「テッパチ!」11話(最終回):衝撃の急展開から大団円のキスシーン!全役者に拍手を送りたい
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町田啓太主演フジテレビ系ドラマ「テッパチ!」が2022年7月6日より放送スタート。
陸上自衛隊を舞台にした本作は、町田啓太演じる主人公・国生宙を含めた自衛隊候補生たちの熱き青春と成長を描いた物語。佐野勇斗や佐藤寛太など次世代を背負う若手役者が多数出演することでも話題を呼んでいる。
本記事では、第11話(最終回)をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
「テッパチ!」第11話レビュー
お見合い番組で出会った女性をきっかけに、馬場(佐野勇斗)が心身を病み休職状態となってしまった前回。あまりにも衝撃すぎる展開に、果たして最終回ですべての決着がつくのか……? とハラハラした方も多いのではないだろうか。ちなみに、筆者はまだあの女性のことを許してはいない。ざっくりまとめてしまうと、これまでの伏線は3つある。
1. 馬場は復帰するのか?
2. 宙(町田啓太)と柴山(水沢林太郎)の関係は修復されるのか?
3. 宙と桜間(白石麻衣)の恋は実るのか?
そして結論から言ってしまうと、それぞれの伏線は無事に回収された。馬場はこのままフェードアウトして終わってしまうのでは? と思っていたが、その復帰に繋がったのが「宙と柴山の関係」である。
誤って柴山に怪我をさせてしまってからというもの、まともに話もさせてもらえない宙。何度か柴山の元に通うが、けんもほろろに帰されるだけ。柴山のキツい態度については「あなたが自衛隊員の指示を無視して勝手な行動をしたからでしょうが……」と未だに思わなくもないのだが(筆者だけだろうか?)。
風間(工藤阿須加)のナイスアシストにより、なんとか改めて話すチャンスを得た宙。しかし、もう一度頑張ればオリンピックに出られるはずと軽はずみな励ましが柴山の逆鱗に触れてしまう。「死ぬ気で頑張ってる姿見せてみろ」などと、ある意味、挑戦状を叩きつけられた形に。
またもや振り出しに戻った感もあるが、これをきっかけに宙は再熱する。災害救助に出動した際、顔見知りの女児が生き埋めになっている可能性に思い至るや、桜間の指示を撤回させる勢いで救助活動の延長を申し入れるのだ。
宙は、柴山とのやりとりを事前に馬場へ伝えていた。留守電越しにはなってしまったが、彼の熱意に打たれ馬場の気力も復活。八女(北村一輝)の後押しもあり、延長中の救助活動の場へ姿を見せた。
無事に女児含む家族全員が救助された。彼らを助け出し、救助ヘリへ受け渡す宙たちの姿を見ながら、自衛隊員として確実に歩を進めているのを実感せざるを得ない。最終回だけれど、きっとこの先も、彼らはどこかで人を救っているのだと思わせてくれる場面だった。
さて、もうひとつの伏線、宙と桜間の関係について気になっていた方も多いだろう。
なんと、兼ねてからの希望だったアメリカの陸軍学校へ選抜メンバーとして派遣されることになった桜間。お互いに感謝を伝え合う宙と桜間を見ながら、このまま曖昧な別れとなるのか……と思いきや。いったん去りかけた桜間が宙の元へ駆け寄り、胸元を引き寄せてのキスシーン。
彼女がアメリカへ滞在するのは約1年。今後、続編ドラマや劇場版が制作されるとしたら、1年後に再会する二人の姿が見られるかもしれない。その後の展開を大いに想像させてくれる結末だった。
賛否両論飛び交った面もある「テッパチ!」だが、最終回を迎えた上であらためて強調したいのは、全役者陣に対する尊敬と感謝である。食傷気味な表現で申し訳ないが、彼らの真摯な姿勢なくしてこのドラマは成立しなかっただろう。
強いて言うなら、最後の最後で一部のメンバーのサプライズ登場があってもよかったのでは……と思ってしまった。二部でもちょいちょい出ていた西くん(藤岡真威人)さえ出てこなかったのは、1話から見守っていた筆者としては寂しさの残るところである。
このドラマで、”推し”が見つかった人も多いかもしれない。この先、別の作品での活躍にも大いに期待したいところだ。
(文:北村有)
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