「それってパクリじゃないですか?」第1話:情に厚い芳根と冷静沈着な重岡の化学反応が楽しみ。「きゅるんきゅるん」も話題!
原作は、奥乃桜子の「それってパクリじゃないですか?~新米知的財産部員のお仕事~」(集英社オレンジ文庫)。
本記事では、第1話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。
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「それってパクリじゃないですか?」第1話レビュー
真面目で控え目、けれど意志は固い月夜野ドリンク開発部員の藤崎亜季(芳根京子)。新作ドリンクのボトルアイディアがライバル会社のハッピースマイルに渡ってしまったことは、亜季のせいだとして疑いをかけられる。
しかし、亜季にはまったく身に覚えのないことだった。そこで会社はなんとかして取られた特許を取り返そうと、親会社の知的財産部から、「弁理士」の北脇雅美(重岡大毅)がやってくる。
「特許」や「知的財産」などの言葉については理解している人も多いと思うが、「弁理士」という聞き慣れない職業に関して劇中、丁寧に説明してくれていることが嬉しい。
今回この弁理士の北脇を演じるのは、ジャニーズWESTのメンバー重岡だ。
雰囲気からしてキレキレの北脇は、亜季に冒認出願(自分がライバル会社に情報を漏洩したことを認めて情報を盗まれたと証明すること)を提案するが、亜季は情報を漏らしていないのでその案はのめないと主張。
会社の利益を守ることだけに注力する北脇と、会社のことも大事だが、自分の気持ちに正直でありたい亜季。
それぞれが主張を曲げないまま、話はすすんでいく。
安定の表現力で魅せる芳根は、亜季役がぴったりだ。
と言うよりも、どの作品においても「役の背中」にジッパーがあるとすれば、それを下げてすっと中に入ったかのように演じるから不思議だ。
かつて「オーディションで会いたくない女優」と他の女優から一目置かれていただけのことはある。
対して、重岡も眉間にシワを寄せ、一瞬も笑顔を見せずに淡々と仕事をこなす弁理士・北脇を見事に演じている。
はたして重岡は最終回まで知的クールキャラを貫くのだろうか? それとも…?
第2話以降も目が離せない。
内容に戻ろう。
亜季は、会社の利益を守るために嘘の証言を強いる北脇に
「会社の利益を守るだけが仕事なんて、最低の仕事ですね」と言い放つ。
その言葉と、亜季が開発したボトルを手にした北脇はそこで何かを感じる。
そして、会社と亜季のために解決策を見出し、見事解決させた。
同ドラマには常盤貴子やともさかりえも出演。
今後、キャリアウーマンの存在もスパイスを加えてくれそうだ。
1話では「キラキラ」や「きゅるんきゅるん」などの擬音語も楽しく、思わず口に出してしまった。
次週からは新設された知的財産部に異動になった亜季と、親会社から出向してきた北脇がタックを組んで会社を守っていくことに?
常に冷静で笑わない男、北脇が亜季との「化学反応」でどんな風に変わっていくのかも楽しみだ。
【第1話のキーワード】
知財の仕事は、誰かの作り出した汗と涙の結晶を守ること——。
又坂市代(ともさかりえ)
(文:駒子)
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