2022年03月02日

衝撃的な結末に「まさにこれがオーズ」と渡部秀。『仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル』完成披露舞台挨拶

衝撃的な結末に「まさにこれがオーズ」と渡部秀。『仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル』完成披露舞台挨拶



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『仮面ライダーオーズ/OOO』の完全新作となるVシネクスト『仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル』の完成披露舞台挨拶が2月28日(月)、東京・新宿バルト9にて行われた。

800年の眠りからよみがえった古代オーズによって人類が滅亡の危機に瀕する中、旅に出ていた火野映司が帰還。レジスタンスとして戦う後藤慎太郎や伊達明、それをサポートする泉比奈や白石知世子と共に戦いを繰り広げるも人類の劣勢は揺るがない。そんな中、あの「割れたコアメダル」に異変が起こり...というテレビシリーズ最終話から10年後の世界が描かれる。

舞台挨拶には主要キャストの渡部秀(仮面ライダーオーズ/火野映司役)、三浦涼介(アンク役)、高田里穂(泉比奈役)、君嶋麻耶(仮面ライダーバース/後藤慎太郎役)、岩永洋昭(仮面ライダーバース/伊達明役)が登壇し、本作への想いなどを語った。



渡部は「このようなご時世の中、ここまでたどり着くことができて大変光栄に思っています。思い返すと奇跡の連続だった10周年の作品でした」と感慨深げに挨拶。

10年の時を経て、同じレギュラーキャストでファンの前に立っていることについては「前回の制作発表の時には岩さん(岩永)と一緒に立つことができなかったんですが、今回この5人が初めて並ぶことができて本当にうれしいです」と喜びを表した。

また、MCから衝撃的な結末への思いを問われた渡部は「この作品が形になるまで延べ2年ぐらいかかっている。構想段階も含めて、いろいろなタイミングでいろいろな方々のご意見やお力添えを得て、やっと形になりました」と振り返りつつ、「本当に衝撃的な内容になっていますが、まさにこれが『オーズ』だなという風に僕も受け止めて、待ってくださったファンの皆様に“本当の最後”をお届けするんだという気持ちで走り始めました」と、テレビシリーズ終了後も根強いファンを持つ『オーズ』の完結を迎えることへの決意のほどを語って会場のファンを唸らせた。

久々にテレビシリーズ当時のキャスト・スタッフが集結した撮影現場については「今回の映画と同時にスピンオフ作品の撮影もしていたんです。こちらはこの映画の前日譚みたいな内容になっていて、明るい雰囲気の作品だったので、楽しい部分と引き締める部分で緩急がついて10年前と変わらないメリハリのある現場でした。とにかく、りょんくん(三浦)が現場で笑ってくれていたので、それが僕には何よりうれしかったです」と振り返り、劇中の映司とアンク同様の絆の強さを見せていた。



三浦は「こうして皆様に(この映画を)お届けできたことをうれしく思っています。きょうはこの最高のメンツと一緒に最高のトークをお届けします」と笑顔で挨拶。

その一方で、本作の結末については「僕は受け入れるまでにだいぶ時間がかかりました。自分のこの思いをどのように役に乗せて、存在できるかということを日々考えていました。現場に入って、キャストの皆さんとお芝居をしていく中でスタッフの空気づくりと優しさに囲まれて、徐々に自分なりに落とし込むことができたと思っています」と、神妙な面持ちで『オーズ』完結への胸の内を明かした。

久々の『オーズ』の現場について三浦は「とにかく、朝起きるのが楽しみでした。現場に行くのが楽しみで朝から元気いっぱいでした。当時はコミュニケーションを取るのが難しいときもあったんですが、今回は皆さんと会話する機会も多かったので楽しかったです。それに、10年も経つと年齢も上がっているので、特に岩永さんは階段を登るのが辛そうで、それを見て喜んでました(笑)」と振り返っていた。



高田は本作がオーズの完結編となることから「どういう顔をして出ればいいんだろうと舞台袖でドキドキしていたんですが、(客席の)皆さんの表情が晴れやかに見えているので楽しく話ができそうです」と、上映後のファンの反応に満足そうな笑顔を見せていた。

