「どうする家康」第20話:岡崎城で異変。徳川家は一枚岩ではない?
2023年1月8日放送スタートしたNHK大河ドラマ「どうする家康」。
古沢良太が脚本を手がける本作は、弱小国の主として生まれた徳川家康が乱世を生きる姿を描いた波乱万丈エンターテイメント。大河ドラマ初主演となる松本潤が従来のイメージとは異なる「ナイーブで頼りないプリンス」の家康に扮する。
本記事では、第20話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。
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「どうする家康」第20話レビュー
あああそうくるのか~~!! と思わずうなってしまった。「どうする家康」スタート時から気になっていた、瀬名(有村架純)の運命。
そう、彼女は家康(松本潤)が天下を取る姿を見ていない。
史実では悲劇が彼女を襲うのだが、夫婦仲がすこぶる良いため、もしやif路線があるのでは? と思ってしまっていた(大河ドラマでまずありえないが)。
どうやら、物語はおおよそ史実に沿って進んでいくようである。
武田勝頼(眞栄田郷敦)が本格的に徳川を攻め始める。
とうとう瀬名や信康(細田佳央太)がいる岡崎城へと進軍。
家康も向かおうとするが、病に倒れ身動きがとれない。おぉぅ……こんなときに……いや倒れなくてもいくべきではないかもしれないけれど……。
代わりに忠勝(山田裕貴)らが向かう。
しかし、実は岡崎城では大岡弥四郎(毎熊克哉)が謀反を企てていた。
信康と瀬名を討ち、武田側につく、という。
この状況をひっくり返したのは瀬名だった。
戦で怪我をした山田八蔵(米本学仁)の手当をした瀬名。八蔵は瀬名の行動に絆されて弥四郎らの行動を密告したのだ。
忠勝らが潜む形で襲ってきた弥四郎たちを捕らえた。忠勝が出てきた瞬間に思わず声が出た。キャー!忠勝ー! 一連の流れが時代劇っぽい! 若手俳優たちの立ち回り、なかなか見られない。
虎松(板垣李光人)の身のこなしも痺れる。テンションが上がるが、もちろんそんなことを言っている場合ではない。
徳川家の内部は上に立つ者たち以上に倦んでいた。
弥四郎は言う。
徳川が織田についている限り、戦いは終わらない、無間地獄。
遅かれ早かれ死ぬなら、ほんの少しでも欲にまみれる夢がみたい。
忠義など、自分たちを死に行かせるために理由でしかない。
弥四郎の本音に信康は涙する。
そして弥四郎を黙らせたのは信康の妻・五徳(久保史緒里)。
ヒヤッとするような目で父である信長に全て報告する、という。さらに、この上なくむごいやり方で処罰しろ、とも。
20話まで来たが、相変わらず家康は強いとは言えない。むしろ瀬名のほうがパワーアップしている。
弥四郎と通じていたと思われる武田側の歩き巫女・千代(古川琴音)を呼び出す。
「家臣に手出しされるくらいならわたくしがお相手しようと思って」
「お友だちになりましょ」
完全にお友だちになりましょ、が宣戦布告なのだが……。
が、武田側の千代と会ったことで、瀬名の悲劇へのレールがしっかりと敷かれてしまったような。
信康と五徳の関係が良くはないのも瀬名の存在が大きいだろう。あっさりと瀬名が浜松城へ移っていれば、こんなことには……。どうして移らなかったのか、それはお万(松井玲奈)が家康の子を身ごもり、お万と瀬名が話したからであって……まわりまわって家康のせいでは。
次回以降の展開を考えると辛い、観たくない……。
でも、瀬名は覚悟を決めているのかもしれない。
(文:ふくだりょうこ)
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