「恋マジ」第3話:松村北斗とみなとみらいデートしたい人生だった
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広瀬アリス主演の月10ドラマ「恋なんて、本気(ほんき)でやってどうするの?」(#恋マジ)が2022年4月にスタート。
“恋なんて、人生のムダ!”と宣言する27歳こじらせ女子・桜沢純を演じる広瀬は、今作がなんとプライム帯(午後7時~11時)ドラマ初主演!さらに、“来る者拒まず去る者追わず”の危険なイケメン・長峰柊磨役にはSixTONESの松村北斗。純と柊磨を含む“恋に本気になれない”6人の男女が、人生最大の“本気の恋”に落ちていく群像ラブストーリーが始まる!!
本記事では、第3話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
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「恋なんて、本気でやってどうするの?」第3話レビュー
相変わらず今回もツッコミどころ満載だったけど、デートシーンの松村北斗くんと岡山天音くんは大変よかった。
柊磨(松村北斗)の自然にエスコートしてくれる感じも「純さん」呼びも、純(広瀬アリス)を喜ばせようとしてくれているのがわかり素晴らしかった。手慣れている遊び人的な感じで出てきたのに「純さんが好きかなと思って」とデートの練習までしてきてくれたのも健気でキュンとする。
そしてみなとみらいのロケーションとさわやかな柊磨の画がどれも素晴らしすぎた。柊磨そんなに好みじゃないなと思っていた人も、このシーンを観てたまらんと思った人は多いのではなかろうか。筆者もここまで柊磨のキャラ、唐突すぎていまいちピンとこないなと思っていたのに、そう感じた。松村北斗とみなとみらいデートしたい人生だった。
「いつか別れるから恋をしないのは、いつか死ぬから生きててもしょうがないって言われるのと同じでしょ?」というセリフも確かにそうだなと思わされた。純は「最低」と言ったけど、自分なりの考えをきちんと持っていて人を気遣える柊磨のほうが、現時点では純よりも魅力的だと思う。
アリサ(飯豊まりえ)・克巳(岡山天音)のデートもよかった。手品を見せながら克巳が自分のことを話すシーンもよかったし、買い物に付き合ってくれたお礼にともらった手品のグッズを「こんなのもらってもなぁ」と言いつつうれしそうなアリサがかわいい。
腕を組もうとした克巳に「組もっか」と笑顔で応じるのもいい。コンビニ店員(克巳だが)への態度が悪くてここまであまり好きじゃなかったが、こんなかわいい一面もあるんだなぁ。
何と不倫相手・田辺(アキラ100%)が他の若い女と歩いているのを見てしまい憤るアリサに「かっこ悪いおじさんだから自分より格下って決めてたんですよね」というセリフも刺さった。
デートシーンはよかったが、これほど「なんだこいつ……」と思う人が何人も出てくるドラマも珍しい。
まず純の友人二人+先輩の「女として恥ずかしくない最低限の経験」を純にけしかける感じ、違和感がありすぎる。前回も書いたが何歳なんだよ……。
自分の価値観を押し付けて、それに当てはまらない人を否定してしまうようなセリフ自体が微妙。アラサーやもっと上の年齢の人たちの間で「早く経験しないと」みたいな話が話題の中心なのも謎すぎる。少なくとも、令和の時代に強調することではないのでは。
先輩の岬希さん(香椎由宇)は自由に生きる先輩的ポジションで出てくるのに、そういった手垢にまみれた価値観を強調していて、自由なんだか何なんだかわからない。
そしてやはり、主人公・純の行動や発言が今回も理解できなかった。
こじらせた自称サバサバ女ほどやっかいなものはない。
1話では「私は一人がいい」と言いながら、実はずっと好きだった先輩が後輩と結婚して失恋。2話では先輩と後輩が授かり婚だったと知って敗北感を感じ、友人・先輩たちの「試しに誰かと恋愛して処女を捨てろ」的な発言を真に受けて、友だちだった相手にせまる。
結局ビビッて相手に「好きじゃないやつにこんなこといっちゃ駄目だよ」と帰られ、柊磨(松村北斗)の家に押しかけて「逃げられた」「最低なあなたとならいいかなって」と言って押しかける。
「最低なあなたとなら」っていくら柊磨が遊んでても上から目線すぎない……? ここでも結局慣れてないのを見透かされて、ベッドまで譲ってもらい寝ただけという。
