2022年08月19日

原田琥之佑&貫地谷しほりインタビュー|映画『サバカンSABAKAN』は家族で楽しめる青春アドベンチャー

原田琥之佑&貫地谷しほりインタビュー|映画『サバカンSABAKAN』は家族で楽しめる青春アドベンチャー


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日本アカデミー賞受賞作『ミッドナイトスワン』に続き、CULENが制作した映画『サバカンSABAKAN』が8月19日(金)に全国で公開される。

主役は子役の番家一路(ばんか・いちろ)。その友人役を新人の原田琥之佑が演じ、2人は本作で映画デビューをはたした。

監督はバラエティ番組の構成作家、人気ドラマ「半沢直樹」(2020年)の脚本を担当した金沢知樹。本作は金沢の故郷でもある長崎を舞台に、少年の友情とその家族を描いた愛情深い作品となってる。

今回cinemasPLUSでは、主役の久田の友人役、竹本健次を好演した原田琥之佑と健次の母親役を演じた、貫地谷しほりにインタビューをおこなった。

試写室では全員で号泣


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――まずは原田さんにお伺いします。本作で映画デビューをはたされましたが、出演が決まったときのお気持ちを聞かせてください。

原田琥之佑(以下、原田):親と夜ご飯を食べていたときに「そういえば映画出演の件だけど、受かったよ」と、さらっと報告されて「え?」ってなりました。びっくりというよりも、信じられないという感じでした。

貫地谷しほり(以下、貫地谷):オーディションしたの?

原田:はい、オーディションしました。なにもかも初めてだったのでめちゃくちゃ緊張しました。でも監督と共通の話題があり、楽しくお話をすることができました。

——共通の話題とはどんなことですか?

原田:僕、岡本太郎さんや水木しげるさんの本や作品が好きなので、その話をさせてもらいました。監督とは映画やアメコミの話などでも盛り上がりました。

貫地谷:すごくないですか? こんなにもかっこよくて、いろんなことにも詳しくて……。ダンスもできるんだよね?

原田:はい、ダンスも習っています。ヒップホップ系です。

貫地谷:すごいねー。


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——貫地谷さんは今回の作品が決まったときはどんな印象を受けましたか?

貫地谷:私は金沢監督と以前、舞台を一緒にやったことがありました。そのときの舞台の台本がすばらしくて。今回、監督が映画を撮るということでお声がけいただいたのですが、台本を拝見していない状況で「やります」と、即答しました。それから台本をいただいたのですが、やっぱり面白くて。そして、試写を観たらさらに良くて、皆で号泣でしたね。

原田:僕の家族も全員泣いていました。

主役の番家と原田は「いいコンビ」 


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——作品はすべて長崎弁だったかと思いますが、方言はいかがでしたか?

原田:長崎弁はけっこう大変でした。寝る前にテープを聞いたりして必死に覚えました。

貫地谷:私は以前、監督の作品に出させてもらったときも、長崎弁だったのでゼロからというわけではなかったので慣れも少しはありました。それでも、わからないところは監督に「これで合っていますか?」と確認しながら演じました。

——原田さん、映画では日焼けされていましたが、だいぶ落ち着きましたね。

貫地谷:そうそう、撮影中は真っ黒だったよね?

原田:はい、今はだいぶ白くなりました。でも撮影前に日焼けしなければいけなくて大変でした。

貫地谷:いい感じに日焼けしてたよ。

原田:でも、あれでもまだ足りないって言われました(笑)。


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——撮影中は共演者さんとどんな風にして過ごされたのですか?

原田:ずっと久田役の番家一路くんと一緒だったので仲良くなりました。この前はうちに泊まりにも来てくれて……。

貫地谷:そうなの? いいねー。

——2人のときはどんな話をするのですか?