本作の結末については「取材を受けたときに『高田さんにとって納得できる“いつかの明日”でしたか』という質問があったんですが、納得というよりも、この作品がそのようになっているんだったら、私も気持ちを乗せてやるしかないという思いでした」と当時の心境を明かし、「ファンの皆さんがどんな顔をして観るんだろうということはずっとずっと考えていたので、今『こんな顔をしているんだなあ』と会場を見ていたところです」と、ファンの気持ちを確かめるように静かに語った。

また、2018年に『仮面ライダージオウ』にゲスト出演した際には比奈らしさを出すために前髪にウィッグをつけていたという高田は「今回はそのままの高田が演じていいんじゃなかという話になりました。比奈の10年を表しているんですが、私の10年も投影されて今の比奈になったのかなと思っています」と、10年後の比奈の魅力をアピールしつつ、「私は、もうアンクと映司が素晴らしすぎて、そこに泣きました」と、素直な感想を明かした。



君嶋は「ようやく皆様に、この作品を披露することができて感謝しています」と緊張気味に挨拶。

本作へのオファーがあった際の心境を「僕は、10年経って、もう一回やるんだということに驚きましたし、また続きがあるような終わり方をするのかと思っていたのに『本当に終わるんだ』とその内容にも驚きました。でも、この作品をやることは、もう一回見たいと待ってくれているファンの皆さんにとってうれしいことでもあるのかなと思って出演を決めました」と振り返り、ファンの期待に応えたいという思いで出演を決めたことを明かした。

10年後の後藤の役作りについて君嶋は「後藤ちゃん、10年後どうなってんのかな?というところを想像して、まずは髪型などの形から入ったんですが、演じているうちに(後藤は10年後も)あまり変わっていないという印象を持ちました。だから、自然にスッと10年前に戻っていった感じで演じていました」と、振り返った。



岩永は「妻をめとり、子を設け、5年の月日が経ちましたが、今宵だけは、あなただけの永遠の恋人に戻ろうと思います」と挨拶をして会場の笑いを誘う。これを受けて渡部からは「アイドリングは失敗したらしいです」とツッコミが入る一幕もあり、会場を和ませていた。

再び5人で同じ舞台の上に立っていることについて「何も言えないっす」と目頭を押さえて泣きマネをするなど、終始会場を和ませていた岩永だったが、「10年も前の作品なのに、こうして皆さんに新しい映画をお届けできることはうれしい。この『オーズ』自体が僕の中では宝物なので、その続きをまたキャストのみんなと一緒にファンの皆さんと同じ時間を共有できるのは、もう幸せ以外の何でもありません」とオーズ愛を語って会場のファンから大きな拍手が送られていた。

また、本作の結末を受けて「何かを失っても借り物を返しただけで、心と魂はより濃く生き続けるという考えがある。そういう気持ちでこの作品を観ると『オーズ』が永遠のものになったという考えに至りました。観る人によってひとりひとり感想は違うでしょうが、こんなご時世だからなおさら前向きに捉えてもらって、少しでも皆さんの生きる力になれたらいいなと思っています」と、本作に込めた思いを語った。



最後に、渡部が「放送開始から数えると12年が経とうとしています。ここまで素敵な作品に巡り会えたことは僕にとって一生の財産ですし、これからもそれは一生変わりません。改めて『仮面ライダーオーズ/OOO』が僕の原点なんだと実感した作品になりました。どのような未来が待っているのか、そんな期待も含めた終わり方ですが、映司の旅は終わりを告げました。アンクに会おうと日々悩んでいた映司の旅がようやく終わりを迎えて、僕もひとりの映司のファンとして胸をなでおろしている次第です。またいつか、どのような形でもいいので『仮面ライダーオーズ/OOO』という作品を皆さんにお楽しみいただけるような未来が来ることを願っています」と、自身の原点である作品の完結に安堵しつつ、これからも愛される作品であり続けることを願った熱いメッセージで舞台挨拶を締めくくった。



Vシネクスト『仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル』は2022年3月12日(土)より新宿バルト9ほかにて期間限定上映、8月24日(水)に東映ビデオから Blu-ray&DVD が発売される。



(写真・取材・文:いぢま)

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