Netflixでしか見られないダークな北欧サスペンス3選
北欧といえば、デスメタルやブラックメタル、そして神話・ファンタジーなどの文化が生まれ育まれてきた場所。
北欧生まれのサスペンスにも、神秘的でダークな要素が多分に含まれているように感じられ、それが他の国のドラマにはない魅力となっています。
そこで今回は、Netflixでしか観られない、オススメの北欧サスペンスをご紹介します!
新米刑事ヴァランダー
2020年よりNetflixで独占配信中、スウェーデン・イギリス製作の刑事ドラマです。
スウェーデンのミステリー作家ヘニング・マンケルのベストセラー『刑事クルト・ヴァランダー』シリーズが原作。
すでに『刑事ヴァランダー』としてドラマ化され人気を博していましたが、本作は主人公クルトの新米時代を描いた、前日譚的なドラマです。
シーズン1は移民問題がテーマ。日本も他人事とは言えないだけに、手に汗握り胃をキリキリさせながら観賞。
ある日の明け方、自宅で眠っていたクルトは鳴り響く警報で目覚め人だかりに駆けつけたところ、陰惨な殺人事件を目撃してしまいます。爆死する直前、被害者男性の顔には、スウェーデンの国旗がペイントされていました。
犯人は不明だったのですが、事件現場は移民が多い地域だったことからクルトが親しくしていた移民の男性が容疑をかけられ、反移民デモが激化。
事件をきっかけに重要犯罪課に栄転したクルトは、捜査を進めていくうちに驚くべき真実にたどり着きます。
誰に対しても優しく偉ぶらず、そしていざという時は強くて正義感溢れるクルトは、主人公としての魅力も申し分なし!
移民・難民支援の慈善事業が抱える闇が少しずつ暴かれていくプロセスがスリリングで、一度見始めると結末が気になって仕方なくなるはず。
チェスナットマン
2021年9月29日より独占配信中、デンマークで製作された刑事ドラマ。
原作は、セーアン・スヴァイストロプの同名ミステリー小説です。主人公は、殺人課の女性刑事ナイア・トゥーリン(ダニカ・クルチッチ)。
トゥーリンは真面目な優等生タイプで、警察内でも引く手あまた。サイバー犯罪課への異動を希望しますが、人手不足に悩む殺人課の上司に引き留められます。
そんな殺人課に“助っ人”としてやってきたのが、相棒マーク・ヘス (ミケル・ボー・フォルスゴー)。ユーロポール(欧州刑事警察機構)から厄介払いをされたと噂の男性で、トゥーリンは彼とバディを組まされることに。
(C) Tine Harden
ある日森林公園でシングルマザーの女性の他殺体が発見され、その横には栗で作られた人形が置かれていました。栗人形から検出されたのは、昨年誘拐・殺害された“ある少女”の指紋であることが判明。その少女とは、デンマークの社会問題・内務大臣ローザ・ハルトゥンクの娘であるクリスティン・ハルトゥンクだったのです。
トゥーリンとヘスは、二つの殺人事件について協力しながら徹底的に捜査を進めていきます。
最初は“水と油”で相性最悪に見えた二人が、互いに足りない部分を補いながら、共に成長し事件を解決していく過程が見どころ。
真逆の凸凹バディは、刑事モノを面白くする要素として欠かせませんよね!
一見まったく関係なさそうな複数の事件が、思いがけない形で結ばれていく……そんなミステリーが好きな方には、きっとハマるはずです!
DEADWIND: 刑事ソフィア・カルピ
Netflixシリーズ『DEADWIND:刑事ソフィア・カルピ』シーズン1~2独占配信中
日本では2018年よりNetflixで独占配信中、 フィンランドで製作された刑事ドラマです。
主人公は、ひき逃げにより夫を亡くしシングルマザーとなったヘルシンキ警察の刑事ソフィア・カルピ。相棒の男性刑事ヌルミと共に事件解決のため奔走します。
悲しみを無理やり断ち切るため早期に現場復帰して仕事にまい進していくソフィアは、ヘルシンキのゼネコン、テンポ社が絡む殺人事件を担当することに。テンポ社による新しい風力発電の事業計画は、利権まみれであるとして、反対派からの激しい批判を浴びていました。
Netflixシリーズ『DEADWIND:刑事ソフィア・カルピ』シーズン1~2独占配信中
“エネルギー事業”ד利権”ד殺人”……キーワードだけでもドス黒くて不穏なムード満点のストーリー。
もちろんこれが現実の話なら激怒どころの騒ぎではありませんが、フィクションの範囲であれば楽しめること請け合い!
ストーリーはダークですが、食事シーンなどにさりげなく映り込む北欧インテリアは、とてもお洒落。フィンランド語でボソボソ会話するあの雰囲気も、好きな人には堪らないはず。
フィンランドならではのセンスにも要注目です!
→「DEADWIND: 刑事ソフィア・カルピ」Netflix配信ページ
かなり暗いし怖いし寒そうな映像の作品ばかり、「だがそれがいい!」のが北欧ドラマ。
まだ観たことがない方は、ぜひ北欧ドラマが持つ唯一無二の魔力を体験してみてくださいね!
(文・吉野潤子)
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