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2023年02月20日

「罠の戦争」6話:もう無視できない、熊谷記者を演じる宮澤エマの存在感

「罠の戦争」6話:もう無視できない、熊谷記者を演じる宮澤エマの存在感


草彅剛主演の“月10”ドラマ「罠の戦争」が2023年1月16日放送スタート。本作は、草彅剛演じる議員秘書の鷲津亨が、愛する息子を傷つけられた復讐に燃えるリベンジエンターテイメント。共演は井川遥、杉野遥亮ら。

本記事では、6話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。

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「罠の戦争」6話レビュー

鶴巻幹事長(岸部一徳)に黒幕フラグが立ち、さっそく彼の弱みを握るため動き出す鷲津(草彅剛)たち。会食好きな鶴巻が、唯一、月2回だけ予定を入れない週末がある。その真相を探るため、蛍原(小野花梨)や蛯沢(杉野遥亮)の力を借りながら鶴巻を尾行するが……勘の良い鶴巻に翻弄され終わってしまった。

鉄壁とも思える鶴巻を崩したのは、なんと熊谷記者(宮澤エマ)。

彼女は、鷲津の息子が巻き込まれた一連の事件になんの関係もない人物だが、「面白い記事のため」にはフットワーク軽く動く現金な人物だ。これまでも、ここぞというときに上手く立ち回ってくれていたが、今回はとくにファインプレー。尾行中に足止めを食らった鷲津の代わりに、鶴巻の居場所を突き止めることに成功する

鶴巻は「仕事の大変さを忘れるために月に2回、仲間とチェスを打っている」と口にしたが、その真相は……。

熊谷記者を演じる宮澤エマといえば、話題になった大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で、小池栄子演じる北条政子の妹・実衣を演じていたのが記憶に新しい。少々コミカルな役回りで、凄惨な展開に陥りがちな本作のなかでもホッと一息つける間を与えてくれていた。その存在感は、この「罠の戦争」でも十分に発揮され、もはや無視はできない。

キーパーソンとしてはもう一人、鴨居大臣(片平なぎさ)がいる。

女性を保護するNPOを支援しており、鷲津の妻・可南子(井川遥)とも親交がある人物。振り返れば、蛍原がパワハラで苦しんでいた時期も力になってくれた。視聴者に対し「頼れる、信頼できる人物」であるように映っていたが……。

竜崎総理から、とある情報を得た鷲津。例の事件が起こった日の夜、犬飼元大臣(本田博太郎)の派手なパーティを抜け出した鶴巻は、朝まで幹事長室にこもっていたという。該当時間の防犯カメラをあたったところ、なんと、ともにいたのは鴨居大臣だった。

さまざまな疑問がわく。本当に鴨居大臣が、鶴巻に隠蔽を頼んだ真犯人なのか? 息子を突き落とした人物は別にいるとして、それは誰なのか?

そもそも、鶴巻はなぜ自ら支援をしてまで鷲津を代議士にしたのだろう。鷲津が刃向かってくるのを予想できなかったとは思えない。手を貸さず、むしろ落選するように動いたほうが彼にとってメリットがあったはずだが

そして、竜崎総理が鷲津に情報を与えたのも気になる。彼は本当に鶴巻に対して「少々力を持ちすぎだ」と思っており、お灸を据える意味でタレ込んだのだろうか。

ひとつ明らかになれば、また新たな謎が倍々ゲームのように増えていく。今回は蛯沢の植物マシンガントークが聞けなかっただけに、余計に不穏な空気が強く感じられた。鴨居大臣にまつわる真相も含め、再び私たちはこのモヤモヤを来週に持ち越さざるを得ないようである。

(文:北村有)

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