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2023年06月20日

癒し度100%のアニメ「スキップとローファー」を全力で推したい“5つ”の理由

癒し度100%のアニメ「スキップとローファー」を全力で推したい“5つ”の理由

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2023年4月からTOKYO MXほかにて放送中のテレビアニメ「スキップとローファー」(スキロー)。

「月刊アフタヌーン」にて連載中の高松美咲による同名コミックが原作の本作は、石川県出身の岩倉美津未(黒沢ともよ)が、ひとりで上京し、東京の高偏差値高校に入学するところから物語が始まる。ゆったりと時間が流れる故郷とは対照的に、忙しなくて刺激的で、少しほっこりとする日常を描いたスクールライフ・コメディ。

本記事では、今まさに「スキロー」にどっぷりハマっている筆者が、本作を全力で推したい5つの理由を綴っていく。

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1:主人公・美津未の人柄に癒される


同級生が8人だった中学出身の美津未は、東京の高偏差値高校に首席入学するほど努力家で真面目な女の子。「(美津未的)完璧な人生設計」を描いて将来の“目標”に向かって進んでいる。

……と一見頼もしいように思えるが、電車を乗り間違えて入学式に遅刻したり、無事に式が終わると緊張から解放されて先生に吐いてしまったりと、実は(本人は自覚していないが)どこか抜けているのが美津未のチャームポイントだ。


美津未と同居している、父のきょうだいであるナオ(斎賀みつき)や石川県の家族、そして親友・遠山文乃(諸星すみれ)はみんな美津未の性格を知っているため、東京での暮らしをとても心配している。美津未は、心配させないように明るく元気に振る舞っているので、その姿も愛しく感じるのだ。

地元では美津未の長所も短所も知り、お互いのことをよく理解しあっている同級生に囲まれていたが、知り合いが1人もいない東京に来ると友達作りに悩んでしまう。特に東京の人は、距離感が難しい。こうした美津未の感情は、学生時代に人間関係で悩んでいた人にとって共感できること間違いない。筆者も美津未と似たような経験をしたことがあったため、美津未を応援していた。


だが、持ち前の明るさと優しさ、彼女自身の“ゆるさ”にどんどんクラスメイトが惹かれていく。初めて美津未に声を掛けたクラスメイト・志摩聡介(江越彬紀)をはじめ、江頭ミカ(寺崎裕香)、村重結月(内田真礼)、久留米 誠(潘 めぐみ)たちと仲良くなっていく様子が微笑ましい。

美津未の高校生活を見て、自分の高校時代と重ねて共感したり、懐かしさを感じたり。美津未の存在は、毎日仕事に追われて忙しくしている社会人にこそ刺さるはずである。

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2:個性豊かなクラスメイトたちとの仲が良い!

クラスメイトたちとの関係も推したいポイントだ。美津未が仲良くしている女子3人・ミカ、結月、誠は「同じクラスじゃなかったら友達になれなかった」友達である。


容姿端麗で帰国子女の結月は、中学時代に恋愛関係のいざこざに巻き込まれたり、空気を読んで本音が言えなかったりと、辛い経験をしていた。それが原因で、美津未と出会った当初はクールで思ったことをハッキリ言うタイプであった。

だが自分とはタイプが違う3人と仲良くなるうちに、徐々に心を開いていく。声を上げて笑ったり、誠の髪を結んであげたりと、回を重ねるごとに色んな表情が観られるのが魅力だ。


人見知りで、考え込んでしまいがちな誠は、結月のような“ギャル”やミカのように“イケメンに群がる女子”に辟易していた。というのも、中学時代にそういった派手な女子から馬鹿にされた経験があるからだ。そのため最初は結月のことを避けていた。結月も、話しかける度に微妙な反応をする誠の様子を見て「なんかごめんね」「気遣わなくていいよ」と距離をおいてしまう。

だが美津未の“とある無意識な行動”でぎゅっと距離が縮まっていく。その関係性が愛おしいので注目してほしい。


オシャレで自分磨きを怠らないミカは「高校生のうちにハイスペな彼氏を捕まえる」のが目標であり、最初は少し印象が悪い。美津未に近付いた理由は、美津未がミカの気になるクラスメイト・志摩と仲が良いためだからだ。ミカ自身もこうした計算高さは自覚していて、真っ直ぐで純粋な美津未の性格と比べて密かに落ち込むこともある。このミカの性格も「わかる」と共感した。


そんなミカを気持ちを察して優しく見守り、時にアドバイスをするのが美津未のおばのナオである。2人の会話を聞いていると、処世術として身についてしまった自分の計算高さや汚さが、浄化される気がする。

一人ひとり抱えている悩みや個性が違うが、それが魅力なんだと思わせてくれる。クラスメイトたちとの交流も必見ポイントだ。

3:謎多き癒しイケメン・志摩と美津未の関係にキュン


東京で初めて美津未に声を掛けた同級生・志摩と美津未の関係は、些細な描写でも胸キュンが止まらない。

笑顔が素敵でスマートなイケメン・志摩は、運動も勉強もさらっとこなす。だがややサボり癖があり、入学式の朝は寝坊し、間に合わないから帰ろうとしていた。そんな志摩だからこそ、駅で迷子になって固まっていた美津未を見つけ、救ったのだろう。