原田:僕は一路くんよりも学年が一つ上なんですけどまぁ、そんなことは関係なく、「クラスにかわいい子いる?」とか話しますね(笑)。

貫地谷:そういう話、するんだ(笑)。2人は本当にいいコンビだったよね。

原田:そうですね、一路くんとはずっと一緒でした。あるシーンで僕がガチガチに緊張していると一路くんも「やばっ、緊張するわー」ってすごい笑顔なんですよ。そのときは一路くんの笑顔に救われました。

貫地谷:2人の対比がとっても良かったよ。クールな原田くんといつも笑顔の番家くんって感じだったよね。

初めての映画で初めてづくし


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——お母さん役の貫地谷さんと共演されて、いかがでしたか?

原田:とにかく明るくて優しくて。理想のお母さんでした。

貫地谷:ありがとうございます(笑)。

——貫地谷さんはいかがでしたか? 今回は5人のお子さんのお母さん役でしたが……。

貫地谷:もうみんな、本当にかわいくて。その中でも、原田くんはクールなんですよ。だいぶ大人な感じ。うちの息子、かっこいいなって思っていました。

——休憩時間もにぎやかだったのでは?

貫地谷:そうですね。一路くんと2人で休憩時間に私のところにやってきて、撮影でこんなことがあった、あんなことがあったってよく報告してくれました。とってもかわいかったです。

原田:ほとんどバカなことばっかり話してました(笑)。


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——撮影がオフのときはどうしていましたか?

原田:弟、妹役の子たちと遊んでいました。撮影場所の近くに水が流れているところがあったので、そこでみんなでカニを取ったりして遊んでいました。

貫地谷さん:その仲良しな感じが画面に出ていたよ。

原田:良かったです。

——今回の作品ではお寿司を握ったり、トラックの荷台に乗ったり、自転車の2人乗りをしたり……普段なかなかできない経験をしたかと思います。

原田:はい、すべて初めてのことだったのでとても楽しかったです。中でも軽トラの荷台に乗るのは夢だったのですっごく楽しかったです。風も気持ち良かったし、そこから見た景色が最高でした。


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——お寿司を握るシーンはどうでしたか?

原田:お寿司は大好きなんですが、さすがに握ったことはなかったので……(笑)。動画を見ながら練習しました。

貫地谷:そうなんだ。手つきもとっても良かったよ。

原田:ありがとうございます。寝る前にもおさらいして、本番にのぞみました。

——自転車の2人乗りもの初めてだったと思いますが。

原田:そうですね、2人乗りもしたことがなかったので怖かったです。とくに坂道を下るシーンではスピードが出るうえに僕は後ろだったので、どこをつかんでいいかわからなくて本当に怖かったです。

夢は祖父のような堂々とした役者になること


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——映画初出演で初めての体験ばかりでしたが、クランクアップを迎えた日はどんな気持ちでしたか?


原田:最後のシーンがはじまる前に「ちょっとアドリブいれようかな」って考えていたのですが、いざ本番を迎えたら一発OKが出て、すんなり終わっちゃいました。

貫地谷:試写で自分を見たときどう思った?

原田:撮影していたときは無我夢中だったので自分が映画に出ているという実感はわきませんでした。だから試写で自分の姿を見たときは「あれ?ここにいるのに、スクリーンの中にも自分がいる!」って違和感というか、不思議な感じでした。

——貫地谷さんはご自身が初めての作品でクランクアップを迎えた時のことを覚えていらっしゃいますか?

貫地谷:えーっと…覚えてないです(笑)。だから、この作品で映画デビューする原田くん、あなた素晴らしいよ。

原田:ありがとうございます。


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——今後はどんな俳優さんになりたいですか?

原田:そうですね。祖父(原田芳雄)のような堂々とした役者になりたいです。

貫地谷:楽しみだな。また共演できるように頑張ります(笑)。

——では、最後に映画『サバカンSABAKAN』の注目ポイントを教えてください。

原田:予告編で「青春の、少し前の、せいしゅん」とありますが、小さい子から大人まであらゆる年代で楽しめる作品になっているのでぜひ、観てください。

貫地谷:作品の中に共感できるポイントがいくつもあり、胸が熱くなる青春アドベンチャーです。もしかしたら、大人の方はまた夏休みを過ごしたくなるかもしれません。ご家族でぜひ楽しんでください。

(撮影=渡会春加/取材・文=駒子)

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