「ちむどんどん」第116回:ニーニーの仕送りで借金返済って優子にまだ借金残っていたことに驚いた
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2022年4月11日より放映スタートしたNHK朝ドラ「ちむどんどん」。
沖縄の本土復帰50年に合わせて放映される本作は、復帰前の沖縄を舞台に、沖縄料理に夢をかける主人公と支え合う兄妹たちの絆を描くストーリー。「やんばる地域」で生まれ育ち、ふるさとの「食」に自分らしい生き方を見出していくヒロイン・比嘉暢子を黒島結菜が演じる。
本記事では、その第116回をライター・木俣冬が紐解いていく。
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「ちむどんどん」第116回レビュー
沖縄、やんばるの比嘉家の物語「ちむどんどん」も残り2週。第24週「ゆし豆腐のセレナーデ」(演出:松園武大)第116回で最も印象的だったのは、ニーニーこと賢秀(竜星涼)の仕送りで優子(仲間由紀恵)が借金返済したということ。まだ借金あったのか!と驚きました。暢子(黒島結菜)が東京に出て来て12年、賢秀はその間も、いろんなことをやらかしてきました。思えば、暢子が先に東京に出た賢秀を頼って来たとき、彼はボクシングのファイトマネーをジムから前借りしていなくなっていて、それも一家で返すことになっていたはず。その後も、いろんなことがあって……。
そもそも、やんばる時代に騙されて借金をしています。それらを常に優子が肩代わりしてきて(さとうきび畑を売ったりして)、それでもなんとかなってしまうのはなぜだろうと思っていました。近年は、何度も沖縄から東京にやって来たり、食事の品数も増えたりしていて、裕福になっているのかなと思っていたのです。が、まだ借金が残っていたのですね。きっとちょっとずつ減って、あと1万円……くらい残っていたという感じなんでしょうかね。
最後まで賢秀に責任をとらせたということは良かったと思います。それもコツコツと養豚場で働いてのことで。筆者は当初、一攫千金、大逆転かなと思っていましたから。最初の我那覇の投資がなにかの間違いで大化けしたとかいう話になるのかなと。そういう浮かれた感じでなくてよかったです。
清恵(佐津川愛美)が出産を間近に控えているときの顔が、お腹が大きくなった倦怠と幸福感のようなものを感じさせ、とてもリアリティーがありました。佐津川愛美さんの演技力。
矢作役の井之脇海さんも、声をすこし高く明るくし、矢作がすっかり心をいれかえ、状態がいいことがわかります。
佐津川さん井之脇さんは高いテクニックを持っています。
改めて。東京に出てきて12年、1984年。暢子と和彦(宮沢氷魚)の子・健彦(三田一颯)も4歳とずいぶん大きくなって、お店も順調。家族3人、やんばるに里帰り。暢子はシークヮーサーの木の下で、子供のときのことを思い出します。
歌子(上白石萌歌)は2年前にやんばるに戻っていて(健彦の面倒は、重子〈鈴木保奈美〉と多江〈長野里美〉がやっている設定)、智(前田公輝)も会社の拠点をやんばるに移しました。智は暢子を追って東京に来たように、今度は歌子を追ってやんばるに戻ったように感じますが……。
歌子はお店で歌えるようになりましたが、智との仲はまだ進展していません。もらったペンダントをつけて歌っているのに。
博夫(山田裕貴)は融通が利かない。
お母ちゃん(優子)は考えていることがすぐに顔に出てしまう。
暢子はなんにもわかっていない。
うち(良子)の言い方は何でも怒ってるみたいに聞こえて怖いってよく言われるし。
おお、すごい、良子(川口春奈)が一瞬で、比嘉家の人々の特徴を復習してしまいました。
こんな感じだから、智と歌子がどうなのかうまく聞ける人がいないからと良子が和彦に頼むわけですが、和彦もいきなり「好きなのか」と聞いちゃいます。相変わらず、取材の仕方をわかっていないようです(以前もいきなり聞き出そうとしたり、そうかと思えば、本題を最後、ついでのように聞いたりしてましたから)。ただ、B5ノートを半分に切って小さくして使っているのは、妙にリアリティーがありました。こういうの好きです。
こんなふうに、これまでのみんなを思い返すような第116回でした。来週、最終回ですからね。しみじみタイムに突入です。
(文:木俣冬)
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