直前までサボろうとしていたうえ、入学式のことを「たかが入学式」と表現していた志摩だが、美津未が入学式に強い想いを抱いていることを察すると「急いでるんでしょ?走る?」と提案する。桜が舞う中、ローファーと靴下を脱いで半泣きで走る美津未と、その姿を見てニコッと笑う志摩の姿は、何度でも観たくなる名場面だ。


こうした出会いがあり、美津未と志摩の距離はどんどん縮まる。真面目でどこか抜けている性格の美津未と、スマートなシティボーイ・志摩の組み合わせは一見対照的だが、お互いの良さを知り、影響しあっている様子は観ていて微笑ましい。

また志摩は人当たりはいいが、簡単に心を開かない性格だ。女子から連絡先を聞かれたり、告白されたりしても、中途半端に答えない。たまに寂しそうな表情を見せ、美津未も彼との距離を感じることがたまにある。


だが志摩的には、美津未は心を許せる相手なのだろう。アイコンタクトしたり、2人で出かけたり、一緒に時を過ごしていくうちに打ち解けあっていく。美津未は「デート」と意識しているが、志摩はニコニコ微笑んで何を考えているのか分からず、その関係性に和む。

志摩のことが気になるミカは、2人の関係性にヤキモチを焼いたり、客観的に2人の仲を判断したりとよく観察している。美津未と志摩の関係が好きでありながら、ミカの健気な姿に思わず「頑張れ」と声を掛けたくなってしまうのだ。

この三角関係に、ぜひ青春の甘酸っぱさを思い出してほしい。

4:石川の親友と家族の描かれ方が丁寧


美津未の幼馴染かつ親友・文乃や家族たちとの描写もほっこり温まる。

美津未は、高校で上手く友達が作れなかったときに文乃に電話で相談する。心配を掛けたくないと思いつつも話を聞いてほしいし、時にアドバイスをしてほしいのは、家族ではなく親友である。良くも悪くも変化が多い東京での暮らしに揉まれている美津未にとって、文乃との電話は癒しのひとときなのだろう。なぜか美津未視点で、文乃の存在に感謝したくなる。


夏休みに実家に帰ると、家族は空港で美津未を温かく出迎える。赤飯を用意して待っていた祖母や、起きてすぐスイカを切ってくれる母、一緒に海で遊ぶきょうだいたち。都会で頑張っている美津未を労ってか、家族はとても優しい。教室とは違う顔を見せる美津未も、新鮮である。

印象的だったのは、美津未の「方言」だ。東京で馬鹿にされないよう、これから標準語で喋ると文乃に言っていた美津未だったが、故郷に戻ると再び方言に戻る。その理由を「からかわない友達ができたから」と話していた。


アニメを振り返ると、東京に来たときから美津未は標準語で話し、滅多に方言で話していなかったが、仲が深まってきたタイミングで勢い余ってポロと方言が出たことがあった。幼い頃から東京周辺で暮らしてきた筆者にとっては、地方出身の子と話すとたまに出る方言にドキドキしたり新鮮さを感じたことがあった。だが、本人にとってはそうした好奇な目がポジティブなものとして映らないかもしれない、と改めて考えさせられた。

美津未のような地方出身の子が、自分の好きな言葉で、好きなように話せる日が来るといいなと感じた描写である。

5:アニメならではの演出に拍手


「スキロー」のアニメーション制作を手掛けたのは、「SHIROBAKO」や「パリピ孔明」のアニメーション制作会社P.A.WORKS。両作品を観て感じたのが、表情の描き方の巧みさである。喜んでいるとき、悲しんでいるとき、怒っているとき……キャラクターたちの心理が、口に出さずとも伝わってくる。

「スキロー」でも同様に、相手の何気ない一言で笑ったり傷ついたりする感受性豊かな高校生たちの表情をしっかりと描き分けている。特に志摩は、笑っているのに寂しそうなので不思議だ。



そして筆者が何度もリピートしているのが、OP(オープニング)映像だ。ノンクレジットOPは再生回数が160万回(※6月20日時点)を超えている。

須田景凪の「メロウ」にあわせて、美津未と志摩が手を取り合って踊っている。ビシッと決めている志摩に対し、頬を染めたりつまづいたり、ぎこちない様子の美津未。そんな美津未をサポートする志摩。テンポはピッタリと一致していないけれど、とにかく楽しそうな2人の様子が、まさに「スキロー」らしくて好きだ。 


またアニメの演出でいえば、セリフやナレーションはなく、BGMと画だけで観せる場面がいくつかある。劇的なドラマは展開していないけれど、毎度観入ってしまうので、描き方に作り手のこだわりと器用さを感じる。

中でも筆者は1話で入学式の支度をするクラスメイトの様子と、9話で美津未が帰省する様子がグッときたので、ぜひ観てみてほしい。


高校生の青春を描いているが、チクッとくる嫌味に動揺したり、人と腹を割って話すのが怖くなったり、いわゆる“キラキラ”した部分だけを描いているわけではないので、より共感できる作品だ。美津未が東京で逞しく成長していく姿も愛おしい。

テレビアニメの放送は終了してしまうが、ストリーミング配信でも観ることができるので、見逃していた人はぜひ試しに1話を観てほしい。きっと美津未やクラスメイトたちの虜になるはず!

(文:きどみ)

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©高松美咲・講談社/「スキップとローファー」製作委員会

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