アリサ(飯豊まりえ)・克巳(岡山天音)を巻き込んだダブルデートでは、腕を組もうとした柊磨に「私はそういうのいらない。腕を組む人たちは恥ずかしくないのか」と言い、自分が行きたかったから他の人たちの希望も聞かず美術展に入る。
誕生日に母から祝わせてほしいと呼び出され、母の恋人に差し出されたプレゼント代わりのお金を「いりません」と突き返し、母が「ごはんくらいごちそうさせてくれ、子供の頃男を優先してしまったから償わせてくれ」と頼む母の手を「いらない」と振りほどき、きつい言葉を投げかけて帰る。
純の母は彼女が幼い頃、娘より男を優先して腕を振りほどいて出かけてしまうような人だった。ずっと恋に積極的になれなかった理由は、そんな母の姿を間近で見ていて「母のようになりたくない」という気持ちがあったのも大きいのだろう。
だが一方で、男にだらしない一面はありつつも、夜の仕事をして女手一つで育ててはくれたのでは? という気もする。そこまでしなくてもいいのでは、こんなことをするなら呼び出しを断ったほうがマシなのではという気も。誕生日にごちそうしたくらいで長年ないがしろにされたことをチャラにされたくない、みたいな気持ちもあったのかもしれないが……。
最後は柊磨がプレゼントにくれたブレスレットを「いらない」と地面に落として壊す。ええ……?
まだ相手に返すならともかく、自分を思って用意してくれたものを壊すのは最低だと思う。純には純の複雑な思いがあったのかもしれないが、他人を傷つけていい理由にはならないはず。母親はともかく、母親の恋人や柊磨に嫌な思いをさせるのは大人げなさすぎる。
ちなみに誕生日プレゼントのくだり、友達の住所を勝手に教えるアリサにも、本人ではなく友達に聞く柊磨にも引いてしまった。それは駄目だろ。
そういえば、突然明かされた坂入先輩(古川雄大)と柊磨が実は腹違いの兄弟だった設定、必要だったのか……?
響子(西野七瀬)の夫・敏彦(味方良介)の行動にも、空いた口が塞がらなかった。ごはん中にも関わらず友達とゲームで通話、響子に注意されても悪びれもせず、産婦人科についてきてほしいと言われてどこか悪いのかと心配したものの、子供に関することだとわかると「不妊治療は頑張ってもできない人がすればいい、僕たちには必要ない」と言う。
それでも結婚記念日は覚えており、好きなお店でお祝いしようと言ってくれたので響子を大切に思う気持ちがないわけではないのだが、と思った。
が、当日「残業になって」と何時間も待たせて店に来ない。いいお家に住んでるし仕事は真面目にやっている人なのか、と思いきや、彼がいたのは会社ではなく家電量販店。気づいた響子が問い詰めると「今日ゲームの発売日で……」という。
そもそも提案したのは自分なのに酷すぎる。っていうか好きなゲームの発売日を当日思い出すことある? そして予約とかできない商品なわけ? 謎はいっぱいだ、信じられない。もはやこいつと結婚してる意味、どこにあるんだろうか、とさえ思ってしまう。
そんなこんなで、響子はシェフの要と無駄になってしまった料理を食べることに。要は子どもがいて1話では何かから逃げていたが、今後秘密が明かされるのだろうか。響子には幸せになってほしい。
そして、柊磨の常連客・ひな子(小野花梨)の行動はもはや怖かった。
大切な恋人がいながら柊磨の家にたびたび来るのもよくわからないし、純が使った歯ブラシを見つけてひろって聞いてきたのには、正直引いてしまった。誰が使ったかわからない歯ブラシ、ふつう触る……?
恋人じゃない割り切った関係なのに、他の女が泊まった形跡を指摘するのが謎。柊磨に「今日は帰んな」と言われて「やだ」と甘えてくるのにも違和感を持ってしまった。SNSに柊磨の部屋で撮った写真も「出た匂わせ女~~~」と思ってしまった。
だがまあ柊磨に特定の相手がいるわけではないし、それを見てざわつく純も柊磨のことを「最低なあなた」と言ってる自己中女だし、問題ないといえばないのだけど(ひな子の彼氏が見たらまずいだろうとは思うけど)。
そして今回も流れたSixTONESの挿入曲「わたし」は今回もよかった。数あるつっこみどころを洗い流してくれるかのようなよさがある。
(文:ぐみ)
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