「100万回言えばよかった」最終回:感動のラストシーン!井上と佐藤の演技力に感服しかない!
俳優の井上真央が主演を務めるTBSドラマ「100万回言えばよかった」が2023年1月13日(金)22時にスタート。
本作は主人公の相馬悠依(井上真央)と幽霊になってしまった恋人の鳥野直木(佐藤健)、その2人をつなぐ刑事の魚住譲(松山ケンイチ)の3人が描くファンタジーラブストーリー。共演はシム・ウンギョン、平岩紙、春風亭昇太、荒川良々ら。脚本は安達奈緒子が担当する。
本記事では、最終回をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。
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「100万回言えばよかった」最終回レビュー
#金ドラ100よか というハッシュタグも誕生した話題のドラマ「100万回言えばよかった」が最終回を迎えた。恋人を失った悠依(井上真央)と幽霊となってしまった直木(佐藤健)、その二人の理解者である魚住(松山ケンイチ)の3人がおりなすファンタジー&ラブストーリー。
視聴者の意表を突いたラストシーンから1週間。
筆者は、病弱な弟の身体をもらって直木がこの世で生き続けると予想したが、的外れもいいところ…‥‥。
成仏する前に”思い残しを消化させる時間”をもらった直木は、悠衣との濃厚な時間を過ごしたのち、永遠の別れをした。
見終わった後は悲しいけれど清々しい気持ちにさせてくれる素敵なドラマだったとしみじみ感じる。
全体的にファンタジー要素が強く、非現実的な設定に少しがっかりするところも確かにあった。
(直木、樋口(板倉俊之)、原田(菊地凛子)、鈴香(近藤千尋)幽霊が4人も出てくるドラマなんてそうそうない…‥‥。)
しかし、観ることを止めたくなるほどの違和感はなく、最後まで物語に没頭できたのはやはり役者たちの演技と演出が秀逸だったからだろう。
ストーリーも殺人や売春、児童虐待など重いテーマが背景にあったが、不快を与えないギリギリのラインを攻めていたように思う。
むしろ、直木の死の謎に迫っていく展開には毎話、ハラハラドキドキした。
悠依、直木、魚住の3人の不思議な関係性も気になったが、のちに魚住とくっつくような描写はなく、悠依が力強く生きていくことが想像できるラストシーンが特によかったように思う。
また、なんといってもマカロえんぴつが歌う主題歌「リンジュー・ラヴ」はこの物語には欠かせない存在だった。
♬最後の夜になりそうな気がして あなたの背中に手をふってた どうかこのまま振り返らないで
♬何度もあなたの名前を 届かない声でも呼びたい まだ死ねない!抱き合って感じたい
♬ありがとうぜんぶ どうかずっと元気でいてね
なるほどそういうことだったのかと、ドラマを見終わった後に歌詞をじっくり読むと自然と悠依と直木の顔が浮かぶ。
散りばめられていた歌詞の伏線もすべてすっきり回収され、感動を覚えた。
生き続ける悠依、死んでしまった直木——。
「生」と「死」をテーマにしながらも爽やかな気持ちで観終わることができた「100万回言えばよかった」はある意味、不思議なドラマだった。
人は必ずいつかは死を迎える。
それは突然なのか、じっくり時間をかけてなのかは誰にもわからない。
そう考えると大切な人に「愛している」と言いながら亡くなった直木の最期は、人として最高の死に方なのかもしれない。
自分も直木のように生きれるかはわからないが、少なくとも今を大事に、悔いなく生きてやるぜ!と思わせてくれる素敵なドラマだった。
(文:駒子)
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