『桜のような僕の恋人』で魅せた中島健人の“表情”
秋の晴人:傷つき、感情を爆発させる
幸せだった夏が終わると、ある日を境に美咲と一切連絡が取れなくなってしまう。晴人が美咲に送ったテキストメッセージから、心配や焦り、不安が伝わってきた。実は、美咲は人よりも何倍も早い速度で老いてしまう、ファストフォード症候群を患っていた。老いていく姿を晴人に見せたくないため、会うのをやめたのだった。
美咲を探し続けて不安でいっぱいの晴人に、美咲は電話で「好きな人がいるの」と残酷な言葉をぶつけた。“婚約者”まで用意して晴人との関係を終わらせようとしたのだ。
カメラは、段々と目に涙が溜まっていく晴人の顔をあおりで映す。美咲に「会お」「会って話そう」と震える声を抑えながら話しかけた。傷つきながらも、わずかな希望を探している晴人の様子に、胸が苦しくなった。
「彼が嫌がるから会えない」と拒絶する美咲に対して、晴人は、彼女の前で初めて声を荒げた。彼女が病魔に襲われているなんて、晴人は知る由もない。
涙を抑えようと試みるが抑えきれず、震える声で怒りを叫ぶ晴人の様子はあまりにも切なかった。晴人が感情を爆発させながら涙を流す姿を見て、観ているこちらまで涙があふれた。
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