『ナイル殺人事件』レビューのついでにアガサ映像作品リストも作ってみた
失踪時期のアガサ・クリスティーを題材にした作品たち
最後に、アガサ・クリスティーは1926年に11日間謎の失踪事件を起こし、一大スキャンダルとなりましたが、その時期の彼女を題材にした作品群を紹介したいと思います。
◎『アガサ 愛の失踪事件』
79・米/監督:アイケル・アプテッド
アガサにヴァネッサ・レッドグレーヴ、彼女を追う新聞記者にダスティン・ホフマン。一応フィクションではありますが、両者の関係性の中から、当時のアガサの複雑な心情が巧みに見えてくる作品です。長身のヴァネッサとおちびのダスティンのダンス・シーンが秀逸。
◎「アガサ・クリスティー~謎の失踪 失われた記憶~」
04・英TV/監督:リチャード・カーソン・スミス
アガサ自身の言葉や文献などに基づいて当時の事件を再現した実録ドラマ。アガサにはオリヴィア・ウィリアムスが扮しています。
◎『アガサと殺人の真相』
18・英TV/監督:テリー・ローン
公私ともにスランプで失意に陥っていたアガサが、現実逃避するかのように殺人事件の謎に挑んでいくうちに世間では失踪と騒がれていくという、ユニークな切り口の空想ミステリ・ドラマ。アガサにはルース・ブラッドリーが扮しています。
◎『アガサとイシュタルの呪い』
19・英TV/監督:サム・イエーツ
1928年、離婚したばかりのアガサがオリエント急行に乗ってバグダッドへ赴き、遺跡発掘作業に参加した事実から発想されたアガサ・フィクショナル・ミステリ・ドラマの第2弾。アガサにはリンゼイ・マーシャル。ちなみに後に彼女と再婚することになる年下の考古学者マックスも登場しますが、実際は出会うのはもう少し後のことだそうです。
◎『アガサと深夜の殺人者』
20・英TV/監督:ジョー・A・ステファンソン
アガサ・フィクショナル・ミステリ・ドラマの第3弾。前作から時を経ての1940年代ロンドンを舞台に、破産寸前のアガサが空襲のさなかに原稿を盗まれてしまい、さらには殺人事件に巻き込まれていきます。アガサにはヘレン・バクセンデイル。第1作で容疑者トラヴィスを演じていたブレイク・ハリソンも再登場しています。
そして最後の最後に……
●「私は作者に殺される」
86・英TV
ペギー・アシュクロフトがアガサ・クリスティ―に扮し、イアン・ホルム扮するポワロと奇妙なやりとりを展開するドラマとのこと。これ以上の詳細は調べきれなかったのですが、このキャストと内容だけで見てみたくなってきますね!
(文:増當竜也)
>>>【関連記事】『ナイル殺人事件』は映画の豪華さを体感できる作品
>>>【関連記事】<解説>『X-MEN』が再注目されるワケとは?
>>>【関連記事】『ウエスト・サイド・ストーリー』社会問題にも向き合うスピルバーグの意欲作
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
© 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.