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2022-04-05

注目は女同士のバトル。「汝の名」主演・山崎紘菜インタビュー


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4月5日(火)にドラマ「汝の名」がテレビ東京ほかでスタートする。明野照葉の同名小説が原作。「女王様」と「奴隷」のような関係を築き上げてきた勝ち組の姉を山崎紘菜が、負け組の妹を北乃きいが演じる。憎しみ合いながらも心の奥底で依存し合う2人がバトルを繰り広げる本作は、ひた隠しにされている女の「負」の感情が惜しげもなく散りばめられた新感覚ホラーサスペンス。

今回、cinemas PLUSでは、姉・陶子を演じる山崎紘菜に、この作品・役柄での挑戦やW主演を務める北乃とのエピソード、この作品を通して視聴者に伝えたいことなどを伺った。自身でさまざまなことを深く考えて演技に臨んだ、彼女の姿勢が伝わってくるインタビューは必見です。

初めてのダークな役。挑戦の日々の中、意識したこと


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――台本を読んだ感想はいかがでしたか?


山崎紘菜(以下、山崎):原作の小説もストーリーにしっかりした骨組みがあり、台本も一度読み始めたら手が止まらなくなるくらい面白かったので、「こんなにも面白い作品に関われるんだな」ととても光栄でした。

――今回の陶子という役は挑戦になる部分も多かったのではないかと思うのですが、実際に演じてみていかがでしたか?

山崎:日々挑戦の連続でした。今までは「意地悪をしても根本は優しくて素直な部分を持っている」という役を演じることが多かったのですが、陶子は素直じゃないとかそういうことではなく、ダークな一面を持っていて、罪悪感もない。初めて演じる役柄だったので、いろいろと考えながら演じました。

――陶子はとくに前半、感情の起伏が激しい印象がありましたが、演技の感情の切り替えで工夫されていたことはありますか?

山崎:あまり切り替えという意識を持ってはいなくて。「陶子はすごく幼いんだな」と思いました。自分の感情をコントロールできるのが大人だと思うのですが、陶子はそれができなくて、そのとき感じたことにリアクションしたり、他の人がどう思うかということへの想像力が足りなかったりする。幼児返りした気持ちでというか、「自分のわがままな部分を思い切り出す」ことをテーマに演じていました。 

W主演・北乃きいの頭にワインをかけるシーンの前にした会話とは……?


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――北乃きいさんとおふたりで主演という形でしたが、北乃さんの印象について聞かせてください。


山崎:北乃さんはとてもしっかりされていて、現場でも頼りがいのある方でした。1月のかなり寒い中で連日撮影が続いていた時に、温かい飲み物を買ってきてくださって。優しさに心が温まりました。「シーンの中で陶子はあんなにひどいことしてるのにうれしい」と言ってしまったほど(笑)。撮影期間が短く、演技についてディスカッションすることが主で、あまりそれ以外の話ができなかったのが残念です。もっとお話したかったなと思います。

――印象に残っている撮影中のエピソードがあればお聞かせください。

山崎:激しいシーンが多くて。例えば久恵にビンタをしたりとか、久恵の頭上からワインをかけたりとか……ワインをかけるシーンの前に「本当に申し訳ございません……」と謝罪したら「(いじめられ役が多いので)慣れてるんで大丈夫です」と言われて「慣れてるんだ……!」と新鮮でした。


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――実際に陶子や久恵のような人が周りにいたらどうしますか?

山崎:「二人とも離れたほうがいいよ」って言います。依存は結果的に自分を滅ぼしてしまうことになると私は思っていて。

人が幸せになるためには自立することや自分で自分を満たすことが大事というか……自分を満たせるのは自分しかいないのに、(陶子と久恵は)それを他者に求めてしまうから憎み合ったり傷つけ合ってしまうのだと思います。だからまず離れるように言います。

掘り下げた「陶子」像と、自身が人生で大切にしている精神

――なるほど、確かに。作中、「勝ち組」「負け組」という言葉が出てきて、主役の二人は勝つことにこだわっていますが、山崎さんが人生で大切にしたいと思っていらっしゃることは何ですか?

