<今夜 最終回!>「恋マジ」ヒロイン三人衆、一体どうなる?



男女6人を中心に波乱の恋模様が描かれ、視聴者の心をも乱しまくる「恋なんて、本気でやってどうするの?」が、ついに最終回を迎える。

(広瀬アリス)、響子(西野七瀬)、アリサ(飯豊まりえ)らの自由奔放すぎる言動や行動は、時に煩わしくもあり時に羨ましくもある。

彼女らの行く末は一体どうなるのか、ヒロイン三人衆の弱みから見る魅力を紐解いていきたい。

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頑固で真っ直ぐな純:極端すぎる一心不乱さ



「恋なんて、人生のムダ!」と、恋愛に対して一定の、いや必要以上に距離を置いて生きてきた

恋愛にのめり込み、幾度となく人生を棒に振り続けてきた純の母親。
そんな母の姿を間近で見てきたからこそ、恋愛なんて不確かなものにペースを乱されたくないという意固地なポリシーが形成される。

しかし、そんな強固な誓いも柊磨(松村北斗)という存在にあっけなく砕かれる。

刹那的な恋愛ばかりを繰り返してきた柊磨。
そんな柊磨の沼にすっかり堕ちてしまう純は「これまでの発言は一体どこへ?」ばりに恋愛の深みにハマっていく。

誰かを愛し、そして愛されることは、人生を豊かにする。
モノクロだった景色が色鮮やかに見えて、些細なことが幸せに感じられる。

頑固な純の価値観の変遷は、「生きていくうえで恋愛という要素は必要不可欠である」と考える筆者としては喜ばしくもあった。

一方であまりにも前言撤回が過ぎる、極端すぎる一心不乱さに、賛否両論の声が集まるのも無理はない。

でも、ありえないほどに狂わせられる、あらゆるところで矛盾が生じるーーそれが恋愛の本質なのだ。

一時は人を愛することの苦しみに目を背け、柊磨から離れようとした純。
でも、一度人を愛してしまったらそう簡単には離れられない。
恋愛は、人の素直な部分を引き出してくれる魔法でもあるのだ。


柊磨の母・真弓(斉藤由貴)に邪魔をされ、純は柊磨と一緒にいることを諦めた。

縦横無尽な恋愛に振り回され、疲れ果てた純は、恋愛に対して安心感を求めるようになる。

「恋したら一時は楽しくても、後でつらくなる」
「人生でいろいろあったときに味方でいてくれる人がほしい」
「付き合うとか、そういうの面倒くさい」

珍しく、純に激しく共感した瞬間だった。

そんな純の想いを叶えてくれるのは、安心安全男子・大津(戸塚純貴)。

大津に気持ちが傾いた瞬間に突如として現れる柊磨。
神様は意地悪なもので、どちらかを選ばなければならないという試練を純に与えた。

正反対な柊磨と大津。
長らく純に想いを寄せてきた大津に報われてほしいと思うも、結局すべてをさらうのは柊磨なのだろう。

安定志向な響子:歯止めが効かない不安定な安定感



なによりも安定を優先して生きてきた響子(西野七瀬)。

新卒で入社した会社の上司と結婚して寿退社、専業主婦として何不自由ない暮らしを送る響子は、周囲から見れば羨望の的だろう。

だが、響子本人にしかわからない苦悩がある。
旦那・敏彦(味方良介)は、外面は良いが響子にまったく興味がない。
結婚して数年、はやくもセックスレス。もはやただの同居人と言っても過言ではない。

でも、この生活こそが“安定”だから。
そう言い聞かせて日々を過ごしてきた響子だが、サリューのシェフ・(藤木直人)に惹かれ始めたことをキッカケに、安定を装ってきた不安定っぷりが放たれることになる。

人の気持ちは、抑制するからこそ開花する。
自分の欲に反して生きてきた反動は大きい。

過去に起こした不祥事により、普通に生きることができない要。
そんな彼の事実を知っても尚、要への想いは止まらない。

「メリットなんてどうでもいいです。私は要さんと知り合えて、それだけで良かった」

これはもう、本気の愛ってやつでしょう、きっと。

安定と欲望の狭間に立たされ、どっちつかずで何をしたいのかわからない響子に苛立ちが募ることもあったが、「ねえ、別れてくれる?別れてくれますか?」と敏彦に告げるシーンには、全視聴者拍手大喝采だったに違いない。

だがしかし、結局離婚はできず、要への思いも断ち切れない響子。
フランスに行ってしまうかもしれない要に対して新たな行動を取ることができるのだろうか。

引き続き満足感のない安定した日々を過ごすのか、なにもかもを捨てて要の元に飛び込むのか。
響子が決めたことであれば、どんな答えであっても応援したい。

愛されたいアリサ:いつだって邪魔をするプライド



傷つくことを恐れ、奔放に生きるアリサ(飯豊まりえ)。

効率よく心もお金も満たしてもらうために、妻子持ちの田辺(アキラ100%)を専属パパとして不倫生活を送る。

ヒロイン三人衆の中で最もリア充に見えるが、一番“幸せ”に固執しているのは紛れもなくアリサだ。

所詮はパパ活、本気の恋なんかじゃない。
一緒にいるときは最大限に愛してくれるし、欲しいものは何でも買ってくれる、会った時間分のお金までくれる。
こんなにコスパのいい恋愛、他にない。

だが、不倫において愛されたいという気持ちに拍車がかかってしまうと、しんどくなるのは自分自身。
田辺以外に拠り所を見つけようと、行きつけのコンビニの冴えない店員・克巳(岡山天音)に急接近を図る。

アリサにとって想定外だったのは、克巳を本気で好きになってしまったこと。
どんな状況下でも愛されたいアリサは、(本意ではないが)アリサに別れを告げる克巳に対してこう言った。

「あんたの分際でそっちからさようならなんて、思い上がるのもいい加減にしてよ」
「ばいばい、さようなら、もう顔も見たくない。……振ったのは、わたしなんだからね」

最後の最後までかわいくない、高すぎるプライドが邪魔をする。
こんなアリサには、不器用でもいいからすべてを包み込んでくれる人が必要なのだ。

克巳の思いがアリサに伝わり、無事に関係を修復。
アリサを成長させてくれたのは、純でも響子でも田辺でもなく、克巳だった。

目まぐるしく事件が起こる本ドラマの中で、唯一癒される存在であるこの2人。
このまま、なにも起こらないまま、最終回を終えることを祈るばかりだ。

ヒロイン三人衆の共通点は“生きづらさ”にあり

タイプは違えど、どう考えても生きづらい「恋マジ」ヒロイン三人衆。
「この人たち、本当にめんどくさいな〜」と晩酌しながら見るドラマに最適だ。

だがしかし、この生きづらさに人間味を感じ一喜一憂させられているのもまた事実。
結局気になって仕方がない、関心を寄せてしまっている時点で、ドラマの思惑にまんまとハマっているのである。

本気で人を愛する尊さを通じて成長したであろう、純・響子・アリサ、3人の結末に期待したい。

(文:桐本絵梨花)

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