「どうする家康」21話:今週は強右衛門(岡崎体育)のオリジナルソングを口ずさんで過ごしたい
2023年1月8日放送スタートしたNHK大河ドラマ「どうする家康」。
古沢良太が脚本を手がける本作は、弱小国の主として生まれた徳川家康が乱世を生きる姿を描いた波乱万丈エンターテイメント。大河ドラマ初主演となる松本潤が従来のイメージとは異なる「ナイーブで頼りないプリンス」の家康に扮する。
本記事では、第21話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。
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「どうする家康」第21話レビュー
殊勝な信長ほど怖いものはない。武田軍に包囲された長篠城を助けるため、援軍を率いてやってきた信長(岡田准一)。
しかし、様子がおかしい。
援軍が遅れたことを家康(松本潤)に詫び、瀬名(有村架純)や亀姫(當真あみ)らにも挨拶をする。
大人しい。
怖い。
警戒する家康に秀吉(ムロツヨシ)が囁く。「信長は怒っている」と。
信長が援軍をよこさないことに怒った家康、「織田とは手を切る」と脅していたのが原因だろう。
さらに、亀姫と長篠城の城主・奥平信昌(白洲迅)の政略結婚が進んでいることが家族にバレ、家康は抗議されることに。
信長は長篠城を助ける条件として、徳川に家臣になることを求める。
認めなければ五徳(久保史緒里)を連れて帰ると。つまり長篠は見捨てることになる。
もちろん、家康はこれを突っぱねる。一触即発。
これに危機を感じた亀は奥平に嫁に行く、どうか仲直りしてほしい、と頭を下げる。これに瀬名も続く。家中で話し合う必要がある、しばし時間が欲しい、と。
家康にも「そうですよね?」と同意を求める。
瀬名と亀に免じて、ということだろうか、信長はうなずき「長篠は助ける」と言う。
家康、キレるのはいいけども、そのあとのことを考えているのだろうか。
亀と瀬名が動かなかったら、ここで徳川は終わっていたかもしれないというのに。
が、今回の主役は岡崎体育演じる鳥居強右衛門だ。
長篠城を抜け出し、岡崎城に助けを求めるために走った。しかし、援軍が来ると伝えたことで武田軍の手によって磔にされてしまう。
ろくでなし強右衛門と言われていた強右衛門だったが、忠義を尽くした。
武田軍に買収されそうになった強右衛門、彼を思いとどまらせたのは亀姫だったのかもしれない。
奥平に嫁に行く、と言い、強右衛門の手を握った亀姫。
自分が裏切ったと知れば、亀姫は悲しむか、さげすむか……いや亀姫にそんな男だと思われたくない、とも思ったかもしれない。亀姫の行動は家康のみならず、奥平家、そして鳥居強右衛門の名誉を守った。
何より岡崎体育さん見事……しばらくは強右衛門のオリジナルソングが頭から離れなさそうだ。
それにしても亀姫、長篠城にいる男たちはみな毛むくじゃらだと思っているようなので、信昌に会ったらびっくりするかもしれない……。
そして信長。
だんだんと孤独と恐怖を極めていく姿もまた、破滅への序章のように感じられて……。
周りには秀吉や明智のような人間しかいないのだとしたら、信長は信頼する者がいないだろうし、それで良いと思っていそうだ。
(ただ、孤独を増していくにつれてその美しさも際立つので困ったものである……)
(文:ふくだりょうこ)
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