<解説&考察>「ウェアウルフ・バイ・ナイト」:マーベル新章開幕⁉次回作や過去作との繫がりを紐解く

マンシングとは?



劇中に登場する怪物、マンシングに触れておこう。

1971年、原作コミックに登場したマンシングは、人間から樹木のような植物の怪物に変身してしまったキャラクターである。

実は過去には『巨大怪物 マンシング』というタイトルで実写映画化されている。
スパイダーマンやX-MENなどのマーベル作品がヒットする中、本作はテレビ映画として制作。
限られた予算ゆえになんともチープな雰囲気も感じるが、B級映画と割り切ってみると、かなり愛らしい一作となっている。

本作の監督「マイケル・ジアッキーノ」とは?

メガホンをとったマイケル・ジアッキーノ監督は、本作が長編作品初デビューとなった。

実はこの方、これまで、ピクサー作品や「ミッション:インポッシブル」シリーズ、「ジュラシック・ワールド」シリーズやマーベル作品の音楽を手掛けてきた作曲家としても知られる人物。

そのため、劇中では、こだわり抜かれたマーベルロゴや、過去の古典ホラー映画を彷彿とさせられる見事なスコアが作品を盛り上げている。

ちなみに、彼はキャリア初期からJ・J・エイブラムス監督と仕事を共にしてきた人物でもある。

そのため、初期の短編や本作の作風からは、J・J・エイブラムス監督に繋がる部分が感じられる。

マイケル・ジアッキーノが初期に手掛けた短編映画『monster challenge』は、日本にやってきた海外俳優が職を失い、ひょんなことから怪獣スーツでバラエティー番組に挑戦する一作(ちなみに本作のラストには"あのマーベル俳優"も登場)。


この作品で垣間見える「怪獣」や「日本」の描写には、どことなく、J・J・エイブラムス監督の『クローバーフィールド/HAKAISHA』に通ずる雰囲気を感じられる(本作の制作にあたり、J・J・エイブラムス監督からは助言も受けている)。

また、J・J・エイブラムス監督は、『M:i:III』や『スター・トレック』、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で、人気シリーズに新たな風を送りこむ手腕が高く評価されている。

「ウェアウルフ・バイ・ナイト」も古典ホラーというジャンルをマーベル作品に持ち込んだという点で、シリーズに新たな風を送りこんだと言えるだろう。

気になる次回作について考察する



独立した作品として完結しながらも、その後の物語も気になった本作。
果たして、物語のキャラクターたちはこれからのマーベル作品にも登場するのだろうか。

そのヒントが、先日、発表された米テーマパーク「アベンジャーズ・キャンパス」の新アトラクションに隠されている。



アトラクションでは、アベンジャーズ最強の悪役・サノスが別次元の存在「キングサノス」として復活。
公開されたコンセプトアートには、登場予定のキャラクターたちが写っており、その中には本作のウェアウルフ・バイ・ナイトとマンシングの姿も確認できるのだ。

このことからも、彼らが今後、何かしらの作品に登場する可能性はあるのではないか。

特に今後公開予定の映画『ブレイド』に繋がる可能性は高い。

ブレイドは吸血鬼と人間のハーフで「ヴァンパイア・ハンター」と名乗る人物。
本作でマーベル作品における「ヴァンパイア」や「ハンター」といった存在が明かされたことから、その布石があったのかもしれない。



『エターナルズ』でもその存在が示唆されており、今後のシリーズでの活躍も大いに期待されている。

ちなみに、今回登場したウェアウルフ・バイ・ナイト、マンシング、エルサ・ブラッドストーンは、原作でミッドナイト・サンズという集団に所属していた人物である。

悪魔と戦うこのグループには、その他にも、ドクター・ストレンジ、ウォン、モービウス、ゴーストライダー、アイアン・フィストといったキャラクターたちが参加していたため、今後はその誕生が描かれる可能性もあるだろう。



以上、マーベル屈指の異色作「ウェアウルフ・バイ・ナイト」を解説、そして考察をお届けした。

単独作品としての面白さを詰め込み、現時点では他のマーベル作品との繋がりは希薄に見えた本作。
しかし、今後のシリーズ展開によっては、かなり大きな意味を持つ作品になる可能性もある。

マーベルファンに限らず、ぜひ、古典ホラー好きの方にも観ていただきたいシリーズの新章であった。

(文:TETSU)

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