『桜のような僕の恋人』で魅せた中島健人の“表情”


春の晴人:強くたくましく、撮り続ける



生きる気力をなくし、自殺を図るまで追い込まれた晴人だったが、美咲が遺した手紙に救われ、もう一度カメラを続けると決意する。

「僕は撮り続けます」とカメラマンの師匠・澤井(及川光博)に誓った晴人の表情や声色は力強かった。

「美咲の分も精いっぱい生きよう」という意志が感じられて、頼もしく感じた。

俳優として、新たな一面を見せた中島健人



『桜のような僕の恋人』で見せた晴人の喜怒哀楽に、何度も心が揺さぶられた。これから晴人がどんな未来を歩むのか、想像を膨らませながら作品の余韻に浸っている。

中島健人は晴人を演じているというより、作中では晴人として生きていたと思う。思い出すだけで涙があふれる場面がいくつもある。

本作は、俳優としての今後のキャリアに影響を与えるに違いない。30代へと近づく彼は、これからも演技で新しい一面を見せ続けるはずだ。

(文:きどみ)

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