続・朝ドライフ

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2022年07月18日

「ちむどんどん」第71回:和彦(宮沢氷魚)をあざ笑う田良島(山中崇)に胸がスッキリした

「ちむどんどん」第71回:和彦(宮沢氷魚)をあざ笑う田良島(山中崇)に胸がスッキリした


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2022年4月11日より放映スタートしたNHK朝ドラ「ちむどんどん」。

沖縄の本土復帰50年に合わせて放映される本作は、復帰前の沖縄を舞台に、沖縄料理に夢をかける主人公と支え合う兄妹たちの絆を描くストーリー。「やんばる地域」で生まれ育ち、ふるさとの「食」に自分らしい生き方を見出していくヒロイン・比嘉暢子を黒島結菜が演じる。

本記事では、その第71回をライター・木俣冬が紐解いていく。

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「いまは人生のエアポケットなわけ」


賢秀(竜星涼)の名言出たーー。

第15週「ウークイの夜」(演出:木村隆文)は沖縄編。お盆に暢子(黒島結菜)は賢秀の飛行機代を出してふたりで沖縄に帰って来ました。目的はお盆ということもありますが、優子(仲間由紀恵)の再婚話を確かめるためでもあります。沖縄までの交通費も高額でしょうから用事はいろいろまとめられると便利ですよね。

飛行機代は倍にして返すと賢秀は相変わらずうそぶいています。

家族のなかで唯一、賢秀に厳しい良子(川口春奈)に「いいかげん地道に働かないと人生終わってしまうよ」と諭されると「いまは人生のエアポケットなわけよ」と体験したての「エアポケット」という言葉を使って反論。賢秀もただのお馬鹿さんではなくそういう言葉のチョイスのセンスもあるのですがいかんせんうまく生かせてないのが惜しい。

良子、暢子、歌子(上白石萌歌)、比嘉3姉妹が7、8年ぶりに再会。海辺で近況を語り合います。

離婚を考えてる良子、結婚と仕事に揺れる暢子、民謡歌手になりたい歌子。それぞれが自分のほんとうにやりたいことを見つめようとしています。

海ロケってほんとうにいいものですね。風に髪やスカートがなびくだけで120%画のレベルがアップします。

歌子の話を聞く暢子はお姉さんの顔です。黒島さんってほんとはこっちの落ち着いた理知的な感じなのではないかなあと思って見てしまいました。

落ち着いた感じもいいですが智(前田公輝)のプロポーズを断ったあとに今度は和彦(宮沢氷魚)からという大変な状況を良子も歌子も冷静に聞いているのが謎。恋と無縁だった暢子にいきなり恋の嵐なのですからここはきゃっきゃと大騒ぎするところではないのでしょうか。

歌子ももっと動揺を見せてもいいのでは(上白石さんは若干、控えめながら微妙な表情をしていました)。

噂の和彦ですが、運命は彼を沖縄へと向かわせます。着目していた遺骨収集をやっている人物・嘉手刈源次(津嘉山正種)に会えるチャンスが。全部、田良島(山中崇)がお膳立てしてくれます。

朝ドラヒロインは苦労知らずでトントン拍子があるあるですが、相手役までトントン拍子。

全部、他人任せの和彦。そのうえ、うじうじと「まだ気持ちの整理がつかなくて」と恋愛問題によって仕事にやる気が出ないと田良島に甘えるのは言語道断。

男とか女とか関係ないですが、ここはあえて旧来の言葉遣い「男らしくない」「女々しい」を使いたい気分です。つまり和彦は従来の「男らしさ」とは別の属性として描かれているのでしょう。

男らしくなくてもいいとはいえ、それと仕事は別。いったいなんと心得ているのでしょうか。そんな視聴者の苛立ちは田良島が代弁してくれました。

ちょっと大仰な物言いで「おまえの犯した罪と罰」を端的に解説し「穴があったら入りたいくらいみっともない」とあざ笑います。この「みっともない」に胸がすく思いだった視聴者も少なくないでしょう。

このくだりで作り手は確信犯的に和彦をみっともなく描いているのがわかりますね。

作為ありありなのは、嘉手刈とつないでくれたのが房子(原田美枝子)であること。困ったときはいつも房子。しかも旅費のカンパまで!

そして都合よく和彦はやんばるへーー。そこで出会ったのはーー。

運命がみんなを結びつけているという素敵ストーリーはみんな大好きでしょうと思っての展開でしょうか。ここも田良島に痛快に解説してほしいところです。

ところで、優子と再婚する話が持ち上がった善一(山路和弘)は問い詰めに来た比嘉4兄妹に「おれの勝手な思いで優子さんを苦しめたり、この村にいづらなったりすることがあってはならんさー」と気づかいを見せます。

自分のことばっかり考えている比嘉兄妹や和彦と比べて善一は「善」と名がついているだけあって他人想いです。比嘉兄妹や和彦にもそういう気持ちがちょっとでもあるといいですよねと思わせるのも作り手は織り込み済みなのでしょう。ここも田良島に批評してほしい。中間管理職ってものごとを客観的に見る役割なんですね。

厳しく批評しながら応援する、人生の中間管理職ってすてきな職業です。


(文:木俣冬)

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