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2023年09月27日

「神の雫/Drops of God」海外ドラマ初主演・山下智久の存在感は?

「神の雫/Drops of God」海外ドラマ初主演・山下智久の存在感は?


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▶︎「神の雫/Drops of God」画像を全て見る

日仏米共同製作のHuluオリジナル「神の雫/Drops of God」が9月15日より独占配信がスタートした。

山下智久が海外ドラマ初主演ということでも話題を呼んでいる本作。

原作はマンガ「神の雫」(作 亜樹直/画 オキモト・シュウ)。日本のみならず、世界五カ国で翻訳版が発売されるなど、海外でも人気を博した作品だ。日本では亀梨和也主演でドラマ化されたこともある。

しかし、「神の雫/Drops of God」では神咲雫がフランス人女性・カミーユとしており、大胆なアレンジが行われている。 

国境を越えた遺産を巡る対決



世界的ワインの権威であるアレクサンドル・レジェが亡くなったところから物語は始まる。彼の死後、弁護士に呼び出された2人の男女。パリで暮らしていた娘・カミーユ(フルール・ジェフリエ)とアレクサンドルに師事していた遠峰一青(山下智久)だ。

アレクサンドルは2人に遺言を残していた。ワインに関する3つのテストを行い、そのテストの勝者に自身の遺産、総額160億円にものぼる遺産を譲るというものだった。その遺産には、世界一と言われるワインコレクションも含まれている。

すんなりとその状況を受け入れる一青に対し、カミーユは強い反発を見せる。カミーユは長く父とは会っておらず、過去の父との関係から大きなわだかまりを抱えていた。さらに彼女はアルコールを飲めない体質。最初は勝負を拒否していたカミーユだが、父・レジェの想い、父との思い出、周りの人たちの想いに触れ、一青との戦いに挑む。

「原作をベースとした全く異なる物語」として受け止めたい


今作での大きなポイントは、神咲雫が日本人男性からフランス人女性に変更になったことだ。原作を知っている人にとっては、父親も日本人からフランス人という設定になったことも大きな違いではないだろうか。そして、周囲の登場人物との関係性も当然のことながら変わってくる。

正直「あの設定がこれで、あの人のこれがあれで……」とやっていると非常に混乱してくる(しかし、それを考えながら見るのもひとつの楽しみ方ではある気がする)。そのため、一旦切り離して別の作品として受け止めると良いかもしれない。つまり、「神の雫」を知らない人でも楽しめるのだ。

そんな中で、物語の大きなポイントとなってくるのがカミーユの成長。アルコールを飲めない彼女は鋭い嗅覚を持っているものの、味わうことができない。そのハンデをどのように乗り越えていくか、そしてどのようにして一青と同じ土俵に立てるようになるのか。


さらに父親に対しての鬱屈とした想い、母親との関係。ワインを学ぶために再会した幼なじみトマ(トム・ウォズニチカ)との関係……と複雑な人間関係が回を追うごとにほどけていく。

カミーユは少しずつトマへの想いを募らせていくが、トマには恋人がいる。ワイン以外で言うと、カミーユとトマの焦れる関係は見どころのひとつ。幼なじみならではの距離感、ワインを学ぶため、一青との対決の中で答えに近づくためのバディとしての関係性など、幾重にも重なる関係性がふたりの想いを複雑に描く。

海外ドラマ初主演・山下智久の存在感


序盤はカミーユの成長が主軸となっているが、そこに山下演じる一青の生い立ち、迷いが絡み合っていく。

一青はレジェの一番弟子で、ワイン関連の会社を立ち上げたワイン評論家……だが、実のところ会社が好調かというとそうでもない。母親・仄香(渡辺真起子)から「親のすねかじり」と言われ、イマイチうだつが上がらない。親の繋がりで女性を紹介されても馬鹿にされる。当の本人は実業家・遠峰家の跡継ぎとして生まれたが、親に言われるままに生きることに納得しておらず、鬱屈としたものを抱えている。

と、ここまで書くとなんとなくパッとしない、というか格好がつかない男性を想像してしまいそうだが、山下が演じる一青は非常にスタイリッシュだ。


本音が見えず、人を寄せ付けない雰囲気を醸し出す。ほぼ笑顔はなく、冷たささえ感じる。それが後半に従って人間らしさがこぼれてくるのは必見。迷いだけでなく、寂しさ、愛情を吐露する姿は胸を打たれるものがある。

海外作品ということで、どうしても語学面が注視されてしまいがちだが、黙っていても目を惹く存在感は年々増しているように思う。海外ドラマ出演作品では「THE HEAD」があるが、そのときよりもさらに佇まいが変わってきている。人を惹きつける引力をまとっており、注目せずにはいられない。

ワインと人の絆、愛憎の物語


ワインの熟成についてはよく言われることだが、人間関係も同じだ。

若いからこその味わいのものもあるし、熟成した関係だからこそ得られるものもある。ただ、人間関係は若いときの行いが、時を経て思いがけない味わいを生み出してしまう。当人同士で終わらない。どうしてそうなるのか。ワインは複雑な味や香りが混ざり合うけれど、人間もまた愛や憎しみだけでは終わらない。例えばどちらかだけならもっと世の中はシンプルなのに。

ワインをきっかけに深まっていく人間関係、表裏一体の愛と憎しみ。人と人のどのような関係が心に刺さるか、観て確かめてみてほしい。

(文:ふくだりょうこ)

「神の雫/Drops of God」

Huluにて独占配信中!

【あらすじ】
世界的ワインの権威アレクサンドル・レジェが亡くなった。フランス・パリで暮らす彼の娘カミーユと、彼に師事していた遠峰一青は弁護士に呼び出され、彼の遺言を聞く。それは、ワインに関する3つのテストの勝者どちらかに、総額160億円にも及ぶ世界最大のワインコレクションを含む莫大な遺産を譲るという驚くべきものだった…。ワインに人生をかけた男と、ワインに運命を狂わされた女。若き二人の国境を越えた対決が今、幕を開けるー

▶︎Huluで「神の雫/Drops of God」を観る

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