2022年02月27日

『機界戦隊ゼンカイジャー』最終回によせて、心からの感謝の言葉

『機界戦隊ゼンカイジャー』最終回によせて、心からの感謝の言葉

■オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会


ついに本日最終回を迎えた『機界戦隊ゼンカイジャー』。

思いっきりバカに振り切ってたくさん笑わせてくれたり、かと思いきやバカに振り切った分だけシリアスなシーンがバッチリ映えて、むちゃくちゃかっこいいところも見せてくれたし、むちゃくちゃ胸を熱くもさせてくれたし、むちゃくちゃ涙腺が刺激され、泣かせてもくれました。

「ゼンカイジャー」の魅力を一言で言うなら、この言葉しかありません。

「全力全開」

介人が劇中で散々言ってきたこのワードですが、まさしくこの「全力全開」にハートを鷲掴みにされた1年でした。

では、どの全力全開が好きだったのか。あげればキリがありませんが、これは外せないというものに絞ってあげていきたいと思います。

まずは全力全開の名乗り。

これほどまでに毎話毎話の名乗りを楽しんだスーパー戦隊が、かつてあったでしょうか。

今までは名乗りというのはお決まりで、基本的には毎回同じ。シチュエーションによって当然グッときたりすることも多々ありましたが、正直なところ、マンネリを感じてしまったこともないと言えば嘘になります。

しかし、名乗りとはそういうものだからと勝手に自分の中で飲み込んでいました。

それが故に、今やスーパー戦隊恒例となった最終回での素面名乗りに心が躍る状態になっていたのかもしれません。

「ゼンカイジャー」は違いました。

毎回毎回、いや、毎カイ毎カイ変化を加えて、今週はどんな名乗りになるんだろうという期待に応え続けてくれました。


次に全力全開のキャスト。

介人を演じた駒木根葵汰さん。

この人なしでは「ゼンカイジャー」は語れません。

全力全開の明るさで介人を演じあげ、シリアスな展開になっても介人の笑顔を見ればほっとさせられる不思議な魅力を持ち、かつタコメーターがちぎれるほど振り切ることのできる駒木根さんは尊さすら感じます。

介人だけではありません。

ゾックスを演じた増子敦貴さんも最高。

ヨホホイの歌とダンスを初めて見たときにはかなり戸惑いましたが、端正な顔を崩さずに踊る全力全開のダンスに次第と虜になっていく自分がいました。

ステイシーを演じた世古口凌さんは全力全開とは程遠いかと思いきや、入れ替わり回で介人と入れ替わったステイシーをそれは見事に演じられ、またカラフルでのヤッちゃんとのやりとりを丁寧に積み上げていき、終盤の47カイで謝罪したときにはこっちが全力全開で泣いてしまいました。

そして「ゼンカイジャー」に最も欠かせないのがジュランたち、キカイノイド。

ここがもう奇跡かというくらいすごくて、ジュランの声優の浅沼晋太郎さん、スーツアクターの竹内康博さんをはじめとして、ガオーンの梶裕貴さん、蔦宗正人さん、マジーヌの宮本侑芽さん、下園愛弓さん、ブルーンの佐藤拓也さん、岡田和也さん、それぞれの方向から緻密に、というよりはバシバシ殴り合うかのようにキャラクターを作り上げていかれる様をリアルタイムで見させていただきました。

そのシンクロ率はとんでもない高さ。

どちらか1人でも欠けたならまったく成立しなかったに違いありません。

信じられないのが、コロナ禍ということもあり、数えるほどしかコミュニケーションをとっていないということ。

話さずとも声優さん、スーツアクターさんがお互いを信じ、映像から細かい演技や声を拾い上げて作っていった、というご本人達の話には感嘆の声をあげるしかありません。

始まる前は、45作目記念作ということで『海賊戦隊ゴーカイジャー』のようなレジェンド戦隊が登場しまくるお祭り作品になるのかな、などと期待してましたが、いい意味で裏切ってくれました。

センタイギアで過去のスーパー戦隊の力を使うのも、過去作のネタを引用することも、誤解を恐れずに言えば、まったくそこに頼ることなく、決してそれをメインディッシュにはせず、いちアクセントとして用い、ゼンカイジャーが最大に活きるという点を最後までぶらすことなく、毎週毎週楽しませてくれました。

『鳥人戦隊ジェットマン』の最終回の再現や『バトルフィーバーJ』のバトルコサックのスーツを畳んで置いておく演出、『高速戦隊ターボレンジャー』のセンタイギアで6人目のブルーターボを登場させるなど、ネタのチョイスとそれをストーリーに入れ込むバランスが絶妙。

知ってる人にはめっちゃうれしい、知らない人は元ネタなんなんだろうと過去作を見るきっかけにもなる。かといって入れすぎるとファンが喜ぶだけになるし、入れないとフックに引っかからない。

計算されているであろう、奇跡の塩梅でした。

ジュランたちの変身後の姿が過去作のロボモチーフになっている点も当初はクローズアップされ、ファンの期待を煽っていましたが、モチーフになってることを忘れるほどにジュラン達のキャラクターは確立され、画面の中で躍動してくれました。

そこには間違いなく声優さん達、スーツアクターさん達、そして何よりも駒木根座長の牽引力があったことかと思われます。

「ゼンカイジャー」のキャストさん、声優さん、スーツアクターさん、そしてスタッフさん、1年間お疲れ様でございました。

心を込めて言わせてください。

毎週ワクワクさせていただき本当にありがとうございました。

(文:篠宮暁)

【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会】

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第245回:『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』が東映特撮のSDGsと言えるワケ
第244回:『仮面ライダーセイバー 深罪の三重奏』最大の魅力にして一番の難解点を考察!

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