなに無条件に愛され、甘やかされてしまったら、すごく弱くなってしまうんじゃないかと不安になった。でも、きっと花枝は、時間はかかっても人からもらった優しさを強さに変換できる人だろうし、慎吾もそれを分かっているのだろう。

なんかあるのは分かっている、聞かないけどそのつもりで、と言った凛(藤原さくら)。
なんか1人で抱えてることあんじゃねぇのか、俺はいつでも聞くぞ、と言う慎吾。
誰も無理に聞き出すことはしないのが、花枝が信頼されている証だ。

だが、手術のときは刻一刻と近づいている。あさひ学園に住む女子高生・穂香(莉子)が、病院で花枝を見かけたことを抱えきれなくなり直美(稲森いずみ)に話したことで、直美もまた、何かが起きていることを知った。

花枝が仕事から戻ると、いつものみんなが笑顔でそこにいた。これからきっと花枝は、自分の置かれている状況を話すのだろう。
第6話もすでに泣いてしまったが、次回は号泣必至の回となりそうだ。

(文:あまのさき)

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