国内ドラマ

REGULAR

2023年08月06日

「最高の教師」4話:星崎(奥平大兼)はもう一人の“人生2週目”?鵜久森(芦田愛菜)の意味深な目線

「最高の教師」4話:星崎(奥平大兼)はもう一人の“人生2週目”?鵜久森(芦田愛菜)の意味深な目線

[※本記事は広告リンクを含みます。]

松岡茉優主演の“土10”ドラマ「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」が2023年7月15日放送スタート。松岡茉優演じる高校教師・九条里奈が、卒業式の日に教え子から突き落とされ、殺されてしまった。次の瞬間、彼女は1年前の始業式に戻る。自分を殺したのは誰なのか、30名の生徒=容疑者を前に、犯人探しと“最高の教育”を目指す1年が始まる。

本記事では、第4話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。

▶︎「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」画像を全て見る

▶︎「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」を観る

「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」4話レビュー

いわゆるタイムループものには、いくつかの“お決まり”がある。

大体の作品に共通しているのは「タイムリープの原因となった事件があること」、そして「複数のタイムリーパーがいること」

この「最高の教師」において、もちろん前者は「九条里奈(松岡茉優)が卒業式の日に殺されたこと」である。合わせて後者の可能性も十分にあると考えると、もう一人のタイムリーパーは星崎透(奥平大兼)ではないだろうか。

4話放送後、視聴者の予想は一気に“星崎真犯人説”になだれ込んだ。これまでの主な星崎登場シーンといえば、鵜久森(芦田愛菜)を吊し上げる仮の学級会において、九条が教室にやってくることを事前に知らせたときのみ。あとは良くも悪くも中立的に、場の空気を静観しているだけだった。

彼の様子が変わったのは3話の最後。九条や鵜久森らが準備室で昼食を摂ろうとしているときに、「こんなところでたまってたんだ〜」とフラットに入ってくる。このとき、学校生活がとてもつまらなく退屈だと思っていたが、九条先生が“ヤバい”おかげで、最近はまったくそんなことがない……と彼自身が告げている。

そして、九条本人に「先生の映画を撮らせてください」と頼む。何を言っているのかわかりません、と少し驚き気味に返している九条の様子を見ると、一周目では起こっていなかったやりとりなのだろう。

もちろん星崎が「映画を撮らせて」と言い出したのは、九条が2周目の人生において“本気の授業”を始めたからに他ならない。

しかし、星崎の絶妙なポジションは1周目でも大差なかったはず。問題児ばかりが集められたという3年D組において、片方に偏らず飄々と立ち回る彼の姿は、1周目の九条の目にも入っていたのではないか。

現時点で、九条の中における星崎の重要性が高いようには見えない。言ってしまえば彼女は、卒業式の日に自分を殺す“容疑者”から、早々に星崎を外しているように見える。それは、彼が特段、九条への恨みに繋がるような事件を1周目で起こしていなかったからだろう。

星崎=真犯人、というよりは、彼は九条と同じくもう一人のタイムリーパーなのではないか。そして、九条を殺した真犯人の正体を知っている

そう仮定すると、九条と同じタイミングでタイムリープした星崎が、最初は様子見のために中立を保ち静観していたのも納得できる。九条がどうやら愉快なことをやっている、自分を殺した真犯人を2周目の人生で見つけようとしているのでは? と察した星崎は、“九条派”に入り「映画を撮らせてくれ」と宣言することで、自身がカメラを持ち歩く姿に違和感がないようにした

4話の終盤、居酒屋にカメラを忘れたら予想外の映像が撮れた……と鵜久森たちに告げるシーンも、伏線の宝庫である。

そもそも彼はカメラを忘れたのではなく、意図的にカメラを仕掛けている。スイッチを入れるシーンが入っていたのは、それを視聴者へ知らせるため。

九条と栖原竜太郎(窪塚愛流)が“未来の日付”について話しているシーンが撮れたのも、星崎自身がタイムリーパーであり、栖原や江波美里(本田仁美)をめぐる事件のことを知っていたからではないか。

撮れた映像だけで「ピンときちゃって」「九条先生はタイムリーパーなんじゃないか」と当たりをつけられるのも、自身も同じ状況だからと考えれば合点がいく。得意げに話す星崎を見る、鵜久森の意味深な目線も気になるところだ。少々無理やりだが、鵜久森も“人生2周目”だとしたら……?

星崎=真犯人説よりは、もう一人のタイムリーパー説を推したいところ。しかし、あまりにも学校生活や人生そのものがつまらない、と嘆いた星崎が、平和な学校生活に刺激を求めて九条を殺した、いわゆる“愉快犯”だと考えることもできる。

そもそも真犯人が3年D組の生徒だとは限らない。そうなると、このドラマが根底から覆されることになってしまうが。

(文:北村有)

Hulu

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

©Nippon Television Network Corporation

RANKING

SPONSORD

PICK UP!