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2022年08月10日

ジャニーズWESTの魅力:新曲「星の雨」で感じる、確かな“実力”と“人間力”

ジャニーズWESTの魅力:新曲「星の雨」で感じる、確かな“実力”と“人間力”


ジャニーズWESTの19thシングル「星の雨」が、2022年8月3日に発売された。発売初日にして過去最高の23万枚を売り上げ、素晴らしいスタートとなった。本記事では「星の雨」とカップリングの「SOUL 2 SOUL」それぞれの魅力と彼らの表現の幅広さについてお伝えしたい。

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星の雨 [Official Music Video (YouTube Ver.)]



「星の雨」は、失ってしまった大切な人との思い出を胸に前に進もうともがく男性の心境を歌ったミディアムバラードソング。切ない曲調と、メンバーたちの感情のこもった歌声が胸に響く。重岡大毅が主演するドラマ「雪女と蟹を食う」の主題歌で、ドラマのストーリーともリンクする部分がある。

作り込まれたMVは、まるで映画を観ているよう。画面全体に暗さがありつつも壁や照明、花などの鮮やかな色が、揺れ動く感情を表しているようで印象的だ。メンバーの顔がアップになるシーンも影が落ちているのも曲に合っている気がする。ドラマのようなパートと切り替わり、7人が椅子に座って横一列に並んでいるパートは色が抑えめで、ふたつのパートのコントラストにも惹かれる。

エモーショナルに歌い上げるメンバーの声はもちろん、表情にも感情が揺さぶられる。重岡大毅の歌い出しは、力強さと落ち着く部分の緩急と、翳りのある表情の心を掴まれる。水たまりがあるアスファルトに横たわる濵田崇裕のパートは、苦悩するその表情にも注目してしまう。重岡から濵田に画面が切り替わる際、重岡が倒れ込んだ動きそのまま濵田も倒れこんでおり、序盤はメンバーが切り替わってもこの「倒れ込む」という動作はひとつなぎになっている。メンバー全員で一人の男の心境を表しているのが伝わってきた。

後部座席に花が敷き詰められた車に乗る藤井流星が伏し目がちに歌う様子には、陰のある色気を感じる。小瀧望の歌声は優しくて、切ない曲の中だが少し落ち着く。後半につれて感情的になるところもいい。その後に続く中間淳太、神山智洋、桐山照史のソロパートは、「強がって平気に見せようとし、自分にも言い聞かせる」歌詞だからなのか、それまでの4人とは違って表情が抑えめなところがかえって印象的だ。3人の声質が全然違うのもそれぞれの良さが生きているなと思った。

それぞれが1人でいたように見えるが、引きで見るとひとつのセットになっているのがサビでわかる。グループのアーティストのMVで時折見かけるこのようなセットが、個人的にすごく好きだ。

サビのハーモニーも美しい。先ほど「表情が抑えめ」なパートを歌った3人も、「忘れたいのに 忘れていいのか分からないのに」のところでは苦悩する切ない表情を見せていて、同じMV野中でさまざまな表現が見られる贅沢さを感じた。

間奏は色抑えめ映像のターンで、中間のソロ・桐山のソロ・濵田と神山のハモリ・藤井のソロ……と音色は豊かだ。落ちサビの神山の甘さと艶のある歌声と、あまり表情がないように見えるが目が潤んでいる顔が印象に残る。濵田の少しかすれたソロ、小瀧の先ほどの優しい歌い方とは一変し力強く歌い上げるソロと、いろんな表現力が見られた。ラストの、1人ずつゆっくり目をつぶっていき、重岡の顔に影が落ちる終わり方も余韻が残る。

ジャニーズWESTは全員歌えるだけでなく、さらに歌に心がある人たちなんだなと感じた。元気で明るくてにぎやかなイメージがあるのに、こんなにも切なくてエモーショナルな曲も歌いこなしてしまうなんて。

SOUL 2 SOUL [Recording Clip]




収録曲である「SOUL 2 SOUL」は、「星の雨」とはある意味真逆の爽やかでソウルフルな印象だ。

「“青春”や“一体感”をテーマに、みんなで一緒に未来へ向かっていくという想い」が込められた、エネルギーに溢れた明るく前向きな楽曲である。

レコーディング映像は、みんなが曲を楽しんで歌っている様子が伝わってくる。そして曲の雰囲気は全く異なるものの、この曲でも彼らが歌心のある人たちだと感じられる点では共通している。

YouTubeオリジナル企画として、大阪桐蔭吹奏楽部178名と一緒にこの曲をセッションしている。先日放送された「CDTVライブ!ライブ! 」では、YouTubeの枠を超えてこのセッションがフルサイズで披露された。

実際のパフォーマンスを見るだけでも、ジャニーズWESTの楽曲がこんなに多くの高校生に生き生きと演奏してもらっていること、メンバーと一体感のある空間を作り上げていること自体に感動して泣けてしまうが、この企画のいいところはそれだけではない。

事前の打ち合わせを見ると、メンバー全員がこの機会をよりいいものにできるよう、真剣に考えているのがわかるし、一緒にセッションしてくれる吹奏楽部のみなさんに何度も何度も「ありがとう」と伝えている点からは周りへ感謝してういる様子がわかる。

セッションの日、神山の誕生日が近かったために吹奏楽部の方々がサプライズで「ハッピーバースデー」を演奏してくれたシーンもあり、心が熱くなる企画だった。

SOUL 2 SOUL [スペシャルセッション] #1




SOUL 2 SOUL [スペシャルセッション] #2




SOUL 2 SOUL [スペシャルセッション] #3




初回盤Bの特典にも注目!


また初回盤Bに収録のDVD/Blu-rayに、彼らにとって初のロックフェス出演となった「METROCK2022 OSAKA」のライブ映像がまるっと入っているだけでなく、ドキュメンタリーも付いている点にも注目したい。

ムーンライト from METROCK2022 OSAKA



「ムーンライト」は重岡大毅が作詞・作曲。

メンバーがメトロックTシャツに身を包んだメンバーの楽しそうな様子やハモリの良さ、おそらくジャニーズWEST以外のアーティスト目当てで来た人も含めた大勢の観客がメンバーと一体になってジャンプして会場がひとつになっている様子、このご時世でフェスが実現したことなど、観ていて胸がいっぱいになる映像だ。

さらに、YouTubeのコメントにはジャス民以外の方々の「別のアーティスト目当てだったけど最高でした」「ジャニーズWESTのこと全然知らなかったけど好きになりました」「ジャニーズWESTのファンの方が他のアーティストでも楽しそうにしているのを見て素敵だなと思っていました」というような声も集まり、そこもまた胸が熱くなってしまう。

Anything Goes from METROCK2022 OSAKA



リズムをはじめとして、完璧に歌いこなせないとキメらない、難易度の高そうな「Anything Goes」をスキルと声量で完璧に披露して「この曲は生だからこそ」というコメントが多数ついているのが本当にすごい。

とても野外フェス初参戦とは思えない、この“場をモノにする感”えげつないのだ。力強い彼らの歌声は野外の広い会場が似合う。

確かな実力と人間力、今後の活躍も楽しみ!

メインの2曲は真逆ながら、どちらもジャニーズWESTの歌唱力・表現力の高さ、幅広さを感じたし、フェスの映像ではアウェーの人たちをも巻き込む力を見せてくれた。

そして実力があるのはもちろん、彼らの人間的な魅力も伝わってきた。数多くの力を生かした今後の活躍も、非常に楽しみだ。

(文:ぐみ)

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