「どうする家康」第41話:家康の天下は許さない? 大きな戦は、まもなく。
2023年1月8日放送スタートしたNHK大河ドラマ「どうする家康」。
古沢良太が脚本を手がける本作は、弱小国の主として生まれた徳川家康が乱世を生きる姿を描いた波乱万丈エンターテイメント。大河ドラマ初主演となる松本潤が、従来のイメージとは異なる「ナイーブで頼りないプリンス」の家康に扮する。
本記事では、第41話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。
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「どうする家康」第41話レビュー
「とんでもない大戦になっちまいそうですな」それは天下分け目の戦い。大戦が近づいている。
石田三成(中村七之助)が失脚。
代わりに政務を務めるのは家康(松本潤)だ。後継者として秀吉の子・秀頼(重松理仁)がいるが、まだ幼く政は難しい。そのそばに茶々(北川景子)がいたとしても、だ。世間はすでに家康が天下人だと思い始めている。
一方で家康を亡き者にしようと企てる者もいる。争いを嫌う家康だとしても、こればかりは見逃すことはできない。厳しい処罰を下すことで、家康に対して恨みを持つ者たちは怒りを滾らせていく。
うぅん、でも、家康が天下を獲ることで、平和が訪れるならそれはそれでいいのでは? と現代を生きる者としては思ってしまう。
あいつはずるい、いいところをかっさらっていった、とか悪口を言っていたりするんだろうか。
庶民にとってはどうでもいいだろうに。
極論を言ってしまえば、トップが誰であろうと、戦がなくて、生活が落ち着いていればそれが何よりなわけで。
……などと言ってみたところで、家康の周辺が落ち着くわけではない。
大老の上杉景勝(津田寛治)が不穏な動きをしていると知らせが入る。上洛をするように促しても一向に応じない。
そればかりか家康を愚弄し、煽る始末。それならば、最後の手段。戦しかない。
要となる伏見を、家康は幼馴染である鳥居元忠(音尾琢真)に任せ、出陣を決意。
そして、家康のもとには忠臣たちが集まる。本多忠勝(山田裕貴)、榊原康政(杉野遥亮)、井伊直政(板垣季光人)……彼らの登場にその場がざわめく。家康と同じように忠勝たちもレジェンドなのだろう。
中の人たちがお若いので忘れてしまいそうだが、彼らももう老境である。
それでもこうやって戦場に出ようとするのは、家康が天下を獲る姿を見たいからに他ならない。
忠勝が家康を「主として認めない」と言いながら浜辺に転がしていたころが懐かしい。
しかし、家康が挙兵後、事件が起こる。三成が動いたのだ。家康を逆賊に仕立て上げ、討とうとしている……。
三成は秀吉が決めたことを全うしたいだけ、そして豊臣家を頂きに。
当の秀吉は、「豊臣家は一代で終わる」と言っていたのに、三成はそれを知らない。
穏やかに見えて猪突猛進の男は、真っすぐに進むことしかできないのだ。
一方、大阪城の茶々からは三成が勝手なことをしていて怖くてたまらない、なんとかしてほしい、と書状が届く。
もちろん、これは戦を焚きつけているだけである。
別に彼らにとって、戦で人が死のうがどうでもいいのだな、と思ってしまう。自分の信念が貫ければ、誰かが死ぬこともいとわない。
こうなってくると、狸と呼ばれる家康が平和な時代を迎えるには必要な人物だったとしか思えなくなってくる。
関ヶ原の戦いまで、あと53日。
(文:ふくだりょうこ)
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