山崎:何ですかね……陶子は自分が良くなれば他の人が悪くなってもいいという、ある意味気持ちいい、自分の欲のままに生きている人なのですが、私は「他者に貢献すること」を人生のテーマにしていて。

お仕事をするうえでも、精神的にも物理的にも弱い立場にいる方にスポットライトを当てられたらいいなと思って日々やってきました。他者に貢献することがいつか自分に返ってくると思っているので、そういう精神で生きています。

――陶子は、亮介(EXILE NAOTO)との出会いがきっかけで人生も人格もいい方向に変わった印象がありました。山崎さんが振り返ってみて、人生をいい方向に変えてくれた出会いや出来事があれば教えてください。

山崎:そういう出会いの連続だなと思っています。今回の役に関しても、今までの積み重ねがあったうえで出会えたものだと思いますし、監督や北乃さんをはじめとする共演者の方々に出会えて学べたこと、引き出していただいたことがたくさんあるので、この作品との出会いにも感謝しています。例えばすごく嫌だなと思う人に出会ったとしても学べることがあるので、大小に関わらずすべての出会いに感謝しています。


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――後半ある出来事が起こった後の陶子は演じるのが難しかったのではと思いますが、大変だった点があれば教えてください。

山崎:まず、まばたきをあまりしないようにしていたので、それが大変でした。前半に比べ、セリフは少ないので物理的な負担が減ったぶん、いかに前半の自分と表情などに差をつけられるかを意識していました。前半とのギャップが大きければ大きいほど、作品としては面白くなるんじゃないかと思っていたので。

――いろんな感情による「笑顔」や「笑い方」が印象的な作品でしたが、演じ分けは大変でしたか? 何か演じるにあたって工夫されていたことはありますか?

山崎:自分として意識していたのは、「亮介さんとのシーンだけは、心から感じて心から笑おう」ということ。彼とのシーンだけは唯一計算じゃない一面を出したいなと思って。

陶子は亮介さん以外の人といるときは基本的に計算で動いていて。例えば久恵に対しても「どうふるまったら久恵が自分の思い通りに動いてくれるか、自分にとっていい動きをしてくれるか」といことを意識しながら生きている。でもそんな自分に辟易しているというか、飽きてもいて。

そのタイミングで亮介さんと出会ったので、彼といるときは「純粋に心から恋愛を楽しむ」というテーマで演じさせていただきました。多分亮介さんといるシーンは、他のシーンでは見せない陶子のかわいらしい部分を出せたんじゃないかなと思います。


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――お話をお伺いして、役柄について深く分析して演じられている印象なのですが、毎回こんな感じで役作りされているのですか?

山崎:順撮り(物語で起こる出来事の順に撮影すること)であればそういったことは必要ないのかもしれないのですが、このドラマは場所ごとに撮っていて。例えば家のシーンは全部まとめて1話から8話までごちゃまぜに撮る、みたいな。撮影期間は3週間で、1日に20ページ撮ることもあり、「これはちゃんと考えて撮っていかないと繋がったときに違和感ができてしまう」と思いました。

特に変化や振り幅が大事な作品で、陶子はその中心にいる役柄なので、このシーンでは何%しか身体が動かないとか、ここではどのくらい日常に飽きているかとか。今何を目的に生きているのかなど、今回は細かく考えて撮影に臨みました。ただ作品ごとに撮影期間や撮る順などが違うので、全部の作品に対してこのようなやり方をしているわけではないです。 

観た人が、自分の理想に向かって進むきっかけになれば


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――この作品を通して、視聴者の方に伝えたいことがあれば教えてください。


山崎:作品として観てほしいところは、女同士のバトルに注目してほしいです。私個人の想いとしては、陶子を通じて視聴者のみなさんが「もっと自分勝手に生きてもいいじゃん」と思ってくれたらうれしいなと思います。

陶子は自分の欲望に忠実で、理想に突き進むために他人を顧みないところがあります。もちろん誰かを傷つけたりおとしめたり、迷惑をかけることは絶対にしてはいけないと思うんですけど、もしやりたいことがあるけど、誰かの目が気になってしまってためらってしまうという人がいたら、「もっと自由に自分のやりたいことや、自分の理想に近づくために、振り切っちゃってもいいんじゃない?」とも思うんです。

観てくださった方が、気にしていたことを「もういいや!」と開き直って、前に進めるきっかけになったらうれしいです。陶子みたいになっちゃ駄目ですけど(笑)。

――山崎さんが今後、挑戦していきたいこと、演じてみたい役は?

山崎:ずっと言い続けているんですけど、バンドマン、めちゃくちゃかっこいいロッカーの役をやりたいです。ロックバンドが好きで、学生時代からライブによく行ったりしていて。ボーカルがギターを弾いて歌う姿に熱狂していたので、私もバンドを組みたいです。NANAの中島美嘉さんのような。

――似合いそう、観たいです!

山崎:やらせてくださいって書いておいてください(笑)。

(取材・文=ぐみ)

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