SixTONES「わたし」の魅力:一瞬も聞き逃せない“6つ”の音が示す実力
「有り得ないところまで」という、耳に残るサビ部分の歌詞が特長的なSixTONES7枚目のシングル「わたし」が6月8日(水)に発売された。
歌詞の説得力もさながら、6人の表現力とスキルの高さが凝縮された1曲。その魅力を改めて紹介しよう。
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「有り得ない」だけじゃないストレートな恋心を表現した歌詞
松村北斗が出演するドラマ「恋なんて、本気でやってどうするの?」(以下「恋マジ」)の挿入歌としても知られる「わたし」の魅力を語るうえで、まずは歌詞について言及しておきたい。男性が歌う女子目線の楽曲が好きな筆者としては、初めて聞いた時から発売を待ち侘びていた同曲。
その一方、コメディ色が強い「恋マジ」と絡めて「有り得ない」の部分がネタのように扱われることも増えているのは事実だ。実際SixTONESの公式Twitterでも「#ありえないほど発売が待ち遠しい」というようなハッシュタグを使うくらいなのだから、この曲において「有り得ない」がキーワードになっているのは間違いない。
しかし、恋なんてそもそも「有り得ない」感情と出来事の連続なのは事実なわけで、「有り得ない」だけに注目するのは、もったいないということをあえて言いたい。そう思うのは、とにかく共感の嵐なストレートな歌詞を今一度読んでみてほしいからだ。
例えば「わかってはいるよ きっと素敵なことだと それでも“わたし”が 追い付かない」という歌詞には、松村演じる長峰柊磨への恋愛感情を認めないようにしている物語序盤の純(広瀬アリス)の感情が詰まっている。
恋をしているのは、わたしである。でも、自分でもコントロールできなくなるわたしをわたしだって認めたくはない。この感情をここまでストレートに、誰もが想像できる言葉にしたSAEKI youthK氏は天才だ。(ちなみにSAEKI氏は、京本大我と松村北斗ユニット曲「ってあなた」や4枚目のシングル「僕が僕じゃないみたいだ」という名曲を生み出してくれたSixTONESとSixTONESファンの恩人だ)
さらに歌詞の中で繰り返し出てくる「わかってはいるよ」も恋のもどかしさを効果的に表現している1つ。頭ではわかっているのに理性的に行動できないのは苦しいし、悔しい。「こんなはずじゃないのに…」という気持ちがひしひしと伝わってくる。
恋をすることでの葛藤がここまでストレートに表現されているのは、SixTONESのこれまでの楽曲を見ても、かなり珍しい印象。ぜひ歌詞をじっくりと見ながら、噛み締めるように聞いてほしい。
一瞬も逃したくない“6つの音色”が裏付ける彼らの実力
「有り得ない」がフォーカスされる理由は、今回の楽曲がサウンドはあくまでも補助的に、ボーカルラインが際立つような音の構成にもあると思う。ユニゾン少なめに6人のソロパートが代わる代わる進行していくシンプルな構成は、歌詞がダイレクトに入ってくるうえに、6人が生み出す音色をじっくりと堪能できるという点でもたまらない。
特に京本大我の「この胸を 奪っている」の部分や田中樹の「無駄なことで 疲れるくらいなら」などで聞ける息を吸う音は、繊細に伝わってくるその瞬間を逃したくなくて、息を潜めて聞いてしまう。
今年1月にYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」で公開された「SixTONES - Everlasting / THE FIRST TAKE」や、「題名のない音楽会」でのオーケストラとのセッションでバラードもできることを世間に知らしめたSixTONES。
それらの流れもあった後で発売されるシングルが「わたし」なのは、その実力が本物であることを裏付けているようだとも感じた。
そう考えると、SixTONESってやっぱり最高にかっこいい。右に出るものなし。
これからも6人を「信じて」彼らについていきたい。
(文:於ありさ)
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