続・朝ドライフ

SPECIAL

2023年02月03日

「舞いあがれ!」悠人(横山裕)がインサイダー取引疑惑で驚きの<第86回>

「舞いあがれ!」悠人(横山裕)がインサイダー取引疑惑で驚きの<第86回>


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2022年10月3日より放映スタートしたNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」。

本作は、主人公・岩倉舞(福原遥)がものづくりの町・東大阪と自然豊かな長崎・五島列島で人との絆を育みながら、空を飛ぶ夢に向かっていく挫折と再生のストーリー。

ライター・木俣冬がおくる「続・朝ドライフ」。今回は第86回を紐解いていく。

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たまたまが重なって

第86回は15分のなかに内容が盛りだくさん。東大阪に舞(福原遥)を訪ねて水島(佐野弘樹)吉田(醍醐虎汰朗)がやってきて、五島では釣りイベントが行われて大阪で物産展をやる話が持ち上がって、悠人がインサイダー取引疑惑によってテレビで大々的に報道されて……と舞い上がりかけて急降下という流れでした。

最初は、「たまたま」づくしで、水島たちがデラシネに来ます。ノーサイドとうめづ、2大たまり場がたまたま休みで、舞の家は水道の調子が悪く、デラシネの茶の間を使わせてもらいます。さすがに展開に無理があるのを書き手がわかっていて「たまたま」「たまたま」と何度も言って、不自然さを緩和しようとしているように見えます。「今日はたまたまばっかりですね」とほのぼのまとめるのは、3本立ての小編の一作みたいな感じです。福原遥がおっとりしているので「今日はたまたまばっかりですね」というセリフもハマっていました。

柏木(目黒蓮)と別れたので連絡とれないでいる舞に、「別れても仲間なんだからさ」と励ます水島。彼が言うから説得力があるのでしょうかね。パイロットの道から離れたけれど、こうやって仲間でいられるから。とはいえそれと恋とはまた違いますよね。

水島は実家のスーパーの副店長、吉田は副操縦士になって活躍していて、舞はいまの自分に少し引け目を感じますが「空も飛べるし部品も作れる」と励まされます。操縦士の資格は消滅しないようです。

制作統括の熊野律時チーフプロデューサーは、先日、取材会で「タイトル通り、空へ舞い上がっていく話なので、これから舞が空との結びつきを手に入れていくところが描かれます。最終的に、これまでやって来たいろいろなことが積みあがってやってきたことがひとつも無駄ではなかったという形で舞い上がっていきますのでお楽しみください」と語っていたので、舞が空を飛べることやネジを作れることが役立つのでしょう。それと、貴司(赤楚衛二)が「舞ちゃんはいろんなところに仲間がおって」とうらやましがるのも軽い伏線でしょう。いや、たぶん、貴司こそ、旅していたからいろんなところに仲間がいるんじゃないでしょうか……。

仲間と言われ、舞は五島を思い出します。舞の仲間は五島にもたくさんいます。舞がアドバイスした釣りイベントが大盛況。たまたま大阪から観光で来ていた熊谷百花(尾本祐菜)がすっかり島を気に入って物産展をやらないかと持ちかけます。一太(若林元太)は屈託のない百花に惹かれて……。

と、ここまでは良かったですが、悠人(横山裕)にインサイダー取引疑惑で「来週につづく」に。不穏過ぎます。

【朝ドラ辞典 たまたま(たまたま)

類語:ご都合主義

(文:木俣冬)

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