アニメ「呪術廻戦」11話:意気投合した虎杖と順平。だが物語はつらい展開に
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テレビアニメ「呪術廻戦」第1期が2022年4月3日(日)より放送スタート。
『劇場版 呪術廻戦 0』は大ヒットし、2023年にはテレビアニメ第2期の放送が予定されている。
本記事では、第11話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。
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「呪術廻戦」呪胎戴天編 第11話「固陋蠢愚」レビュー
作戦は失敗したものの、かえって順平と仲良くなった虎杖。コミュ力~!見習いたい。映画を観ながら呪力を一定に保つ修業がなんとここで役に立ち、たまたま帰ってきた順平の母・凪とも打ち解けて、順平の家で晩ごはんをごちそうになることに。
虎杖の話に大笑いしモノボケまで強要してきて大盛り上がり。順平は飲みすぎだとあきれるが、モノボケがマニアックな映画ネタで笑う。虎杖の明るさとコミュ力は本当にすごいけど、お母さんには会ったことないみたいだし、お父さんの記憶もおぼろげで、彼にはあまり縁のないシチュエーションだったのかもなと思うとちょっと切ない(爺ちゃんがいたけど)。順平はクラスメイトには恵まれなかったけど、こんなに素敵なお母さんがいたんだな。
ちなみに作戦失敗したうえに、虎杖と順平を接触させてしまった伊地知さんは大慌て。「チャランポランな五条さんならまだしも、大人オブ大人の七海さんに叱られたら私は多分泣く!!」には笑ってしまった。ナナミンから電話がかかってきて、虎杖と一緒にいないことがバレるような発言をしてしまい「私の馬鹿!!」と自分にツッコむのもかわいい。伊地知さん、かわいい。
あと五条先生、めちゃくちゃ強くてかっこいいけど同僚(部下?)からの評判がことごとく悪いのもおもしろい。いやわかるけど。
そう、前回の「ここからは時間外労働です」となったナナミンと、戦っていた真人はどうなったのか。真人の話によると、瓦礫の下敷きになったが「バラバラにすり潰されても魂の形さえ保てば死にはしない」そう。そんな状態になったのに勉強になったよと笑っているのが怖い。ナナミンも負傷はしたようだが無事みたいでよかった。敵に「お互い生きていたらまた会いましょう」と言い残して去るのかっこよすぎんか。
「労働はクソ」と言っているナナミン、時間外労働になるとより強くなるのはちょっとうける。サラリーマン辞めたのに社畜っぽくてちょっとかわいそうだけどかっこいいし強い。好き。
順平の家での夕飯は微笑ましい光景だった。凪は「学校なんて小さな水槽に過ぎないんだよ、海だって他の水槽だってある。好きに選びな」と行きたくなければ行かなくていいと言ってくれた。素敵なお母さんだし、順平も彼女のことが大好きみたいだ。
順平は虎杖に人を殺したことがあるか、いつか殺すことになったらどうするのか尋ね、「それでも殺したくはないな」「一度人を殺したら「殺す」って選択肢が俺の生活に入り込むと思うんだ」「命の価値が曖昧になって大切な人の価値までわからなくなるのが、俺は怖い」と答えが返ってくる。この作品、なんだかんだメイン3人のメンタルがかなり安定しているというか、確固たる信念があって揺らがないな。
順平は夜、ベッドの上で母親を思い浮かべ、「僕が人を殺すことであの魂が穢れてしまうなら、僕に人は殺せない」と考え直した。よかった……と思ったのもつかの間、夜中に凪が目覚めるとテーブルの上に宿儺の指が。後ろには呪霊らしきものがいて……次の瞬間、吉野凪が死亡したこと、遺体は下半身が損傷しており、大量の保冷剤とともにベッドに寝かされていたという。
凪さん、固定観念にとらわれないかっこいい大人で登場してすぐ大好きになったのに、あまりにも早いこんな形での退場でつらい。順平は、突然の母の死に人が変わったようになってしまった。
実際は真人と夏油の仕業だ。はーー自分たちが仕組んでおいて「心当たりはないかい?君や母親を恨んでいる人間もしくは金と暇を持て余した薄暗い人間に」とか言って、いないところで「楽しいよ、愚かな子供が死ぬ所は」と言ってる真人許せねえーーー!やっぱりただ利用してたんだな、わかってたけど。
順平は学校で生徒たちを襲い、恨みのある先輩を攻撃していた。前回の教師はみんなのことを心配し、「ちゃんと見ててね」と前髪を上げた順平の額に無数の根性焼きがあるのを見てショックを受けていた。ああ、この先生本当にいい人だけど目が節穴だったパターンなのか……。もっとちゃんと見えていれば、こんなことにならなかったのだろうか。
虎杖が駆け付けるが、順平は「引っ込んでろよ、呪術師」と言い捨てる。せっかく仲良くなったのに。あの温かい時間は何だったんだろう。つらいなぁ。
「呪術廻戦」呪胎戴天編 第11話「固陋蠢愚」ストーリー
真人に追い詰められた七海は呪力の制限を解除、十劃呪法『瓦落瓦落』で地下水路の壁を破壊し、がれきの雨を降らせる。一方、吉野と接触した虎杖は、映画の話で意気投合する。吉野の母とも会い、家に招かれるとさらに打ち解けるのだったが…。(文:ぐみ)
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©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会